不妊治療再開を促された理由とは
――不妊治療の再開とは、驚きです。
「はい、私も義理の両親から『不妊治療を再開しないか?』と言われたときは、一瞬、意味が分かりませんでした。
結婚した10年前、なかなか子供を授かることができず、人工授精を5回、体外受精を2回もしてもダメでしたから。落ち込む私に、義理の両親のほうが『子供がいなくとも、夫婦仲良く暮らせばいい』と励ましてくれたのに……。
それに、私には不倫しているレズビアンの彼女・A美(42歳・アパレル・独身)がいます。ケンカばかりしていましたが、大切なパートナーです」
――何がご両親の気持ちを変えたのでしょうか?
「知人の高齢出産です。義理の両親の知り合いにバツイチで再婚した43歳の女性がいたんですね。その女性が身ごもり、2カ月前に出産したんです。高齢出産は様々なリスクがありますが、母子ともに健康で、義理の両親もお祝いをかねて遊びにいったのは知っていましたが……。
おそらく、その女性に触発されたのだと思います。
夫は一人息子ゆえ、義両親はやはり孫が欲しかったのだと、胸が痛みました」
夫婦の話し合いが思わぬ事態に
――続けて下さい。
「夜、夫の寝室で話し合いました。9歳上の夫はすでに50歳。ずっとセックスレス状態ですが、セックスには支障はない年齢です。
夫は『オヤジたちも孫を欲しがっている。もう一度、子作りを考えないか?』と言ってきました。
私はこたえに詰まりました。
以前も不妊治療をしましたが、排卵誘発剤を飲んだり、注射に通ったりと、不妊治療は心身にかなりのストレスがかかります。時間もお金もかけて、生理が来た日には本当にショックで――。
ベビー用品のCMを見たり、ベビーカーを押す母子とすれ違っただけでも心がすさびます。またあの繰り返しかと思うと、目の前が真っ暗になりました。
何よりも、万が一妊娠したらA美との関係はどうなるの?と空恐ろしくなったんです。
『もう不妊治療はツラい。自分には耐えられない』旨を伝えると、夫は思いがけないことを言ったんです。
『子供を授からなくてもいいよ。久しぶりにW子を抱きたい』って」
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