欲情してくれるという安堵感
――久しぶりの愛撫にI美さんも情熱的に身悶えてしまった。続けてください
「はい、私は乳房を吸われるあまりの心地よさに『もっと……』と彼の頭を抱き寄せ、自ら乳房を押しつけていました。
彼も私の欲望に応えるように、チュパチュパ……と唾音(つばおと)を立てながら、愛撫を続けてくれて。そのうちバスローブがはだけて、互いの脚がもつれあったんです。私の太ももに当たる彼のモノは……すでに勃起していました。すごく嬉しかった。
四十二歳の私のカラダにもちゃんと欲情してくれる安堵感が全身を包み、私の興奮もより掻き立てられたんです」
――続けてください
「私、気づいたら内ももで彼のペニスをサワサワとさすっていました。軽く浮かせた太ももで、力は強すぎず弱すぎず……という感じでしょうか。彼は『ああ、気持ちええわ』と、無防備になった時だけ発する関西弁で、ヨガってくれましたね。
だから、私のほうももっと積極的になって乳房を愛撫されながら、手を伸ばして彼のペニスを握りしめたんです。
彼は『うっ』と唸りました。
私は熱い勃起を握りしめたまま、優しく上下にしごきました。夫よりもカリが張っている……なんて、過去の記憶をたぐり寄せて、つい比べてしまいましたね(笑)」
精神的な安心感が招く快楽
――そのような女性は少なくないと思いますよ。
「ですよね? つい、夫や過去の男性と比べてしまう。ペニスの形状やサイズだけじゃなく、セックスだって、どこかしら比較してしまうんです。だから、私自身も『Aさんの奥さんや過去の彼女と比べられているのかしら』なんて、妙なことを考えてしまって……で、彼の手もだんだん下に降りてきて、私の下腹に触れたんです。
最初は陰毛の部分を撫でるように優しく……そして鼠径部や内腿も撫でまわしてきました。あくまでも私の経験上ですが、男性って、情熱的に強めにさすってくるタイプと、優しいフェザータッチで女性を愛でるタイプがいるのですが、Aさんは優しいタイプでしょうか。
撫で方がソフトで指の腹の感触もなめらか。そのうち、陰毛を梳くように触れていた指が、花弁をかき分けて……ゆっくりと指がワレメに差し入れられたんです。
久しぶりの挿入に、私は「はぁぁッ」と喘ぎ、握っていた彼の勃起を手離し、彼にしがみつきました。
『大丈夫? 痛くない?』と、労りの言葉をくれたのが嬉しかったですね。
私のように一年もセックスレスだと、膣が硬くなりペニスはおろか、指の挿入も苦しい場合があると聞いていたのですが、幸い、Aさんの丹念な愛撫で膣はたっぷり潤って、指の挿入もスムーズでした。
痛みなど全く感じず、むしろもっと奥まで欲しいとさえ思って……ちゃんと女体を気遣ってくれるAさんの優しさに、安心感が募りました。
私のほうが恥ずかしいほどヴァギナを押しつけ、彼の指を求めてしまったほど」
――精神的な安心感って大切ですものね、続けてください
「彼の指は、初めこそゆっくりと膣内を撹拌(かくはん)するように動いていましたが、膣上部のGスポットをこすり始めたんです。ここ、女性にとってはツボじゃないですか。私、思わず「アッ……そこ、ダメッ」と叫びながらも、彼の指の動きに合わせて腰を揺すっていました。クチュクチュとはしたない水音が聞こえてきて、『ああ、私すごく濡れてる……』と自ら告げていました。
夫とはセックスレスで女として枯れていたのに、自分はこれほど濡れる体だったんだ、まだまだ現役の女だったんだと実感しましたね。それに、Gスポットをこすられるたびに、背筋に心地いい電流が這い上がっていくんです。
オナニーは時々していましたが、やはり生身の男性の指でされるのとは大違い。そのうち、太ももが小刻みに震え、自分でも制御できないほど、腰まで震えだして……。
明らかに絶頂の兆しでした。『ダメ、イキそう』と叫ぶと、AさんはGスポットをこすりあげながら、『イッてくれ、思いきりイッてほしい』って……。
私、彼と見つめ合いながら、身をのけぞらせて、絶頂に達したんです」
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