たとえお腹で育たなかったとしても…2度の流産で感じたこと

山本早織 結婚につながる恋のコンサル
更新日:2023-01-26 19:50
投稿日:2020-07-05 06:00
 みなさん、こんにちは。結婚につながる恋のコンサルタント山本早織です。婚活や恋愛のコンサルをしている私自身が、結婚後に女性が悩むであろう妊活の真っ最中です。妊活中の方やこれから妊活をする方に少しでも生の声を届けたく、この連載を始めることにしました。

「心音が聞こえる」の言葉に涙

 ようやく叶った2度目の妊娠も、突然の出血で不安が募る中、救急で診てくれる近くの病院を調べてくれる番号「#7119」を教えてもらい、自宅から近い3件の病院を教えてもらいました。

 結果、都内のT病院へ行くことに。

 すぐにでも診て欲しいのに大きな病院は手続きが多く、あまり動きたくない気持ちと、早く私の体を見てほしいと焦る気持ちが入り混じり、泣いても何にもならないことはわかっているのに、不安で涙が止まりませんでした。

 診察室にやっと通されても、先生が来るまでの時間が長く感じ、終始そわそわする私。先生が来て、出血は少なく腹痛もないという状況を説明し、診察台で超音波をしてもらいました。

「あれ? なんか音がする?」と思ったら、それは心拍の音。

 先生が、「心音聞こえてますよ」と一言。

 私は安心と喜びで本当に嬉しく、また泣きました。自分でもどんだけ泣くんだ!?と感情の不安定さに笑えるほど……。

妊娠中はたくさん人に甘えていい

 正直、30歳を超えると「不安に感じること」や「困難で解決できないこと」が少なくなってきます。先の見えない不安や経験したことのない恐れに、学生時代のような感情を持ちながら、人間の弱さを痛感しました。

 見てくれた女医さんには「この程度なら緊急で来る必要ない」みたいな顔をされた気がしますが、そんなの関係なし! 自分の安心感の方が大事です。

 妊娠の時は、人の目なんて気にせず、たくさん人に甘えていいんです。

 よく、着床するときに出血する人がいるということもいろんなコラムに書いてあり、きっと私も着床出血だったんだと思えました。

10月15日に起きたこと

 10月15日。予約していた検診の日。先生に出血の話をしようと病院へ着くと、病院のトイレで、1滴の血が落ちました。

 やはり、出血はあまりいいことではないらしく、その日、先生からは「絶対安静だよ。とにかく動かないで。寝ていてね」と念を押され、私は車ですぐに帰宅し、電話で実家の家族と夫に話しました。

「出血が止まれば安心だけど、出血と一緒に赤ちゃんが流れちゃうかもしれないから、歩くのも禁止」と言われたものの、この日は夫が出張だったため、妹が我が家に来てくれました。

「一つの命もお腹で育てられないのか……普通の人はできていることなのに」

 普段は生じないようなネガティブな感情と、でも「私なら大丈夫!」という感情で、テレビを見ていても内容は全く入ってきません。

 妹がご飯を作り掃除もしてくれました。

痛み始めた下腹

 夜10時頃から腹痛があり、しかし、その痛みは下痢の時のような痛みに似ている気がして、赤ちゃんとは関係ないのかな?とさえ思いました。

「ご飯の後だからウンチなんじゃない?」なんて話を妹として、定期的に来る下腹部の痛みに耐えながら横になること2時間。トイレに行こうと立った瞬間……。

 ドゥルン……という効果音がぴったりなくらい、何か私の下半身から出る感覚がありました。

「あ。流れた」

 妹がいたからか、2度目だからか、わかりませんが、自分でも驚くほど冷静で、ナプキンについた血の塊を見て「きっとこれは先生に見せた方がいい気がする」と咄嗟に感じ、妹にトイレまでジップロックを持ってきてもらいました。

 流産ももちろんショックだったけど、その時は、妹にこの大きな塊を見せてしまったことの方がショックで、妊娠前にトラウマになるのではないかと心配しましたが、さすが女性。しっかりと対処をしてくれ、そして私は赤ちゃんとの別れを実感することになりました。

私を選んで宿ってくれてありがとう

 このコラムを読んでくれている人の中には、きっと今まさに同じ状況の人もいるかもしれません。出血で不安になっている人もいるかもしれません。

 私が言えることは、私自身、今このコラムを書いているときにも涙が出るということ。

 それだけ女性にとって、妊娠から出産までの経験は人生にとって大きな経験ということなのではないか、と実感しています。

 たくさんいただいた慰めの言葉も、泣いても現実は変わらないということも、そして流産は誰も予測ができないということもわかっています。

 ただ、やっぱり「私が不健康だからなのではないか」「私が徳を積めていないんじゃないか」、はたまた「前世で何かやらかしたのか?」とさえ思いました。

 しかし、一つだけ言えることは、たとえお腹で育たなかったとしても、私を選んで宿ってくれた赤ちゃんへ心から感謝をしたいということです。

 次回に続きます。

山本早織
記事一覧
結婚につながる恋のコンサル
16歳で芸能デビュー。ヤングジャンプやマガジンなどの雑誌やドラマや舞台で活動後、24歳で引退。フラワーデザイナーとして独立し、スクールで恋愛アドバイスをしていたところ、生徒10名を結婚へ導いた。現在は結婚相談所事業と仲人BARを運営し、婚活男女を結婚へ導いている。https://saoriyamamoto.com

ライフスタイル 新着一覧


おすそ分けが楽しみにゃん♡ 猫島の港で漁師さんを待つご機嫌“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
レズビアンバーを初体験! 接客、ショータイムにドキドキ…そこは「秘密の楽園」だった
 レズビアンバー。名前は聞いたことがあっても、足を踏み入れたことがある人は、少ないのではないでしょうか。  店内ではど...
40女「神戸マラソン2024」走ったで!ランナーのポイ捨て、アカンやろ…
 11月17日に行われた「神戸マラソン2024」に参加してきました! 倍率2倍をくぐりぬけ、今回で3回目の出走です。
生きた化石のイチョウをかわいく楽しむ! 花屋が教えるイチョウの葉を使った簡単フラワーデザイン
 猫店長「サブ」率いる我がお花屋は、神奈川県の片田舎にあります。今時分から年末にかけて、配達途中にちょっぴり遠回りを...
女性の「更年期と老化の受け止め」に3パターン。休むのはわがまま? 更年期休暇も求む!
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
【備蓄の日】うまっ…!無印良品級の「レトルト専門店」でごちそうを見つけた♪ ストックしたいオススメ3つ
 東京都では、11月19日を「備蓄の日」としているそうです。「1年に1度は、びち(1)く(9)の確認」なのでこの機会に保...
「乾燥対策」に使うべきベスト・オブ・アロマオイルは?【フェロモンジャッジ調香師が解説】
 女性ホルモンのバランスがよく、フェロモンが溢れる女性の共通点に「肌のみずみずしさとツヤ」があります。これは、体の内側か...
「やば、出ちゃった…」の強い味方!『吸水ショーツ』日仏対決。実際の履き心地、吸水させてみたら…
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
芸術の秋、散歩の秋!「緑と道の美術展 in黒川2024」の楽しみ方
 今年で9回目となる野外で楽しむ美術展覧会「黒川黒山アートプロジェクト 緑と道の美術展 in黒川2024」が開催中です(...
Z世代界隈に多い!? 「静かな退職」を選ぶ心理と、先輩として上手な接し方
「仕事には熱を持って取り組むべし!」アラフォー世代以降はこのように思っている人が多いですよね。その一方で、Z世代の若者は...
ひろゆき氏に言いたい! 48歳まで処女だった私は、本当に魅力がなかったのか?
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。48歳で処女を卒業し、現在はフリーで自分の時間を楽しんで...
3年ぶりのご登場! 超個性的なうし柄“たまたま”は今日も元気です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「姿」の部首は何? イメージにとらわれてはダメ
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
週末だ、包丁も火も使わん!正義の炭水化物“爆速レシピ”5選【爆速レシピクリエイター・およねさんの自信作】
 SNSで話題の「爆速レシピクリエイター」およねさんが考案する《ひとり分の分量で》《最小限の工程で》《最低限の洗い物で》...
打倒、借りパク民!「貸したもの返して」催促LINEの“角が立たない”お手本はこれだよ~
 人に貸したものを返してくれなかった時、催促するのは気まずいと感じる人が多いですよね。  どうしたら角が立たない伝...
げっ困った! 超苦手なカラオケに誘われたら…場の空気を壊さずに切り抜ける方法
 冬が近づいてきて、そろそろ忘年会のシーズン。忘年会の二次会といえば、カラオケが定番ですよね。でも、「カラオケ、苦手だか...