「ママよりパパがいい!」我が子の言葉にいちいち傷つかない

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2022-01-11 06:00
投稿日:2022-01-11 06:00
 はじめまして。シングルマザー3年目の孔井嘉乃です。私には、6歳になる息子がいます。
 家庭の事情はそれぞれあって、離婚に至った経緯なんて誰とも分かり合えません。でも、「シングルマザー」になった女性に共通する思いは、きっとあると思います。
 まだまだシンママ歴が浅い私ですが、日々の中で感じていること、自分の中で消化できたこと、解決していないこと、そんなことをこの連載「シングルマザーもいいじゃない」で、綴りたいと思います。

子供って時に残酷……

 誰もが感じたことがあると思います。見たまま、感じたままを伝える子供って「時に残酷……」と。

「ママ、目のとこに線(シワ)が入ってるよ!」「ママ、お腹が太っちょになっていない?」なんて言葉はしょっちゅう。そんな会話であれば「それはね、たくさん笑ってる証拠なの! かわいいでしょ?」「このお腹には、愛がたくさん詰まってるからね!」なんて、冗談まじりに返すこともできるのですが……。

 シングルマザーとなった私にとってずしりと重たいのが、「ママよりパパがいい!」「パパとも一緒に暮らしたい!」といった、離婚したことにかかわるような言葉。直球で言われてしまうと、どうしてもあとからじわじわと気になったりするんですよね。

 息子の寝顔を見ながら、「本当にそう思っているのかな」「離れて暮らしているのが嫌なのかな」なんて。どうにもできないことだから、なおさら考えてしまうのかもしれません。

「じゃあパパと暮らしたら」と大人気なく答えてしまった

 離婚してから間もなくのこと。面会日から帰ってきて「あー楽しかった! パパのお家に明日も行きたいなぁ」と、しつこく何度も言う4歳の息子に対して「そう。じゃあ、パパと暮らしたらいいんじゃない?」と、言ってしまったことがあります。

 この連載の3話目で元夫への向き合い方なんかをお話ししましたが、当時は私も「パパ」へのコンプレックスだったり、もやもやとした気持ちがあったのか、つい、そんな言葉が出てしまったのです。

 すると、「そうしようかな! 本当に住めるの? いつから?」と、屈託なく答える息子。てっきり、「えー! ママがいい!」と言うと思ったのに。面会後、パパの余韻を感じる息子にとっては、嬉しい提案だったようです。

 一転して、諦めてもらうために「でも、パパは毎日仕事だから、おうちで一人で待たなきゃいけないよ」とか「パパのおうちは下の階に人がいるから、ドタドタしたらすぐに追い出されちゃうよ」とか、そんなネガティブなことを伝えるしかすべのない私。

 息子は残念そうに「それだったら、ここでいいや……」と、納得せざるを得なかった様子でした。あとになって、「本当に大人気ないことを言ってしまった」と、反省したものです。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


後輩社員の「大丈夫かと」「可能性高いかと」“かとかと”語尾にもやもや!
 誰かと会話している時に、語尾にイライラもやもやしてしまうことはありませんか?  流行り言葉は目まぐるしく移り変...
2024-01-30 06:00 ライフスタイル
遠いあの子を思い出す…センチメンタルな“たまたま”にホロリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
こんな言葉を聴きたくて、僕らは旅に出るのかもしれない
 兵庫県神河町のサイクリングコース「越知川名水街道」にやってきた。  壮大な景色をバックに、あたたかいメッセージに...
P活、頂き女子…「パパ活」のことばも進化し続けている
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第66回「保護猫探偵ハッシー」
【連載第66回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
ホームパーティーの会費どうする?主催するメリット&お招き時のマナー
 気の合う仲間と自宅でゆっくり食事を楽しめるホームパーティー。コロナもひとまず落ち着き、ブーム復活の兆しです。  ホー...
中学受験のプロが推薦 御三家でも新御三家でもない将来安泰の「中堅校」
 今年の中学受験シーズンも真っ只中。首都圏では、1月10日に埼玉県、1月20日に千葉県、そして2月1日には東京都と神奈川...
アラフォー女性のリアルがここに! 元旦に誓った今年の目標
「一年の計は元旦にあり」とも言われるように、年のはじめに計画を立てることはとてもいいことです。でも、一年の目標に何を掲げ...
話し合い好きは平和主義?むしろ支配欲強め!一歩間違えるとモラハラに…
 話し合いで解決を図る人、みなさんはどんな印象がありますか? たぶん平和的とか、論理的なイメージが強いのではないでしょう...
美STの開運マスク付録ってなに?ドモホルンリンクルは一式試せて嬉しい
 今回ご紹介する雑誌付録は、「美ST」2024年3月 増刊号(松嶋菜々子表紙)の「開運&美肌見え! PITTA MASK...
なんて素敵な夫! ド近眼の妻にICLを提案した「永久保存版トーク」
 昨年の夏頃から計画して、お正月明けに眼内にレンズを挿入して視力を矯正するICLの手術を受けました。  小学生の頃から...
「正」の字に振り回されて…
 はいっ、新しい年が始まりました。みなさん、お正月は楽しく過ごせましたでしょうか。  お正月の「正」の字には、「あ...
YOUはどうしてバンザーイ?  全開“たまたま”にあれこれ妄想
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
季節の中へ向かう道で 黄色のまぶしさに目がくらんだ
 鮮やかな黄色がまぶしくて思わず目を細める。季節の色ってなんでこんなに力強いんだろう。  葉も実も花も落ちて枝だけ...
冬の園芸は難しい?花屋が教える「ご注意あそばせ」な4項目
 お花屋さんは1年中忙しいイメージがあるかもしれませんが、寒さこたえる1、2月は比較的まったりムード。慌ただしかった年末...
「財布落とした」→先週もだよね? サボり言い訳LINEはリスト化必須
 普段、一生懸命仕事をしていても、人間なら時には「サボりたいな」と感じる日もあるはず。  でも困るのが、サボるため...