出産のラストチャンス
昭和50年には女性の平均結婚年齢は24.7歳でした。その後平成に至るまでの長い間、25歳台をキープしていたのです。バブル期には適齢期をクリスマスケーキにたとえ、25歳はちょうど食べ頃、26になると旬を過ぎるなどと残酷なことを言われたものです。
しかし令和の現代、女性の平均結婚年齢は29.6歳と上昇しています。東京都のみの数字では30.5歳と30歳を超えました。恋愛スタイルも多様化しているため、40代で結婚しても驚かれるようなことはありません。それでも女性が結婚を急ぐ理由のひとつに、出産のタイミングがあります。
科学の進歩で、40代の出産も珍しいことではなくなりました。婚活女性のなかには「できることなら子どもがほしい」と思う人もいて、そのラストチャンスを40代前半だと考えているようなのです。また「子どもが産めなくなったら彼が他の若い女性のところに行ってしまう」と恐れている女性もいました。
この人を逃したら次がない
年齢を重ねるにつれ、恋愛のチャンスは減る傾向にあります。同世代の異性が次々と結婚していくため、交際相手を見つけづらくなってしまうからです。そのため、若い頃はすぐ次の彼が見つかったのに、40代になると次の恋まで1年以上空いてしまうなんてことも。
長い期間さみしい思いをした末にやっと交際相手が見つかると、もうこの人を逃したら次は現れないかもしれないという不安にとらわれてしまいがち。そのため、たとえ相手の振る舞いが乱暴であったり不誠実であっても目をつぶり、周囲が心配して止めても結婚を断念しようとはしないのです。
一生ひとりでいるのはいや
また、若いうちは気楽だった独身ひとり暮らしも、40代を迎える頃になると少しずつ老後のことを心配するようにもなり、このまま一生ひとりは寂しい、誰かと一緒にいたいと考えるようになったのも、婚活に踏み切るきっかけだといいます。
女性ひとりで高齢者になってもずっと働き続けて老いていくという途方もなく長いこれからの時間を思うと、隣に誰かいてほしいという気持ちが出てくるのです。経済的な不安も抱え、共働きのほうが安心だという思いも強くなるようです。
無理をしないことが大切
とはいえ譲れない条件を持つ人も多く、「年収1000万円以上じゃないと」とハイレベルの男性を求めたり、「年上の男性はイヤ。特に50歳以上は無理」と年齢にこだわる人も少なくありません。けれどあまりにこだわりすぎると該当する相手がいないので、どこかで妥協する必要はあるでしょう。
40代で婚活する女性たちは、人生経験が長いため、男性に対する注文が多くなりすぎるのが特徴です。けれど条件を多くすればするほど婚活は難航してしまいがち。なのでまずは年収や身長などの縛りをすべて取り去り、ただ純粋にお話しをしてみることです。居心地がいい人だな、もっとお話ししてみたいなと感じたら、そこで初めて年収などの条件を見てもいいのではないでしょうか。
ひとりの時間も楽しむ
そうすると「1000万円以上じゃなきゃ」と固く思っていたはずなのに、それ以下の額であっても「この人とは相性が良さそうだから」と前向きになれることもあるはずです。ナチュラルな気持ちを取り戻せれば、出産や老後へのこだわりも和らいでくるでしょう。
そしてひとり身である今を充実させることです。ひとりでも楽しいけど、相手がいたらもっと楽しい。そのようにポジティブに考えれば婚活にも余裕が持てるようになるでしょう。
人生100年時代と言われるようになりました。だとすると40代はまだ折り返してもいませんし、これからも出会いのチャンスはあるはず。長い時間共に過ごす結婚相手なので、自分が穏やかな気持ちになれる人かどうか慎重に判断することが大切です。
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