キムチはちょっと苦手という人にもオススメ
行列のできる定食店として知られる「菱田屋」が、緊急事態宣言真っただ中の今年7月27日に「菱田屋酒場」を開店。もともと夜は定食メニューをおつまみに“菱田屋飲み”をする人が多かっただけに、酒場のオープンは常連客にとっては願ったりかなったりです。
挨拶代わりの1品目は日替わりの黒板メニューから。コッチョリとは韓国料理の野菜の調理法のひとつで、「コッ」は表面、「チョリ」は漬けたもの。つまり即席漬け。
「コッチョリを韓国の合わせ調味料、ヤンニョムで和えた生キムチです」
たっぷりの唐辛子粉をまとった真っ赤な見た目は、ものすごく辛そうで思わずひるみますが、韓国産唐辛子なので見た目ほど辛くはありません。
辛味というよりはうま味と風味がふわっと広がり、シャキシャキしてさっぱりしているので食べやすい。
漬け込んでいないから酸っぱくなく、キムチはちょっと苦手という人にもオススメのピリ辛浅漬け。これはビールがぐいぐい進みます。
材料(作りやすい分量)
・白菜 8分の1個
・塩 小さじ2分の1
・ごま油 小さじ2
・韓国唐辛子(粗びき、中びき、細びきのブレンド) 適量
・白炒りごま 適量
〈ヤンニョム〉
・コチュジャン 大さじ1
・しょうゆ 小さじ1
・砂糖 小さじ1
・酢 大さじ1
・うま味調味料 少々
・にんにく(みじん切り) 2分の1個分
・しょうが(千切り) スライス3枚分
・ごま油 大さじ1
・ねぎ(みじん切り) 少々
レシピ
(1)前日にヤンニョムの材料を混ぜ合わせておく。そのほうが味がなじむ
(2)白菜をざく切りにして塩をふって混ぜ、15分ほどおく
(3)しんなりしたら水気をしぼり、ヤンニョムを加えて軽く和える
(4)ごま油を加えてさらに和え、器に盛って韓国唐辛子をたっぷりかけ、白炒りごまをふる
本日のダンツマ達人…菱田アキラさん
▽菱田アキラ(ひしだ・あきら)
1975年、静岡県生まれ。料理人だった父親の影響で飲食の道を志し、高校3年間でフランス料理以外のすべての飲食店のアルバイトを経験。卒業後は地元のみりんメーカーに就職した後、すし職人を目指して上京するが、テレビ番組「料理の鉄人」を見て炎の料理に引かれ中国料理に転向。20歳から名店「文琳」(現在は閉店)で5年間修業の後、際コーポレーションで「紅虎餃子房」などの立ち上げに携わる。2002年に結婚し、妻の実家である定食店「菱田屋」の5代目となり、4代目と一緒に店を刷新。メニュー拡充や食材のグレードアップで行列の絶えない店に。現在は今年7月にオープンした「菱田屋酒場」で腕を振るう。
▽菱田屋酒場
創業約120年の歴史を持つ定食店「菱田屋」から徒歩30秒のところにある酒場。黒板には30種類ほどの日替わりつまみがずらりと並び、お酒はビール、日本酒、焼酎はもちろん、サワー、ハイボール、ワインまで何でもあり。東京都目黒区駒場1-11-12。
(日刊ゲンダイ2021年11月30日付記事を再編集)
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