ピンクッションってなんですか?
ピンクッションとは、南アフリカ原産のヤマモガシ科の植物のことで、最近よく耳にする“ワイルドフラワー”の一種でございます。
今後のネタの都合上、“ワイルドフラワー”について今回は多くは語りませんが、平たく申し上げると“ワイルドフラワー”とはオーストラリアや南アフリカなど南半球に自生する不思議なフォルムを持つお花の総称でございます。
針刺しに似ているから「ピンクッション」
そのワイルドフラワーの仲間であるピンクッションは、見た目そのまま、お裁縫で使用する“針刺し”に針がたくさん刺さった状態に似ていることから、その名がつけられました。
ピンクッションの別名を“レウコスペルムム”といい、ギリシャ語のレウコ(白い)とスペルマム(種子)に由来し、種子は文字通り白い種子でございます。
まるで針のように見える一本一本は花びらではなく、実は“雄しべ”で“花”そのもの。
ツボミの時は産毛のような細かい毛に包まれており、針が大きく開けばとても華やかな印象のお花でございます。お色も赤や黄色、オレンジと、まるで南国のイメージな発色でありながら、実は日本オリジナルの生け花にも良く使われる人気者です。
独特なフォルムのおかげで、花合わせが難しい……といわれているようですが、世の中には「これはなんですか?」と聞きたくなるような、もっと“独特すぎる形の花”がございます。
「ピンクッションだからこそ!」の印象的なアレンジでは主役になり得ますし、独特すぎる花や強烈に濃い色味の花とのコラボでは名脇役にと、ある意味最強な汎用性を持つお利口さんなお花がピンクッションなのでございます。
また、開花してから少なくとも2週間は日持ち可能。下手をしたら1カ月も持ちます。乾燥にはやたらと強いので、生花の切り花としてご購入なさったのならば、お水は少なめが鉄則。花瓶の半分より下のお水でお願いいたします。多湿になるとカビを呼びますのでご注意あれ。
切り花だけでなくドライフラワーとして楽しめるのが特徴で、そう考えると初期投資が高い感じがしても、結局は“なんだかお買い得な花”というイメージでございます。
年中出回っているピンクッションではございますが、とはいえ「旬」みたいなものもあると言えばあります。
年末は需要が増えるためお値段がガーッと高騰いたしますが、今の時期は意外とお手ごろ価格。花色が、見ようによっては「秋色なの?」ともいえるお色なので、これからの季節はハロウィンなどのイベントフラワーとしてもオススメなお花なのでございます。
触ってみたらスゴイのよ。
「これはオモチャなの?」と言いたくもなる不思議なフォルムのピンクッション。
キレイともかわいいとも違うような……なんとも形容しがたいけれど、ちょっと気になる魅力的なピンクッションを触ってみると、これまた不思議なお花なのでございます。
見た目は造花のような光沢。ビニールみたいなツルピカな花は、触ってみると文字通り“針山”のような固く丈夫な感触。「こりゃあ強そうだ!」と思わず笑っちゃうイボイボ触感は、クセになるような感覚でございます。
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