白石麻衣卒業 いじめ・不遇乗り越えた乃木坂46隆盛の立役者

こじらぶ ライター
更新日:2020-10-31 09:21
投稿日:2020-10-31 06:00

乃木坂46卒業 正統派ド美人白石麻衣の軌跡

 今月28日、乃木坂46・白石麻衣(28)の卒業ライブ「NOGIZAKA46 Mai Shiraishi Graduation Concert~Always beside you~」が無観客配信で開催された。白石はグループ結成から9年のアイドル生活に終止符を打った。彼女が残した偉業は燦然と輝くものだが、その道のりは順風満帆というわけではなかった。そんな彼女の軌跡を振り返りたい。

 11年8月、当時隆盛を誇っていたAKB48の公式ライバルとして乃木坂46はお披露目の日を迎えた。約4万人の応募者の中から選ばれた精鋭たちの中でも、ひときわ目立つ正統派ド美人としてアイドルファンの間で話題になったのが白石だった。

 のちに彼女は乃木坂46ドキュメンタリー映画や自身の写真集で、中学時代に先輩や同級生からいじめに遭い不登校になった過去を打ち明けている。そんな辛い境遇も家族や周囲の支えで乗り切った。その経験からか、彼女は常に感謝を忘れずグループや後輩を支える人間であり続けた。

 公式ライバルとしてのデビューは多くの注目を集めた一方で、アンチから叩きの対象にもなった。デビュー時16歳だった生駒里奈(24)が1年超の間にリリースされた5枚のシングルで初代センターとして闘う中、年長組の白石はセンターのすぐ後ろの2列目で主力として彼女を支えた。

発足当初の握手会から「100%全力」対応

 まだグループが軌道に乗る前は握手会場も人はまばらだった。それでも白石はめげることなく、100%全力の対応をし続けた。腰が低く、はちきれんばかりの笑顔で「ありがとうございます!」と顔を近づけ手を握りながらブンブン振る。女である筆者含め、それをやられて虜になったファンも多かった。

 白石のそんな姿勢はAKB48ファン界隈にも響き渡っていた。――あれだけのド美人が、必死の全力神対応をしているらしい。多くの新規ファンを引き寄せた白石はグループNo.1の握手人気を勝ち取っていた。そして6枚目シングル「ガールズルール」でついに初センターに選ばれる。新しく乃木坂46の顔となった白石。この変革もあってCDセールスも伸びグループは勢いを加速させた。

新エースの西野七瀬を横で支え続けた

 ところがその直後、7枚目シングルでは大人の思惑もあり、まだ研究生で加入したての2期生・堀未央奈(24)が突如センターになった。しかし白石はグループのために右も左も分からなかった後輩センターを隣で支えた。

 8枚目シングルはライバルでもあり、戦友ともなる西野七瀬(26、18年卒業)がセンターを務めた。デビュー以来3列目が多かった西野も、その頃には懸命な握手対応で白石を上回る握手券の完売実績を残していた。以降は西野が連続センターを務めるなど、乃木坂46の顔は彼女という空気になった。

 グループ冠番組内ではメンバーが西野を「王将(王様)」と例え、白石はそれを守る「金」に例えられた。それでも白石は腐ることなく、新エースをまた横で支え続けたのだ。

 その後も、生田絵梨花(23)や齋藤飛鳥(22)など1期年少メンバーなどがセンターに抜擢される中でも、白石は常に彼女たちに近いポジションでグループ人気の加速に貢献し続けた。

 初の東京ドームライブも達成した17年、西野とWセンターを務める「インフルエンサー」で念願の日本レコード大賞(以下、レコ大)に輝いた。発表時には盟友の西野と共に泣いて喜んだ。同賞を争ったAKB48の目の前での受賞で、ついにアイドルの覇権が乃木坂46に移った瞬間でもあった。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

エンタメ 新着一覧


夫婦水入らずの何気ないシーンが描いたもの。爆速で進む物語、子どもたちは誰が誰やら…
 8年にも及ぶ「原爆裁判」を終えた寅子(伊藤沙莉)たち。竹中(高橋努)は渾身の記事を書き、よね(土居志央梨)と轟(戸塚純...
桧山珠美 2024-09-12 16:53 エンタメ
【写真特集】若っ!金髪姿の岡田将生。浴衣、くるんくるんパーマヘアも…
【この写真の本文に戻る⇒】岡田将生「ラストマイル」沼にハマる人続出!「虎に翼」との共通項も考察
岡田将生「ラストマイル」沼にハマる人続出!「虎に翼」との共通項も考察
この投稿をInstagramで見る 映画『ラストマイル』公式【大ヒット上映中】(@...
朝ドラ史上、いやテレビ史上に残る名判決シーン。「政治の貧困」の言葉が胸に突き刺さる
 昭和38年6月、桂場(松山ケンイチ)は最高裁判事のひとりに任命される。  竹もとで修業に励む梅子(平岩紙)、そし...
桧山珠美 2024-09-07 06:00 エンタメ
夕飯のカレーで描いた星家の“遠慮のない家族”への変化。入山法子の名場面を振り返り
 昭和37年1月、「原爆裁判」の原告のひとり、吉田ミキ(入山法子)が法廷に立つことを承諾。広島から上京してきたミキを、原...
桧山珠美 2024-09-05 17:30 エンタメ
虎に翼の脚本は朝ドラ特有の“中だるみ”なし!塚地出演「あさイチ」との連携プレイにも救われた
 昭和34年、優未(毎田暖乃)は高校1年生に。直明(三山凌輝)と玲美(菊池和澄)の間に子供が産まれ、猪爪家はますますにぎ...
桧山珠美 2024-09-02 17:30 エンタメ
東出昌大“狩猟系イケメン”面目躍如。通り過ぎていった女性たちは何を思う
 期待に応える男、東出昌大(36)がまたまたやってくれました。今度は“デキ婚”ですって。いつかやってくれるだろうとは思っ...
第110回感動のラストシーン! 余貴美子演じる百合さんの“ある台詞”がとっても可愛かった
 寅子(伊藤沙莉)たちとの同居がつらいと本心を語り、家を出ようとするのどか(尾碕真花)。そんな彼女に、優未(毎田暖乃)は...
桧山珠美 2024-08-31 06:00 エンタメ
【写真特集】10年前の初々しい東出昌大。オールバック、ナチュラル、横流し…髪型3変化
【この写真の本文に戻る⇒】杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護...
虎に翼108回目でお見事だった2つのシーン。世の中の“普通人”の理不尽な思いを代弁させた
 稲垣(松川尚瑠輝)と小橋(名村辰)にも手伝ってもらい、裁判所で中学生向けの法律の勉強会を開いた寅子(伊藤沙莉)。だが話...
桧山珠美 2024-08-28 17:15 エンタメ
松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
「生きるお笑い界の伝説」ことダウンタウン松本。還暦を迎えた今も大人気の冠番組を複数抱え、お笑い界で最も大きな発言権を誇る...
帽子田 2024-08-28 09:38 エンタメ
なんて賢い子!“星家イチのオトナ”が優未だった件。27日あさイチに“料理男子”井上祐貴が降臨
 寅子(伊藤沙莉)と優未(毎田暖乃)は星家で暮らし始めるが、航一(岡田将生)の長男・朋一(井上祐貴)、長女・のどか(尾碕...
桧山珠美 2024-08-26 17:35 エンタメ
木戸大聖が世間に見つかってしまった!月9「海のはじまり」スピンオフでファン急増中
 めめ(目黒蓮)の体調不良が心配でなりません。現在、フジテレビ系月9「海のはじまり」に主演していますが、Snow Man...
寅子の「心が躍るような」結婚式。放送残り1カ月ちょっと、NHKにスピンオフで描いてほしいこと
 お互いそれぞれの名字を名乗ったうえで、「夫婦のようなもの」になることを決めた寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)。猪爪家...
桧山珠美 2024-08-24 06:00 エンタメ
平手友梨奈がHYBEと契約終了、2度目の退所で訪れる転機。神童が“本物”に返り咲く日
 平手友梨奈(23)が今月8日、韓国の大手芸能事務所「HYBE」日本本社のレーベル「NAECO」との専属契約を終了した。...
こじらぶ 2024-08-24 06:00 エンタメ
【写真特集】女子アナ時代、初々しい浴衣姿の田中みな実
【この写真の本文に戻る⇒】 なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察