ジャニーズの行く末を懸念する声があるが…
近年、あのジャニーズ帝国から退所者が続出し、事務所の行く末を心配する声があがっています。SMAP解散以降、木村拓哉さん(48)以外の4名が退所・独立したほか、元関ジャニ∞の錦戸亮さん(36)、元NEWSの手越祐也さん(33)、山下智久さん(35)らも退所。ポストSMAPだった嵐も今年から活動休止に入るなど、このまま帝国は衰退の一途を辿るのか……と思いきや、若手ジャニーズグループはめちゃくちゃ元気です。
18年にデビューしたKing & Princeは「シンデレラガール」が同年年間68.8万枚の大ヒット。さらに昨年SixTONES vs Snow Manは2グループひとまとめ同時デビューという荒業ではありましたが「Imitation Rain/D.D.」が同年176.1万枚でシングル年間1位を記録(いずれもオリコン調べ)。2009年の嵐以来、11年ぶりに年間王者の座をAKB48から奪還しました。
さらにはまだデビュー前のジャニーズJr.内グループであるなにわ男子、Travis Japan、美 少年、HiHi Jetsなどもすでに人気を博しており、近年まれにみる若手ジャニーズ隆盛時代が到来しています。
その理由は大きく分けて4つあると思います。
【その1】SMAP、嵐…おじさんになってもアイドルOK
SMAP以前のジャニーズアイドルは若い女の子向けの疑似恋愛対象であり、彼ら自身も若いうちが花という感じでした。SMAPのひとつ前の国民的グループであった光GENJIもメンバーが20代で解散していました。
そんな中、SMAPを先駆者として、彼ら以降にデビューした各ベテラングループの嵐も、30代、40代を超えてもアイドルであり続けることに成功。さらには結婚し父親になるメンバーも増えました。
年齢的にはおじさんになってもアイドルを長く続けられることが一般的になり、ジャニーズ志望の男の子もそれを許容する親も増えたのではないでしょうか。
Snow ManやSixTONESに在籍する20代後半メンバーは間違いなくSMAPの活躍を見てきた世代、またその下の10代のジャニーズJr.たちもSMAPあるいは嵐といった長く続くグループを手本にできた世代だと思います。バラエティー対応に長け、キャラ被りなくメンバーそれぞれ個性を持ったグループが多いのも先人の影響が大きいでしょう。
【その2】翻っておばさんになってもジャニヲタOK
おじさんでもアイドルOKなら、そのファンもおばさんだって構わなくなった、というか当たり前になりました。SNS上ではSMAPと同世代あるいは少し上の40代から50代以上のジャニヲタが普通にヲタ友ネットワークを広げたり、親子2世代、あるいは3世代でジャニーズグループを応援する姿が多く見られます。
ベテラングループの解散・活動休止を機に、あるいはグループが現役なら並行して、ジャニーズ全体を注視していれば必然的に次の若い担当(推しメン)が見つかります(担降り、推し変、推し増し)。ゆえにジャニーズの若手グループは同世代の若いファンだけでなく、経済的にやや余裕のある中高年世代からの手厚い支援も受けられるのです。
【その3】女性アイドルヲタには無いジャニヲタの献身性
大事な点として挙げたいのが、ジャニヲタの出費は非常に高い献身性によって成り立っていることです。AKB48などの女性アイドルヲタはCDとセットの握手会などで直接触れ合い、出費に見合ったリターン(新規ファンより親しげに話せる、ライブでレスが貰える、地方まで遠征したことを感謝されるなど)を受けています。
出費や労力いとわず 献身性の高い推し活動
しかしジャニーズデビュー組ヲタの多くの場合、CDを何百枚積み重ねても、全国各地へ追いかけたとしても、自担(自分の担当)に顔や名前を認知されたり、特別扱いを受けるといったことは“基本的には”ありません(ジャニーズJr.のヲタやデビュー組のJr.時代からのファンを除く)。
少なくともどんなに国民的スターになろうとも、すぐ手が届く女性アイドルのヲタよりは遥かにリターンが小さいわけです。
それでも自担のために、少しでも次の仕事に繋がるように出費や労力などをいとわず、一方的でも愛を注ぎ続けます。こうした献身性の高い推し活動が親世代のヲタおよび娘世代のヲタ双方から脈々と息づくので、若手ジャニーズの人気は増幅していくのです。
コロナ禍に見舞われ大規模なリリースイベントが開催できなくなった昨年から今年にかけて、握手などのリターンを当然としてきたヲタが多い女性アイドルグループは軒並みセールスを落とすか、それを恐れリリースが滞るなどしました。しかしジャニーズグループはヲタの献身性ある一方的な愛によって、CDセールスを伸ばしたのです。
【その4】ジャニーズJr.内グループが増えて競争が激化
現ジャニーズ事務所副社長の滝沢秀明氏がジャニーズJr.のリーダーとして、のちの嵐や関ジャニ∞メンバーらを率いていたJr.最初の黄金期では、Jr.時代からグループ名をもらえるのは一部の有望メンバーだけでした。
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