30代人妻の告白「14歳年下大学生との甘美な不倫の果てに」#5

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-05-24 15:18
投稿日:2021-05-21 06:00

罪悪感よりも女としての喜びが大きかった

帰宅後のシャワーでもまだ彼の感触が…(写真:iStock)
帰宅後のシャワーでもまだ彼の感触が… (写真:iStock)

――続けてください。

「はい、彼はいくども腰を突きあげ、私の体を貫きました。室内にはベッドがきしむ音や二人の喘ぎ声が反響して……それで、彼が『もう出ます』と限界の声を上げたので、私は『今日は大丈夫だから、このまま中に出して』って叫びました。

 直後、ものすごい勢いでドクッ、ドクッ……と、私の膣奥に射精したのが分かりました。

 二十代男子の射精の勢いって凄まじいですね。二度目にもかかわらず、口内射精と同じくらい水鉄砲のように噴きでましたから……私の胎内にもドクドクと脈動が響いて……彼が最後の一滴を出し終えるまで、私はずっと腰を密着させたまま、彼の表情を眺めていました。

 射精の後もつながった体勢で、私は彼に覆いかぶさったんです。互いをきつく抱きしめて、本当に最高のセックスでした」

――続けてください。

「その日は、もう一回エッチしちゃいました。射精しても私が手でペニスをしごいたり、フェラをするとすぐに勃起するんですよ。時刻は終電を過ぎていましたから、彼にタクシー代を渡したら、帰り際、照れ臭そうに『また会ってもらえますか?』って……。私、『やった!』と心の中でガッツポーズをとりましたね。

 で、一呼吸おいてから『Dさんが内緒にしてくれるなら、会ってもいいわよ』と伝えました。帰宅して、もう一度シャワーを浴びたんですが、アソコにはまだ彼のペニスの感触が残っていて……嬉しかったし、女としての自信も湧いてきました。家族に申し訳ない気持ちより、女として最高のセックスができたという喜びのほうが大きかったですね。

 その後、彼とは三週間に一度くらいセックスする仲になりました。

 抱かれるほどに体がなじむのか、セックスはますます感じるようになっていくんです。

 彼も『Y美さんに、もっと気持ちよくなってほしい』『ご主人とはセックスしてほしくない』などと、可愛らしいことを言うようになって……。もちろん『主人とはセックスレスだから大丈夫』と安心させていました」

順調な関係に暗雲?夫が二人目の子供を望むように

昼間に数時間の逢瀬を(写真:iStock)
昼間に数時間の逢瀬を (写真:iStock)

――Dさんとは、息子さんのサッカー教室で、毎週、顔を合わせますよね?

「はい、彼とは毎週日曜日にサッカー教室で会いますが、他のママ友には絶対に知られないよう慎重に対応しています。

 私からLINEもしません。年上女がデレデレしていたら、それこそウザがられますしね。普段はあくまでも「サッカー教室のコーチ」として接し、連絡は彼からのみ。

 正直、私から連絡を取りたい時もありますが、そこは我慢です。時々、街で若いカップルを見ると、『Dさんも大学で親密な子がいるのかな』とか『他の女の子とセックスしていたらショック』と思いつつも、いっさい口に出しません。その分、セックスの時は情熱的に愛し合っています。

 もう密会して七回目でしょうか。私の生理が終わったタイミングでデートを重ねているんです。

 夫は出張が多いですし、あまり遅くならなければ、息子も留守番してくれるようになって……時間が合う時は、昼の時間帯に数時間、逢うこともあります」

――そんな折、困ったことが起きたという。

「夫が二人目の子供を望むようになったんです。ずっとセックスレスでしたし、息子も十歳、それに商社マンですから海外赴任も予想されるのに……正直『なぜ、今になって二人目を望むの?』と私自身、戸惑ってしまいました。

 私とDさんのことは絶対バレていない確信があります。四十三歳の夫なりに自分の人生と家族のことを考えているのかもしれません……もちろん、夫が第二子を望んでいる件はDさんには言っていません。彼との甘くとろけるようなセックスを失うのは耐えられませんから……」

リスクを冒しても自分に正直でありたい

女の悦びをくれた人を大切にしたい(写真:iStock)
女の悦びをくれた人を大切にしたい (写真:iStock)

――それは大変なことに……続けてください。

「本音を言うと、私自身、もう妊娠は望んでいません。Dさんという素敵な恋人を見つけた今、夫といえどもセックスはしたくないんです。ただ……この幸せがずっと続くとは思いません。近い将来、Dさんが別れを切り出してくるかもしれない……その時は潔く別れるつもりです。それまでは、彼との時間が欲しい。彼に抱かれたいんです。

 考えに考えた末、夫にはこう言いました。『私も、もう一人産みたいわ。ただ最近、生理の周期が乱れているから、婦人科で検査をしてもらうわね』と病院に行ったんです。

 そこで、処方してもらったのは……ピルです」

――ピル……ですか?

「はい、夫には『ホルモンが少し乱れているから、そのための薬を処方してもらった。セックスはしばらく待ってほしい』と言いました。Dさんとは、今まで通りコンドームなしでセックスをしています。

 そこまでして不倫をする私は、妻として、母として失格の烙印を捺されるかもしれません。ですが、三十五歳の私にとって、『限りある女の時間』をくれるDさんとの逢瀬が何よりも大切なんです。

 彼はまだ二十一歳ですから、じきに私から去っていくでしょう。せめてそれまでの間は、女を実感したい……。夫とはまだ第二子のためのセックスはしていませんが、夫に抱かれる時がくれば、きっと目をつむって、頭の中でDさんを思い浮かべるはずです。

 この先、どうなるのか分かりません。Dさんが明日にも私に別れを切り出すかもしれませんし、夫にピルを飲んでいることを知られてしまうかもしれない。いえ、何かの拍子に不倫がバレる可能性だってゼロじゃありません。

 それでも、私は自分に正直に生きたいです。

 今の私のモットーは『今日を懸命に生きる』になりました。今日あるものが明日には失ってしまうかもしれない。だからこそ、今日を女として精いっぱい生きたいんです。

 息子や夫は大事ですが、何よりも女の悦びをくれるDさんの存在を大切にしたい」

おわりに

 そこまで言って、Y美さんはこぼれかかる涙をハンカチで拭った。

 彼女のことはもちろん軽蔑などしない。不倫を否定も肯定もしない。

 恋愛が甘美であればあるほど、逆転した時の苦しみも大きい。

 今回は勇気を出して取材を受けてくれたY美さんと、彼女に関わる皆が幸せでいられるよう、願うばかりだ。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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