こんがりとした焼き色はまるで肉!
「きゅうりを詰めた竹輪にマヨネーズをからめて焼きます」とシェフ。竹輪ときゅうりにマヨネーズなら、そのまま食べればいいものを、なぜあえて焼くんですか?
「焼き上がりを見ればわかります。たぶん瞳孔が開きますよ」とシェフはニヤリ。
果たして、フライパンの中でマヨネーズをまとった竹輪がじゅわじゅわ焼かれ、裏に返された瞬間、そのこんがりとした焼き色に「まるで肉!」と叫んでしまいました。
「アメリカ南部にマヨネーズがベースのホワイトバーベキューソースというものがあって、肉にかけるのではなく、まぶして焼く。マヨネーズが衣になるんです」
ほのかに鼻孔をくすぐるスパイシーな香りはクミン。カレー粉でもいいそうですが「クミンのほうが香りにちょっとフックが出ます。最低でも大さじ1、それ以上入れてもえぐみは強くならないので、たっぷりでもOK」。
ただの竹輪きゅうりマヨとは、まったくの別もの! マヨラーにはたまらない“ちょい凝り”つまみです。バーボンのハイボールを合わせれば、気分はもうアメリカ南部ですね。
【材料】(2人分)
・竹輪 4本
・きゅうり 2分の1本
・マヨネーズ 大さじ3
・クミン 大さじ1
・オリーブオイル 大さじ2
・イタリアンパセリ 適量
【レシピ】
(1)きゅうりはヘタを切り落とし、竹輪と同じ長さに切って縦4等分に切る。
(2)竹輪の穴に1のきゅうりを詰める。
(3)ボウルにマヨネーズとクミン、2を入れて和える。
(4)フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、香りが出てきたら2を入れ、焼く。
(5)器に盛り、イタリアンパセリを飾る。
本日のダンツマ達人…和知徹さん
▽和知徹(わち・とおる)
1967年、兵庫県淡路島生まれ。高校卒業後、辻調理師専門学校に入学。翌年、同校のフランス校とブルゴーニュの1つ星「ランパール」で半年ずつ研修する。卒業後、「レストランひらまつ」に入社。在職中にパリの2つ星「ヴィヴァロワ」で研修し、帰国後はひらまつ系列の飯倉片町「アポリネール」(現在閉店)の料理長に就任。退職後の98年、銀座「グレープガンボ」(現在閉店)の立ち上げに加わり、3年間料理長を務める。2001年に同店をオープン。
▽マルディ グラ
銀座並木通りの地下1階。フランス料理をベースに、和知シェフが世界各地を旅してインスピレーションを得たオリジナル料理に定評がある。
東京都中央区銀座8-6-19 野田屋ビルB1
(日刊ゲンダイ2020年6月24日付記事を再編集)
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