スーパーの刺身を使えば簡単
材料が揃ったら、難しいことはなにもありません。若林さんも、「あとは包丁で叩くだけですから。このレシピで一番重要なのは、盛り付けるお皿をキンキンに冷やしておくこと」と、笑います。
アジの三枚おろしは「ハードルが高いなぁ」と思ったら、スーパーで刺し身になったものを用意すれば大丈夫。とにかく、つくって食べなきゃ損、という逸品です。
パクチーが苦手な人も多いですが、ぜひとも試していただきたい! 生魚にこれほど合うとは。独特の香りが中和され、爽やかさが際立ちます。パクチーあってのレシピだということがよく分かります。
「お好みで加えて欲しいゆずこしょうも欠かせない脇役です。叩いたなめろうは冷蔵庫で少し冷やすのがいいですね。で、キンキンの皿に盛る。こうすると、アジの臭みはほとんど気になりません」
うまくて皿までなめてしまう、というなめろうの語源を実感できます。
【材料】
・アジ 2匹
・パクチー 3株
・青じそ 3枚
・しょうが 1かけ
・長ねぎ 2センチ
・白みそ 大さじ1~1.5
・ゆずこしょう 適量
【レシピ】
1. アジを三枚におろし、皮をはいで中骨を抜く。
2. パクチー、青じそ、しょうが、長ねぎをざく切りにする。
3. 1と2に白みそとゆずこしょうを合わせ、包丁で粘りが出るまで叩いて完成。
今日のダンツマ達人…若林剛史さん
▽わかばやし・たけし
1971年、浅草生まれ。グラフィックデザイナーを目指していた19歳のとき、アルバイト先で厨房に入ったのをきっかけに料理の世界へ。22歳で現在の店を任されて以来、独学でスパイス料理の研究に没頭する。
▽ヘンドリクス
渋谷区神宮前に店を構えたのが1994年。カレー激戦区といわれる界隈のトップランナー的存在だ。昼はスパイスの効いた定番のチキンカレーなど4種が用意され、ライスと自家製のナンが両方楽しめるセットが人気。若林さんのアイデアとセンスがあふれる料理が日替わりで20品以上も用意される夜の部も連日大盛況。予約必須だ。渋谷区神宮前2―13―2 ユハラアネックスビル1F。
(日刊ゲンダイ2018年3月31日付記事を再編集)
フード 新着一覧