コロナ禍の敬老の日に何を贈る? ド定番アイテムとその理由

斑目茂美 開運花師
更新日:2021-09-15 09:59
投稿日:2021-09-15 06:00

敬老の日ってなんですか?

「成人の日」からはじまり、「桃の節句(女の子の日)」「端午の節句(男の子の日)」「母の日」「父の日」があって、最近では4月4日に「トランスジェンダーの日」もできて、「〇〇の日」とよばれる日がなんだかたくさんできました。まもなくご年配者の日「敬老の日」がやってまいります。

「敬老の日」とは、一体いつから認知されるようになったのでしょうか。

 敬老の日の歴史は意外と浅く、1947年に兵庫県多可郡野間谷村(今の多可町)の当時の村長と助役のお二人が「お年寄りを大切に彼らの知恵を借りた村作り」を趣旨に、村主催の「敬老会」を開催したのが始まりとされております。

 これは戦後間もない日本の混乱期、戦場に子を見送った親世代の方々の精神的・肉体的疲労は極限に達し、そんな方々を励ますための村主催イベントだった、とのことでございます。

 一年のうち、ちょうど農閑期でもある9月15日を「としよりの日」として敬老会をめでたく開催。やがて兵庫県内に、そして全国へと敬老会の輪は広がり、20年の歳月を経て、「としよりの日」というネーミングだった日が国民の休日「敬老の日」へと昇華していくのでございます。

敬老の日には何をすればいいの?

「敬老の日」といえども、おじいちゃま・おばあちゃまと会うことも難しいコロナ禍の今、オススメは「心のこもった何かを贈ること」でございます。

・声を贈る……「元気?」とご機嫌伺いの電話をかけてあげるだけで、おじいちゃま・おばあちゃまは大喜びのはず。

・メールやLINEを贈る……写真を添付したメールやLINEもまた大喜び。花屋であるワタクシは、ご来店なさったお客様から「写真付きでメールが来たの!」と、お孫さんやお嫁さんから送られるメールを見せていただく機会がとても多いのです。喜んでいらっしゃる証拠なのでは?と思います。 

・好きなものを贈る……好きだから喜ぶ。趣味や好きな食べ物をご存知だと選定するのが楽。

・花を贈る……「困ったときの花頼み」でございます。意外かもしれませんが、ご年配の方は他人にお花を贈る機会は多いですが、自分のためだけに花を買うことは「贅沢」と思って控えてらっしゃる方が多い。「他人に花を贈る」ということは、「自分ももらって嬉しい」ことの表れ。

「敬老の日」の花のド定番は何?

「敬老の日」に贈る花として、近年のド定番は秋に旬を迎える花「リンドウ」でございます。

 晩秋の野辺で可憐に咲く野生のリンドウは、群れで咲かずに一輪が凛とした佇まいで咲いております。そんな咲き姿から「悲しんでいるあなたを愛する」だなんて花言葉が付けられたのでございますが、そんな寂しい花言葉ばかりではございません。

 一世を風靡したドラマ「半沢直樹」の劇中、バンカーとして正義を貫き通そうとした主人公を励ますため、妻の花ちゃんが「花言葉は正義」と言って差し出したのがリンドウです。あの時、おかげさまでだいぶ話題になりましたわ。

 そんな勇ましいリンドウを敬老の日に贈る理由として考えられることは2つ。

 1つ目は、リンドウの色「」にございます。

「紫」という色は、聖徳太子が制定した最初の官僚制度といわれる「冠位十二階の制度」の中で、最高位の冠に付けられた布の色。この色の冠を与えられた者は能力が高く、高貴で誰からも尊敬されておりました。

 おじいちゃま・おばあちゃまに対する「尊敬と敬愛」を込めて、この色の花を贈るようになったのでは、と考えられております。

 そして、もう1つの理由。リンドウの根が漢方にも使われている「薬草」だからでございます。

 胃腸に良く、中毒や疫病、肝臓病など、様々な病に効くめちゃくちゃ苦い薬草としても知られております。漢字でかくと「竜胆」と書き、竜なんて見たこと無いけどたぶん竜の胆汁ってこれぐらい苦いんでないかい?という意味でつけられた当て字でございます。

 霊草「リンドウ」に関する逸話や伝説は日本のみならず世界にも意外と多く、いずれも「リンドウはめっちゃスゴイ薬草」がベースになったお話ばかり。

 ゆえに敬老の日にリンドウの花を贈るということは、おじいちゃま・おばあちゃまにいつまでも元気で長生きしてもらいたい、という「健康と長寿」の願いもこの花には込められているからなのでございますよ。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


まるでリヴァー・フェニックス!美少年“たまたま”にうっとり
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
会社の飲み会「欠席LINE」の正解は? 感謝と断る理由では詰めが甘い
 何かをお願いされたり、誘われたりした時、断るのってとても気を使いますよね。  人によっては、本意ではないのにOK...
今どきの「良妻+賢母」ってどんな人?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
“女LINE”は秋の空!嫌味、派閥、狂乱…げに恐ろしき女だらけの職場
 女だらけの職場に勤めた経験はありますか? 学生時代から多くの人が感じるように、さっぱりしている男性に比べて、女性の人間...
2023-10-07 06:00 ライフスタイル
村上春樹氏、今年もノーベル文学賞ならず…「村上レシピ」で一人残念会
 スウェーデン・アカデミーは5日、2023年のノーベル文学賞をノルウェーを代表する劇作家ヨン・フォッセ氏(64)に授与す...
部屋が汚いときはどうすれば? 手始めにやる3つのこと&綺麗を保つコツ
 ちょっと気を抜くとすぐに散らかってしまう部屋。部屋が汚くなったとき、「とりあえず何から片付ければいいんだ?」と途方に暮...
田舎の秋の景色 この気持ちいい季節がずっと続いてほしい
 気づけば10月に突入。1年の後半のこのスピーディーな感じ、なんだか焦るなあ。  ずっとこの気持ちいい季節が続けば...
無理して笑うの、やめない?「ポジティブシンキング推し」に物申したい
 ここ数年でメンタルに関する情報は、SNSにも本にもたくさん出ています。それは良い傾向なのですが、やたらとポジティブに考...
MEGUMIの夫・降谷建志は不倫相手に息子を会わせた…ってどんな心理?
 タレントのMEGUMI(42)の夫で、「Dragon Ash」のボーカル・降谷建志(44)の不倫騒動が9月27日に「文...
40代“ぼっち”になった…友達が減った理由3つ&新しく無理なく作る方法
 40代を過ぎてから「友達が減った」と感じていませんか? 学生時代に親友と呼べるほど仲の良かった友達でも、気がつけば年賀...
まず財布が痩せる! ランニング沼にハマった40女あるある4選
 10月に入りすっかり秋めいてきましたね。「スポーツの秋」とはよく言ったもので、身体を動かすのにピッタリなシーズンになり...
40女も大満足な雑誌付録2選「高級ファンデ×激レアポーチ」は大正解!
 使い勝手が良さそうなスヌーピーの3段ポケットポーチや、試さずに購入するには勇気のいる値段のファンデーションが手軽な値段...
どうする? いらないお土産「いやげ物」はありがた迷惑ってやつです…
 旅行に行った友人やご近所さんからもらうお土産。もらって嬉しいものもある一方、「一体なんでこれを選んだの?」と思ってしま...
秋の“たまたま”は超たわわ♡ こっつんこのワケを教えてにゃ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ギャラ飲みとキャバの二刀流3年、整形費1000万円でデザインしてきた
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
アイスティーとワッフルとオムライス 趣味は違っても友情は続く
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...