“欅坂46長濱ねる”から“一般人長濱ねる”へ
メインイベントでは長濱の欅坂46での軌跡をたどるVTRが流れたり、長濱の卒業ソング披露などに続き、ファンへの想いを綴った手紙が読まれた。
アイドル活動4年で放電し続け、パワーが空っぽになってしまい人前に立つことから距離を置きたい、もしかしたらもう会うことはないかもしれないなど引退も匂わせていたが、アイドルになれて幸せだったという感謝が伝えられた。
このイベントは長濱がメンバーやファンに見送られる卒業イベントではなく、あくまで長濱がファンに感謝を伝えることが目的のイベントだったため、他メンバーの登場はなかった。しかし、“欅坂46・長濱ねる”として最後のイベントを7月30日に終えた長濱は、日付けが変わって翌31日午前1時から“一般人・長濱ねる”としてラジオに生放送出演。その中で、イベント会場楽屋に来ていたメンバーたちからイベント後にメッセージアルバムを渡されたこと、それを宝物にするということを語った。
加えて「あとさっき、てっちゃん! 平手友梨奈ちゃんが花束を持って会うことができて。嬉しいなと思いながら、幸せな気持ちで過ごしております」(発言ママ)と明かした。長濱の“さっき”という表現から、平手が花束を渡しに来たのはイベント前後ではなくラジオ放送開始前で、“欅坂46・長濱ねる”最後の瞬間に立ち合ったメンバーは平手だったということが読み取れる。
平手はお互い1番最初に分かり合い支え合ってきた盟友・長濱を欅坂46メンバーとして、1番最後に送り出したかったのではないだろうか。
こうして“欅坂46・長濱ねる”の短くとも濃密な約4年のアイドル生活は幕を閉じた。同時に、欅坂46初期から見られた“てちねるコンビ”の公での姿も、長濱の引退を匂わせるコメントで終わりを迎えたと思われた。
「誰かの心に寄り添いたい」
しかし、2人の物語はまだ終わらなかった。長濱の卒業からわずか半年後、平手自身も心身の限界により欅坂46から脱退。そのさらに半年後、長濱が芸能界に復帰するまでに、平手は欅坂46と寄り添うように同じ事務所であるSeed & Flower合同会社に個人として初めて残るという前例を作り、長濱も導かれるように同様の道をたどった(参照:元欅坂・長濱ねる祝復帰に平手友梨奈の導き…てちねる復活!)。
平手は最新のインタビュー(「ViVi」2020年9月号)でも、「私の中にはずっと、誰かの心に寄り添いたいという思いがあって」と語っているが、まさにその言葉通り行動ができる人間なのだろう。
平手と長濱が今後共演する可能性は?
現在、同事務所に所属しているのはロックバンドThinking Dogs、欅坂46、日向坂46、そして個人としては平手と長濱だけだ。
前述の冠番組「けやかけ」で卒業する長濱へメッセージを送る際、「でも、1番は身体に気を付けて~」と、冒頭に“でも”をつけていた平手。何か言葉を飲み込むような、納得していないような、険しく悲しげな顔をしていた。長濱に欅坂46を辞めてほしくない、まして芸能界から去ることには反対だったが、長濱の体調を考慮して当時は引き留めることを諦めたのではないか。
だが、時が経ち、長濱の心身の回復をもって、無事2人は同じ事務所で、再び芸能界の最前線に並び立つこととなった。
今後、バラエティー番組やドラマ、映画などで平手と長濱が共演する可能性もある。それでなくても2人は公には見えずとも、人生の節目にお互いを信頼し支え合いながら成長していくことだろう。
エンタメ 新着一覧