幸せだったのに…わずか結婚1年で妻に出て行かれた夫の困惑

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-01-09 06:00
投稿日:2021-01-09 06:00
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、わずか結婚1年で、年上妻から離婚された男性の困惑をお届けします。

突然の妻の「もう無理」発言に困惑

 Hさんは30代後半で、年上の妻・Cさんと結婚。しかし結婚してほどなくして、コロナ禍に突入し、幸せだったはずの結婚生活に暗雲が立ち込めます。

「早い段階から、お互いがテレワークになったんですが、毎日、元妻も機嫌よく料理をしてくれていて、それを美味しく食べる生活が『なんて幸せなんだろう』って感謝していました。ところが、テレワークが始まって3ヶ月ほど経ったところで、いきなり元妻が『こんな生活はもう無理。あなたと一緒に暮らすのは限界です』って言い出したんです」

 コロナ禍で一緒にいる時間が増え、喧嘩が増えた世間における夫婦の話は、なんとなく耳にしていたというHさん。だから自分たちも、その類だろうと思って、あまり深刻には受け止めなかったのだそう。しかし、元妻がその言葉を口にした翌日から、生活は一変したと言います。

買い物に行っている間に消えた妻

「翌日から、元妻が料理を一切しなくなりました。もともと元妻は料理好きで、コロナ禍になる前には、休みの日には外食するよりも手料理を振る舞うのが好きだったほど。料理上手なところにも強く惹かれて結婚しました。

 けれど、一度作らないと決めたあとの彼女は頑なで『もう、あなたの人生に責任はもてません』『家事を一切放棄しますので、離婚してください』の一点張り。毎日、僕からは考え直すよう説得をしましたが、まったく聞き入れてもらえませんでした」

 そんなある日、Hさんが買い物から自宅に戻ると、妻の姿が消えていたそう。最初は『近所のカフェにでも行ったのかな』程度にしか思っていなかったそうですが、その晩から、妻は自宅に戻ってこなくなりました。

「その頃は、僕が夕食の準備をしていたので、夕飯の時間になっても戻ってこない妻にLINEをしてみると『もう、その家には戻りません』と返事がきました。驚いて、妻の私物が入っていたクローゼットを見てみると、大半の服がなく、覚悟を決めて家を出たと、そこで初めて悟りました」

 元妻に電話をしても出てもらえず、かろうじてLINEのメッセージには数回返事をもらえたとHさん。「彼女の離婚の意思は固く、当時の僕は、寝耳に水で何が何だかわかりませんでした」と、当時を振り返ります。

妻が出て行った理由がわからない

「LINEのやりとりをしていく中で、結婚したばかりの頃から、元妻は僕との結婚は失敗だったと感じていたことがわかりました。そして、いまさら僕が何をどう努力したところで、元妻の気持ちが変わらないこともよくわかりました」

 元妻が家出した先は、元妻の親友の家だったそう。この親友はバツイチで、ひとり暮らしをしていることから、転がり込みやすかったのではないかとHさんは分析しています。

「結局、1ヶ月ほどLINEで話しただけで、あっけなく離婚の話がまとまりました。元妻が家出して以降、顔を合わせることはなく、離婚届も郵送でやりとりしました。

 実は、元妻は僕との結婚以前にも別の男性と結婚をしていたので、今回でバツ2になっているんです。結婚するときには、彼女はさすがにバツ2にはなりたくないだろうから、離婚はないだろうと踏んでいたのに、ここは誤算でしたね。一緒に住んでから、離婚届を出すまで、たったの1年半でした。

 最後まで、僕との結婚生活のどこがどうダメだったのか教えてもらえなかったので、いまだにモヤモヤしています。けれど、もう元に戻ることはないので、前を向いて生きていかなくてはいけませんね」

 今でも、自分たちのことを知る共通の知人と話す機会に恵まれるたびに「元妻が出て行った理由を知りませんか?」と聞いてしまうというHさん。しかし、明確な答えは知ることができないままだそうです。さて、では離婚を切り出した元妻であるCさんの言い分は? 次回に続きます。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


40代で再婚した女たちの後悔。“離婚おかわり”を回避する4つの失敗談
 離婚を経験していても、40代ならまだ「もう1度結婚したい」と再婚を夢見るでしょう。でも、必ずしも再婚で幸せになれるとは...
恋バナ調査隊 2024-09-05 06:00 ラブ
ぬけぬけと旦那にLINEしてくる女たち。やってくれるよね、何目的!? 要注意3選
 旦那さんのLINEをチェックしている奥様はどれだけいるでしょうか?  今回は“旦那にLINEしてくる女”の実態に迫り...
恋バナ調査隊 2024-09-04 06:00 ラブ
熟年離婚は最後の切り札。夫にマジで三下り半を下す“5秒前”妻の心理3つ
 結婚して20年以上連れ添った夫に、ある日突然突きつけられる妻からの熟年離婚宣言が近年増えているようです。妻はどんな心理...
恋バナ調査隊 2024-09-03 06:00 ラブ
どっちがお好み? 理系男子vs文系男子のモテるポイントを徹底比較
 文系男子と理系男子、あなたはどちらが好きですか? 今回は、理系男子と文系男子のモテるポイントをそれぞれ紹介します。文系...
恋バナ調査隊 2024-09-02 06:00 ラブ
LINEの返しでマジ分かる! 紹介された「会ったことない人」に恋愛感情が芽生えた時、萎えた時
 今はSNSやマッチングアプリが当たり前の時代。「会ったことない人を好きになる」なんてケースは珍しくありませんよね。 ...
恋バナ調査隊 2024-09-01 06:00 ラブ
「家事ゼロ? あり得ない。俺は小間使いか!?」家事放棄&ヒス気質な17歳下妻に振り回される男の叫び
「冷酷と激情のあいだvol.210〜女性編〜」では、結婚2年目にして夫への不満が溜まりすぎてしまった妻・七海さん(27歳...
並木まき 2024-08-31 06:00 ラブ
「家事しろって聞いてないけど!」年上夫に結婚時の約束をほごにされた27歳アクセサリー職人志望の女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-08-31 06:00 ラブ
杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護士解説】
 なかなかパンチのある再婚発表だ。俳優・東出昌大(36)が8月27日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、再婚と「今...
ベッドシーツに腕時計って露骨すぎ! 浮気の証拠になった怪しいLINE6選
 あなたには、彼氏や夫に浮気された経験があるでしょうか。もしあるなら、なにがきっかけで浮気を知りましたか? 「ある日届...
恋バナ調査隊 2024-08-30 06:00 ラブ
『ラブ トランジット』S2が刺さる人、刺さらない人。“自分ごと”として楽しむ秘訣は?
 恋愛リアリティーショー『ラブ トランジット』シーズン2(Amazon Prime Video)がスタートして話題です。...
内藤みか 2024-08-29 06:00 ラブ
「114106」って読めますか? ピュアさがエモい昭和恋愛あるある5選
 恋愛においての常識は、時代の流れと共に刻々と変化しています。令和になって昭和の恋愛常識を振り返ってみると、その新鮮さに...
恋バナ調査隊 2024-08-28 06:00 ラブ
既婚者男性から「おはよ、起きてる?」のイチャイチャ確認。LINEだけの関係ですがなにか?3選
 夫がLINEで女性とイチャイチャしていたら許せるでしょうか?  今回は既婚者の男性とLINEを楽しんでいる女性に、や...
恋バナ調査隊 2024-08-27 08:52 ラブ
夫の不倫が発覚して、夫婦関係が好転したと喜ぶサレ妻たち。再構築と執着の分かれ道とは?
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  セックス...
豆木メイ 2024-08-27 06:00 ラブ
ボンビーフリーランス2年目。結婚願望ありまくりで“本命彼氏”を同時に3人作ってみた結果は…
 ボンビーフリーランス2年目の23歳の夏。結婚願望がありまくりで“運命の出会い”に必死の筆者は、彼氏を1度に3人作ること...
時短美容協会 2024-08-27 06:00 ラブ
体育会系スポ根彼氏って昼夜どう? 3つの特徴とエモい恋愛エピソード
 鍛え上げられた肉体と根性が魅力の体育会系男子。一見、彼氏にすれば頼りがいがありそうなイメージがありますが、実際はどうな...
恋バナ調査隊 2024-08-26 06:00 ラブ
ハイスペ女子と付き合うメリット4つ。“秒”で敬遠するには惜しい存在
 高学歴でバリバリ仕事をこなし稼ぎまくる「ハイスペ女子」。一見恋愛でも苦労がなさそうですが、意外にも男性には敬遠されがち...
恋バナ調査隊 2024-08-26 06:00 ラブ