白石・平手「結婚したら家庭」という前時代的コメへの反応は

こじらぶ ライター
更新日:2021-01-30 06:00
投稿日:2021-01-30 06:00

「結婚して家庭」はステレオタイプでは?

 平手と白石、同じ週に放送された番組で似たような指摘を受けるも異なる反応を見せた。もちろん19歳の平手と28歳の白石では状況が違うだろう。いずれにしても、女である筆者が敏感すぎるのかもしれないが、「結婚して家庭に入るのでは」との指摘はずいぶんステレオタイプな考えにも感じられた。

 ただ白石の場合は、占い師の決めつけではなく、彼女の生い立ちや考え方を聞き出した上で導き出した指摘に見えた。28歳の女性が自ら結婚について質問してきたら、「30歳くらいで結婚したいのだろうな」と誰でも察しがつくだろう。

 その上で白石本人が激しくうなずき、「結婚したら家庭に入りたい」との願望を明かしているのだから、本人の幸せを考えればその背中を押すことは占い師という職業上、無理からぬことだ。

平手友梨奈が男性だったら…

 平手の場合は前提として、岡田、志尊と映画撮影以来1年以上、3人で兄妹のように仲良くしてきたことが本人たちより明かされている。岡田も全く他意は無かっただろう。しかし、平手が男性だったら、“(同時には)ひとつのことしかできない”という印象から「結婚してお父さんになったら、より一層仕事を頑張りそうだね」と言っていたのではないか。少なくとも男性俳優に「結婚したら仕事を辞めて『お父さんです!』みたいになりそう」とは言っていないだろう。

 内閣府男女共同参画局によると、1980年代には専業主婦世帯が共働き世帯のおよそ2倍であったのに対し、2018年にはその逆で共働き世帯が専業主婦世帯の2倍になるなど、共働き世帯は増加の一途をたどっている。出産を機に芸能界を引退した堀北のような例もあるが、女性は結婚して家庭に入ることが当たり前、という世の中ではなくなっている。

 もちろん、平手本人が白石のようにそれを望んでいるのなら彼女が選ぶ人生を応援したい。しかしまだ19歳の平手があまり納得のいっていない、少なくとも考えが整理できていないような反応をしていた以上、それを察してあげて欲しかったとも思う。

平手自身の意見がないままに

 岡田の発言が前時代的であるとの声は、ネット上を見ても極めて少数だった。それ以上に、番組全体を通して平手の無邪気で楽しそうな表情を引き出してくれた芸能界のお兄ちゃん2人への感謝で溢れていた。筆者も3人の仲睦まじい姿を観るのが大好きだ。岡田の発言も平手が仕事と子育てを同時に抱え込んで苦労しないように、との優しさから出たものかもしれない。そうであるとして、番組の最後の話題で「平手は結婚したら専業主婦」と説き伏せられた後、彼女自身の意見もないままに終わる番組構成の方に問題があったかもしれない。

 ただ平手にはたくさんの大人の意見に触れて見識を広めて欲しい。例えば、平手が初出演にして初主演した18年の映画「響-Hibiki-」で共演以来、現在も交流のある北川景子(34)。彼女は16年に結婚し、昨年9月に第一子を出産後、わずか2カ月足らずで仕事復帰をし、第一線で活躍し続けている。

敬愛する北川景子が平手の芸能活動の指針に

 18年12月に平手が日刊スポーツ映画大賞新人賞受賞した際には、北川が平手に、グループ活動で疲弊していることを思ってか、「息抜き程度でもいいから、(映画の現場に)来なよ」と声をかけていたことが明かされており、北川は平手の芸能活動の指針にもなっているはずだ。

 19年8月発売の「別冊カドカワ」で北川は、平手とは毎日連絡を取り合い姉妹のような関係だとし、次に平手が映画をやることになったらワンシーンでも出たいと語っていた。その言葉通り、今月22日に公開となった平手映画出演2作目の「さんかく窓の外側は夜」にも短いシーンのためだけに“友情出演”のような形で参加している。

 そんな平手への情に厚い北川のことだから、働き続けるにしても、そうでないにしても、平手が望む道を自分で切り拓いていけるように指南してくれているだろう。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

エンタメ 新着一覧


原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ
辻希美&杉浦太陽はニベアのCM…仲良しラブラブ芸能人夫婦はお金を生む
 元モーニング娘。のなかで1番の勝ち組は、やっぱり辻ちゃん(辻希美)でしょう。  先日も元モー娘。の中澤裕子、保田...
スズ子と愛助の無償の愛、平和ボケの今とは違って生きるも愛するも命がけ
 東京に戻ったスズ子(趣里)は、空襲で一面ががれきになっている惨状を目の当たりにする。  スズ子が三鷹の家に戻ると...
桧山珠美 2023-12-28 14:10 エンタメ
東京大空襲、愛し合うスズ子と愛助の運命は…金曜放送回を前におさらい
 トミ(小雪)の許しが出て、山下(近藤芳正)が正式に楽団のマネージャーとして加わることになった。  スズ子(趣里)...
桧山珠美 2023-12-27 17:40 エンタメ
コワモテ黒田の起用は大正解! スズ子派に寝返り、顔芸と手振りが秀逸
 結核が再発した愛助(水上恒司)の看病を、三鷹の家で続けることになったスズ子(趣里)は、日々愛助のために身を尽くしていた...
桧山珠美 2023-12-26 15:50 エンタメ
藤井風「いちすき」で見せた弾き語りに惚れ惚れ、黒髪に代わってホッ
 21日、木曜劇場「いちばんすきな花」(フジテレビ系)が最終回を迎えました。  昨年、社会現象を巻き起こした目黒蓮...
平野・神宮寺・岸のNumber_iデビュー間近 24年は注目多数の群雄割拠
 滝沢秀明氏創設のTOBEに合流し、本格始動が待たれている元King & Princeの平野紫耀(26)・神宮寺勇太(2...
こじらぶ 2024-02-16 10:40 エンタメ
朝ドラでは珍しい正面からの接吻!愛助ママ(小雪)来襲で“恋の炎”燃ゆる
 愛助(水上恒司)は母・トミ(小雪)に呼び出される。トミからは、スズ子(趣里)に会うのはやめるように言われ、山下(近藤芳...
桧山珠美 2023-12-22 14:40 エンタメ
北川景子に長澤まさみ…SNS離れの深層、イメージ戦略には逆効果?
 12月16日、女優の北川景子(37)の写真集『『「37」 20th anniversary』公式アカウントがInsta...
東京コミコン2023は大盛況 ひときわ異彩を放った“大衆演劇”
 千葉・幕張メッセにて、12月8日(金)~10日(日)に開催されたポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション20...
熊田曜子のSNSが放つ鋼のメンタル ハレンチ不倫疑惑もよき母アピール
 プロデューサーとの不倫疑惑と元夫とのドロ沼離婚裁判を経て、離婚成立後はSNSでたびたびセクシーな姿を披露している熊田曜...
堺屋大地 2023-12-20 06:00 エンタメ
恋はつらいものよ…愛助への想いが募るスズ子に麻里(市川実和子)の名言
 スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)の仲はすぐに広まり、羽鳥善一(草彅剛)や麻里(市川実和子)にもうわさについて追求される...
桧山珠美 2023-12-22 14:23 エンタメ
スズ子と愛助の恋路を妨害! メッセンジャー黒田のメッセンジャーぶり
 愛助(水上恒司)と坂口(黒田有)の話を聞いたスズ子(趣里)は、耐えきれずに部屋に押し入る。  ここで話をつけよう...
桧山珠美 2023-12-18 14:45 エンタメ