攻めた社会風刺もご都合展開ばかり…TBS日曜劇場「キャスター」リアリティーなさすぎと早くも失速
初回放送で平均視聴率14%超えの好発進を切った日曜劇場「キャスター」(TBS系)が早くも失速している。今作は民放の報道番組「ニュースゲート」を舞台に、キャスターの進藤壮一が闇に葬られた真実を追求し悪を裁いていく社会派エンターテインメントだ。
主役の進藤役は阿部寛(60)が務め、総合演出を務める崎久保華役に永野芽郁(25)、新人ADの本橋悠介役を道枝駿佑(22)が演じている。
13日放送の初回は、裏金疑惑のある政治家の秘書の自殺疑惑、第2話ではオンラインカジノ、第3話ではSTAP細胞と、実際に注目を集めた問題をモチーフにし、攻めたテーマのピックアップが話題となっている一方で、視聴者からは《「キャスター」展開が都合良すぎるし、リアリティ出した感じでリアリティ無いのはしんどい》《詰め込み過ぎてるせいか、過程をすっ飛ばしてシーンがブツ切り、ストロークが無いのが残念。リアリティにも欠ける》と、社会風刺をしている割に、展開や設定にリアリティがないと、厳しい感想も散見され始めている。
■報道を舞台にした社会派ドラマ「エルピス」との違い
「報道番組の総合演出としては見た目が若すぎるという永野芽郁さんのミスキャストぶりや、阿部寛さんのキャスターらしくない見た目の問題などが、放送当初に指摘されていましたが、回を重ねるごとに、実際の社会でも問題になった要素を取り入れている割に、ドラマらしいご都合展開ばかりで、リアリティをもって描きたいのか、あくまでエンタメのフィクションなのかという作品の軸がブレ、視聴者が没入しきれない粗の部分が目立ち始めています」(ドラマ制作関係者)
そんな視聴者のガッカリ感が、視聴率にも反映されている。第2話の世帯平均視聴率は11%台へと大幅に下落し、重要視されているコア視聴率も13日日の4.8%から、20日の放送では3.6%へと、1ポイント以上も落としている。
「同じような報道番組を舞台にした社会派ドラマとして、22年10月期放送のカンテレ制作・フジテレビ系『エルピス』と比較する声も視聴者から上がっており、『エルピス』は、ノンフィクションのドキュメンタリーのようなリアルな質感がありました。一方で『キャスター』は、方向性は攻めているものの、先も読める王道展開によるリアリティのなさで良くも悪くもエンタメの枠に収まっている印象です」(同)
実際に起こった問題をモチーフにするのであれば、いくらドラマといえどもリアリティーがないと、視聴者の視聴意欲は削がれてしまうようだ。永野芽郁の“二股不倫”報道のドラマへの影響と併せて今後に注目だ。
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