ネットカフェの落し穴…女性が少しでも安心できる利用方法

内藤みか 作家
更新日:2021-06-24 06:00
投稿日:2021-06-24 06:00
 先日、ネットカフェで男性客が女性店員を人質にとり、個室に長時間立てこもるという事件が起きました。ネットカフェは本来はとても便利な場所のはず。女性ができるだけ安心して利用するためには、どのような点に気をつければいいのでしょうか。

ネットカフェの個室のタイプ

 私自身、ネットカフェが大好きで、コロナ禍前は、1日に10時間以上こもって原稿を書くこともありました。『個室のヒミツ』というネットカフェの連作小説を書いたこともあります。この中には、自暴自棄になり個室に危険物を持ちこんだ利用者も描かれています。持ち物検査がないので、自由になんでも持ち込むことができるのは気楽でもあり、時には心配な一面もあると思っています。

 ネットカフェの個室には最近色々なタイプのものが出てきました。リクライニングチェアがある一般的なタイプと、合皮風マット敷きの床に座って作業をするフラットシート、それから最近増えてきているのは鍵がかかり、防音もされているという完全個室タイプの部屋です。今回の立てこもり事件はこの完全個室タイプの部屋で起きました。

ネットカフェのデメリット

 ネットカフェは便利ですが、プライバシーには問題があります。完全個室でない部屋は天井が開いているので、やろうと思えば誰かが上から覗き込むことができるのです(そのようなことをしている人を見たことはありませんが)。なので寝る時にはしっかりと貴重品を管理しておかないと盗難の被害に遭うリスクもあります。

 また、隣の部屋とは簡単な仕切りがあるだけですし、天井も開いているので、相手が袋菓子らしきものをガサガサさせている音や、カレーを食べている匂いも伝わってきます。クシャミやあくびが聞こえてくることもあります。隣の男性が大いびきをかき始めて集中できなくなり、お部屋を替えてもらったこともありました。

完全個室タイプのデメリット

 隣の部屋の物音が気になってしまう人や、盗難が心配な人には、完全個室タイプのレンタルルームのような部屋は、とてもありがたいかもしれません。カギをかけることで盗まれる心配は激減しますし、防音なので隣のイビキに困ることもなくなります。

 しかし、今回のことでもわかる通り、完全個室はちょっと怖い一面があります。それは中の音が店員さんにも聞こえないということ。私も以前、映画を観るために防音の部屋を借りたことがありますが、何か起きても他の人には聞こえないような状況なので、密室の閉塞感はありました。

レディースルームはメリット大

 私も自分なりに気をつけていて、普段はレディースルームを利用するようにしています。そこには男性は入ることができません。それにアロマ加湿器の貸し出しなど、女性だけのサービスがあるお店もあり、おトクなのです。周囲のお部屋も大抵レディースルームなので、寝息やくしゃみも可愛い音量だし、あたりはいい匂いも漂っているし、気分良く過ごせます。

店内をあまりふらつかない

 私は大抵は個室で原稿を書いているのですが、たまに漫画目的の時もあります。そういう時は、まずネットカフェの本棚で読みたい漫画を何冊かゲットしてから個室に入ります。そうすれば部屋を何度も出歩くこともありません。出ていくのはトイレか追加ドリンクの時程度です。そして飲食物を置いたまま部屋の外に出ることは絶対にしません。用心しすぎかもしれませんが、薬などを混入されることがないように自衛しているのです。

席替えをお願いする

 また、隣の部屋が気になる時は、遠慮せずに部屋の交換をお願いする勇気も必要です。私は隣がカップルルームだった時があり、いちゃついた会話が丸聞こえで集中できず、さすがに替えてもらったことがあります。不安やストレスを感じる時は、お店の人に相談したほうがいいと思います。

協会加盟店を利用する

 ネットカフェ業界には「日本複合カフェ協会」という団体があり、未成年保護や防犯カメラや非常口など、いくつものポイントに独自基準を設けています。私はこの団体に加入しているお店をなるべく利用するようにしています。

 せっかくのネットカフェタイムなので、好みのドリンクをいただきつつ、素敵な時間を過ごしていきたいですね。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

ライフスタイル 新着一覧


嘘吐きピンクローター
「知ったかぶり」という言葉がある。実際は知らないのに、知っているようなフリをすることだ。  知らなかったことを恥ず...
LINEで退職届は“フツーにある”と聞いてたが…辞めるの簡単すぎじゃね?
「退職する場合は1カ月前までに申し出ること」などと、会社ごとにルールが設けられている場合が多いですよね。でも最近は「今日...
友達褒めるはずが「シェイシェイのワンピ可愛い」で自滅…知ったか、恥っ
 人間誰しも知ったかぶりをしてしまった経験があるはず。知ったかぶりでその場を乗り切れるならいいものの、中にはボロが出て顔...
控えめな家族葬が200万ってマジ? 祖母急死で痛感!葬儀業者の“こっそり上乗せ”テク
 幼い頃に両親が離婚し母方の実家で暮らすことになりました。そんな筆者を優しく迎えてくれた祖母が2023年の11月に他界。...
2024-07-02 16:36 ライフスタイル
「楽しく暮らしています」“たまたま”が遠く離れた母上に一筆啓上
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
幸せの価値、そして――。
 家族親子恋人たちお年寄りも若者も桜に埋もれて過ごす時、人は皆幸せそうだ。  季節はもうすぐ梅雨――。
ほっこり癒し漫画/第74回「ヘルプみーこ」(中編)
【連載第74回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
今さら聞きにくい? 英語の新敬称「Mx.」や「X」って何
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
夫の胸ポケからキャバ名刺→子の刻に家出!?いいから落ち着けが止まらない
 LINEの文面だけでも、意外と「焦ってる」「取り乱してる」と分かるものですよね。今回は、そんな慌ただしいLINEを3つ...
すげえ!BoA完コピおじいに喝采。スナック常連の濃ゆいエピソード3選
 みなさんの職場には癒しキャラはいますか? スナックで働いているといろんな人を見るのですが、癒しキャラもとっても多いんで...
好きを仕事にしても「しんどい」よ。憧れだけではない現実との向き合い方
 キャリアについてよく聞くフレーズが「好きを仕事に」。確かに、好きなことでお金を稼げたら一挙両得! 幸せな毎日が送れそう...
「マタニティハイ」要注意! おブスな振る舞いが誰かを傷つける可能性も
「妊娠して幸せの絶頂です!」と感じている女性必見! 今回は、マタニティハイでやりがちなNG言動を4つ紹介します。  妊...
クネクネの正体はおとうさん!“たまたま”が真実を知った瞬間
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【花屋実践】春から秋まで眼福♡ずぼら激推し良コスパの姫リョウブって?
 今年も自らの無計画さを後悔する季節がやってきました。  猫店長「さぶ」率いる我がお花屋の店横にある屋外LAB(「植物...
「ぼっち・ざ・ろっく!」のぼっちちゃんも仰天!承認欲求モンスター図鑑
 承認欲求は、人間であれば持っている自然な欲求。誰だって「自分の話を聞いて欲しい」「自分を認めて欲しい」と感じることがあ...
気まずい既読スルー後は演技力が命!《文章未完+矢印》で打ち途中を装う
 友達や知り合いからLINEが届いても、LINEの内容や忙しさによってはつい返信を後回しにしてしまいがち。そのまま忘れて...