魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな義母たちが心を痛めている「鬼嫁疑惑」な年上妻の実態に迫ります。
1:「私は疲れているので、起きるつもりはありません」
「行き遅れていた息子が40代前半で結婚し、ホッとしていたんですが、最近になって相手の女性の本性を知ってしまい、息子を心配しています。
先日、初めてうちに嫁をつれて息子が帰省してきたのですが、朝は連日11時頃まで起きてこなくて、家のことも一切手伝おうとしない姿勢に驚き、さすがにこれは…と思ったので、本人にやんわりと指摘したんです。
すると、嫁から『私は息子さんより疲れているので、息子さんより早く起きるつもりはありません』と真顔で言われ…。
さらに『手伝いは、若くて体力があるほう(つまり息子)がすればいいんじゃないですか?』と笑顔で返され、思わず凍りました。
確かに嫁は、息子より5歳年上。
ですが、あの調子で家でも息子をこき使っているんだろうなと感じ、胸を痛めています…」(66歳女性/関東在住)
◇ ◇ ◇
年上妻は、家庭内でイニシアチブを握っているケースも多いもの。
しかし義母に対しても、その姿勢を貫くとなれば、親の立場からは心配でならないことでしょう……。
2:「あんたがやれば?」
「バツイチの息子が、4歳年上の女性と再婚しました。
相手も再婚で子供もいるとのことでしたので、正直、最初は心配だったのですが、結婚して1年ほどは、家族で仲よさそうにしている様子を見てホッとしていたんです。
ところが最近、嫁が息子に対して『あんたがやれば?』だの『バカなんじゃないの?』だのって、暴言を吐いているのが気になって仕方なくて…。
そろそろ私への猫をかぶるのをやめただけなのかもしれませんが、年上の嫁からアゴで使われている息子を見るたびに、情けなくてなりません。
私の前であんなことが言えるなら、家ではさぞかしヒドイことを言っていそうだし、しばらくしたら息子はバツ2になるんだろうな…と思って覚悟しています」(62歳女性/九州在住)
◇ ◇ ◇
義母の前では「よき嫁」でいようと努める女性も少なくないなか、時間の経過とともに本性を現す女性も。
そんな姿に何も言わずとも、密かに心を痛めている姑も、実は少なくないのかもしれません。
3:「だって、他人じゃないですか」
「ウチの嫁には、最初から人付き合いが苦手そうな雰囲気があったんですが、それでも、息子のことを大事にしてくれればいいって思っていたんです。
でも、息子は結婚してからというものしわくちゃのワイシャツやハンカチを身につけていることが多いうえに、家に遊びに行くと冷蔵庫の中にはほとんど食材も入っていないなどの様子から、妻としての役割を果たしているのか疑問が湧いてきて。
それで、見るに見かねた私が、それとなく嫁に『もうちょっと息子をかまってやってね』と言ってみたところ、なんと嫁から『でも、息子さんは私からみて他人じゃないですか? なんで私が、お世話をしなくちゃいけないんですか?』と真顔で返ってきました。
そんな言い方をされるなんて思ってもみなかったし、そんなふうに思っているなら結婚なんてしなければいいのに…と思ってしまった私は、古い考えの持ち主でしょうか。
3歳年上の妻に、息子は何も言えないそうですし、先が思いやられます」(67歳女性/北関東在住)
◇ ◇ ◇
明らかに嫁が息子にかまっていない様子がわかれば、不安になるのが母の心理。
「他人だから」を理由に正当化できるあたりには、言いようのない鬼嫁感が漂います。
「ふたりが幸せならそれでいい」と、夫婦仲を見守る義母も少なくない時代です。しかしあまりにも目に余る姿を見せつけられれば、苦言を呈したくなるのも姑心理。
ところが世間には、“年上”であるのをいいことに(?)、義母の言葉も強気で跳ね返し、我が道を行く鬼嫁も存在するみたいです。
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