玉こんにゃくに欠かせないのはイカの味
「集まりのたび、食卓に上ります」と天津さんが言うように、山形の暮らしに浸透する一品です。絶対に欠かせないのは、あたりめ。イカの味が「玉こん」に染み込まないと、モノ足りないそうです。
短時間で仕上げるコツは濃いめの味付け。鍋に油を引かず、しばらく炒めると「キュキュ~」と玉こんが悲鳴を上げはじめます。
それが、あたりめと合わせ調味料を投入する合図。お好みで和がらしを添えて召し上がれ♡
「北から南まで6種類の地酒を提供。季節によって銘柄を変えていますが、山形のお酒だけは必ず地元から送ってもらっています」
この日は山形・長井市の「惣邑」と、プリッと軟らかい玉こんをマリアージュ。口いっぱいに醤油とイカのうま味がジュワ~。あたりめも、いい箸休めに…。
冷蔵庫で2、3日持つので常備しておきたい一品です。
【材料】(2、3人前)
・玉こんにゃく 1袋
・あたりめ 30グラム
※合わせ調味料
・醤油 150cc
・酒 150cc
・みりん 100cc
・砂糖 小さじ1
・水 150cc
【レシピ】
(1)玉こんにゃくを水でさっと洗い、鍋で焼く。
(2)玉こんにゃくが鳴き出したら、あたりめと合わせ調味料(※)を入れ、落としぶたをする。
(3)水分が3分の1ほどになったら出来上がり。
本日のダンツマ達人…天津真弓さん
▽天津真弓(あまつ・まゆみ)
1985年、山形県飯豊(いいで)町生まれ。デザイン学校進学のため、上京。学生時代から飲食系のアルバイトに精を出す。印刷会社に就職するも、料理店開業の夢を抱き、退社。以後、十数年にわたって割烹店やバーなどで働きながら、料理と日本酒、洋酒の知識を学び今年、独立。念願の店を構えた。明るい人柄とテキパキとした仕事ぶりにファン多数。
▽大衆酒場こみじ(たいしゅうさかば こみじ)
旦那さんの本業はミュージシャン。夫婦そろって20代の頃から思い入れのある“シモキタ”での出店にこだわった。「おひとりさまでも通いやすい店」をコンセプトに料金は抑えめだが、本場の山形料理を味わえ、全国の地酒6種が常時そろう。仲間うちで飲み合う雰囲気に浸れる店として、早くも常連の心を掴んでいる。
東京都世田谷区北沢2-33-6奥田ビル2階
(日刊ゲンダイ2020年12月15日付記事を再編集)
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