松井愛莉主演「子宮恋愛」の女性蔑視に視聴者ドン引き…原作改悪によぎる「セクシー田中さん」の悲劇
松井愛莉(28)が主演を務めるドラマDiVE「子宮恋愛」(読売テレビ・日本テレビ系)の作中描写が“女性蔑視”だと、一部視聴者から苦言が呈されている。
放送前からタイトルや「私の子宮が恋をした。けれどそれは夫とは別の人でした。」というキャッチコピーが、物議を醸していたが、今作は、佐々江典子氏による同名漫画(ぶんか社刊)の実写化作品。原作では、繊細な不倫に至るまでのそれぞれの苦悩や感情の揺れ動きなどが、しっかり描かれ、読者からの共感も得ていた話題作だったが、実写化にあたり、原作で描かれていた登場人物のバックボーンや、不倫に至る心理描写、背景などがカットされているのだ。
登場人物の心理描写の代わりに、不倫相手となる上司への気持ちの高鳴りを表現するかのような、主人公の下腹部がアップになるシーンが描かれ、全面的に“子宮で恋をし、不倫に至る女性”というニュアンスを出す形となっている。
その描写に対し、視聴者からは《子宮恋愛観て喜んでる女性いんの? あれガチモンの女性蔑視映像じゃん》《子宮恋愛とか子宮が恋に落ちたって表現は女性蔑視だと思うんだけど》と、厳しい指摘も散見されていた。
■「セクシー田中さん」と重なる制作会社と演出家
「原作では、モラハラの夫に尊重されず、子供が欲しいのにレスが続いているという不倫に至る過程がしっかりと描かれていますが、ドラマではそういった描写も少なく、全体的に説明不足な印象です。あとは、不倫相手も原作のような夫のモラハラで悩む主人公の理解者ではなく、いきなり既婚者に同意もなくキスをする“性欲にまみれた、ただのヤバい人”というような残念な描写になっており、作中人物の中で共感できる人がいないということも、ドラマとしては致命的だと言わざるを得ないでしょう」(ドラマ制作関係者)
原作の、生理や子宮があることにより嫌でも自分が女であることの業を感じてしまうというニュアンスから、ドラマでは子宮=性欲で相手を好きになるというようなニュアンスの描写に変化しており、その描写自体が、女性を馬鹿にしている女性蔑視と感じてしまう人もいるようだ。
さらに、今作の原作改変に対し、視聴者からの厳しい目が向けられているのには、もう一つ理由がある。
「3人いる監督の中の1人が、原作改変によるドラマ制作側とのトラブルにより、原作者の芦原妃名子氏が非業の死を遂げた2023年10月期放送の日本テレビ系ドラマ『セクシー田中さん』の演出も担当していたことや、制作会社が『セクシー田中さん』と同様であることから、《セクシー田中から何も学んでないどころかさらに改悪してるってことやん》と、視聴者からの強い嫌悪感が示されています」(前出のドラマ制作関係者)
4月10日に放送された第1話は、TVerでの再生数が100万回を突破し、賛否も含め、話題にはなっているようだが、あまりに行きすぎた原作改変を行い続ければ、視聴者からの信頼が、さらに損なわれていく可能性もありそうだ。
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