「悪妻になったのは夫のせい」鬼嫁が開き直った切実な事情

並木まき ライター・エディター
更新日:2019-06-24 06:00
投稿日:2019-06-24 06:00
「鬼嫁」と言われる女性たちの中には、悪妻な自分を自覚しつつ「私がこうなったのは夫のせい」と言い切る人もいます。本当は良妻でいたいけれど「ダメ夫に尽くすなんて、バカバカしい!」な想いから、悪妻キャラに走るパターンもあるようです。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな鬼嫁たちの切実な事情をご紹介します。

1:モラハラ・マザコン・浪費家のダメ夫に尽くせない

「新婚当初こそ、良い妻になりたいと努力していましたが、残念なことにウチの夫は、モラハラ・マザコン・浪費家のトリプルダメ要素を備えているダメ男だと判明。ちょっと気に入らないことがあると、私を怒鳴りとばすし、姑のことが嫁よりも大事でいつも義母にべったり。さらには、稼いだ分だけ飲み代に使ってしまう見栄っ張りな浪費家で……。

 そんな夫に尽くす気にはなれず、結婚2年目の終わりくらいからは、いかに夫に対して労力を使わずに済むか、ばかりを考えるようになりました。そんな私を見て、夫の親戚は“悪妻”って言っている人もいるみたいだけど、知ったこっちゃありません!」(44歳女性)

 良妻になろうと心踊らせて結婚したはいいものの、蓋を開けてみたらトンデモ夫だった……のパターンです。たしかに、ダメダメな男のために“良妻”だなんて「なりたくもない!」な女性が多いのではないでしょうか。

2:DVホラ吹き夫が私を悪妻に仕立て上げ…

「結婚4年目ですが、子供はいません。ひと回り以上年上の夫は、まさかのDVホラ吹き男でした。自分の思い通りにならないことがあると、私に対して主に精神的DVと経済的DVをし、さらには、よその人に対して私の愚妻エピソードをでっち上げる始末。

 最初のうちこそ、そんな夫の暴挙に傷ついていましたが、愚妻だと言うなら、とことん愚妻になってやろうと、ある日、開き直りました。それ以来、いつ離婚になってもいい覚悟で、彼がでっち上げたような“悪妻像”を演じてやっています。がんばらなくてよくなった分、ストレスは減りましたね」(42歳女性)

 嘘つき夫が、外で嫁の悪口を言うのは、よくあるパターン。この女性の場合は、努力しても悪く言われるなら「とことん悪妻になってやろう!」と開き直った末の鬼嫁キャラのようです。

3:浮気ざんまいの夫に呆れかえって

「結婚8年目ですが、これまでの間、夫はわかっているだけでも4回の浮気をしています。ワンナイトとかではなく、どれもズッポリと相手の女性にハマっているドロドロしたやつですね。最初のころは、そんな夫の心を家庭に取り戻そうと必死でしたが、だんだんと私だけが努力するのにバカらしくなって。

 悩んでメンタルも壊しましたけど、あるときに、もう夫への気持ちも冷めているし、私ばかりが夫に尽くすのはやめようと決めたんです。そう決めちゃったら、心がスーッと楽になりましたよ。今では、食事も作らないでいいし、財布も別々だし、休日も自由に出かけられるし、掃除もしなくていいし。家のことをしないでいいので、快適です。仮に、誰かに“鬼嫁”って言われても、この自由は手放せません!」(42歳女性)

 浮気を繰り返す夫に呆れかえった末に、家庭に尽くすのをやめた妻も。夫もそれだけのことをしているわけですから、文句も言えないでしょう。

 ◇  ◇  ◇

 周囲が「鬼嫁」とウワサする女性でも、背景には切実な事情が潜んでいるケースもあります。みなさんの知る「鬼嫁」にも、実は凄まじいドラマが隠れているかもしれません……。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

ラブ 新着一覧


【2025年人気記事】男性に聞きたい。自分よりずっと「若い女」と本気で付き合いたいんですか? 中年女の“やっかみ”と言われても
 2025年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
豆木メイ 2025-12-30 10:00 ラブ
【2025年人気記事】「特等席を予約したから」50代女性が20代イケメンと花火デートに興じた夜。大人の余裕で落とした作戦
 2025年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
内藤みか 2025-12-29 09:00 ラブ
意中の彼にアピる! 技アリ女の「あけおめLINE」3選。友達→彼女になれた“きっかけの一言”
 あけおめLINEは、意中の彼と連絡を取る1つのきっかけ。でもそこで普通のLINEを送っても、会話がすぐ終わったり、数あ...
恋バナ調査隊 2025-12-28 08:00 ラブ
50歳夫が母のモラハラを認めないワケ。妻のストレスは“更年期”のせいだと思ってる?
「冷酷と激情のあいだvol.278〜女性編〜」では、これまではスルーできていた義母のモラハラ発言に苛立ちが募るようになっ...
並木まき 2025-12-27 11:45 ラブ
「さすが三流大学ね」義母、9年間のモラハラ発言がもう限界。44歳妻の訴えに夫は他人事…なぜ?
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-12-27 11:45 ラブ
「ブロックしたのに…」配信者女性に近づく“ネットストーカー”の恐怖。男が取った驚きの手段
 ネット社会が発展するにつれ、リアルなストーカーとはまた違う「ネットストーカー」という存在が増えつつあるといいます。ネッ...
内藤みか 2025-12-26 11:45 ラブ
「完全に重い女でした」46歳女性の懺悔。“お守り代わり”が男性を激怒させ…愚かさが招いた最悪の結末
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-12-26 11:45 ラブ
やったー、親の「結婚は」攻撃を撃退できた! とっておきの反撃方法5つ
 年末年始の帰省は、家族との団らんが楽しみな反面、「そろそろ結婚は?」「いい人いないの?」という圧が飛んでくる季節でもあ...
恋バナ調査隊 2025-12-25 08:00 ラブ
30代、クリスマスは“ただの平日”になった。気楽だけど…胸の奥がキュッとするのは何故?
 クリスマスは恋人と過ごすべき特別な一日だった20代、そんな焦りは消えて「ただの平日」になったアラフォーの今。 気楽に過...
おがわん 2025-12-24 11:45 ラブ
彼氏よ、ごめん! クリスマスプレゼントを“即売り”した4つの理由。美顔器は家賃に消えました…
 街中がロマンチックなムードに包まれる中、フリマアプリでひっそりとクリスマスプレゼントが即売りされているのをご存じですか...
恋バナ調査隊 2025-12-24 08:00 ラブ
もう「恋人と過ごす=勝ち組」はやめない? クリスマスは“特別じゃなくていい”と気づいたわけ
 20代の頃、クリスマスは恋人と過ごすべき特別な一日だった。でもアラフォーになった今はちょっと違う? 大人になって変化し...
おがわん 2025-12-23 11:45 ラブ
【漫画】「僕のマーメイド」元夫から届いたポエムメールに絶句…なにこれ?『元夫から「ロミオメール」が届いた件について』#3
【『60点の夫婦でいいのに』あらすじ】 『あの頃、まだ若い僕たちはなにが真実の愛なのかもわからず、ただ彷徨っていたね…...
「もう友達には戻れない」30代女性が忘れられない冬の夜。ふたりの“関係が変わった”背徳感
 クリスマスが近づくと、ふと昔の恋を思い出してしまう人もいるのではないでしょうか。  今回はアラサー女性が大学時代...
おがわん 2025-12-22 08:00 ラブ
【漫画】バカはそっちだろ!新婚早々、目撃した“最悪”の現場『元夫から「ロミオメール」が届いた件について』#2
【『元夫から「ロミオメール」が届いた件について』あらすじ】 『あの頃、まだ若い僕たちはなにが真実の愛なのかもわからず、...
聖夜に冷めるわ!クリスマスを台無しにする呆れたLINE3つ。「プレゼントは俺」って言う男いるんだ…
 街中がイルミネーションに包まれて、ロマンチックなムードが高まるクリスマス。心ときめくメッセージが届くのを期待していたの...
恋バナ調査隊 2025-12-21 08:00 ラブ
「俺が損してる」妻の“だらしなさ”を叱るのはモラハラか? 帰宅拒否寸前、44歳夫のストレス
「冷酷と激情のあいだvol.277〜女性編〜」では、結婚2年目にしてモラハラ疑惑が浮上した夫と、離婚以外の方法で問題を解...
並木まき 2025-12-20 11:45 ラブ