我が子がトラブルを起こしたら…? “いちシンママ”の心構え

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2022-02-01 12:05
投稿日:2022-02-01 06:00
 はじめまして。シングルマザー3年目の孔井嘉乃です。私には、6歳になる息子がいます。
 家庭の事情はそれぞれあって、離婚に至った経緯なんて誰とも分かり合えません。でも、「シングルマザー」になった女性に共通する思いは、きっとあると思います。
 まだまだシンママ歴が浅い私ですが、日々の中で感じていること、自分の中で消化できたこと、解決していないこと、そんなことをこの連載「シングルマザーもいいじゃない」で、綴りたいと思います。

小さな頃には想像もしなかった…我が子が関わるトラブルについて

 我が子が小さな頃には、想像もしなかったことがあります。それが「我が子が関わるトラブル」について。トラブルと一口に言っても、たとえば、「お友達と喧嘩をした」「先生に嘘をついた」「お友達が投げたブロックが当たった」など、さまざまです。

 目の前で起こるトラブルに関してはすぐに対処できるものの、幼稚園など目の届かない場所で起こったものについては報告を受けるたびに慌てふためき、「すみません!」と謝ったり、「たいしたことないので大丈夫です!」と答えたり。それに伴い、息子に確認をして理解ができるまで諭したり、叱ったり、元気付けたり、病院に連れて行ったり、場合によっては幼稚園と戦ったり……と対応は変わります。

 よちよち歩きの頃、おもちゃを横取りされてもぽかんとしているだけだった息子。あの頃は、「この子、おもちゃを取られても気にならないのかしら?」なんて呑気に考えていましたが、今やこんなにやんちゃな、いっぱしの「男の子」になるなんて。

「ご家庭での様子はどうですか?」と聞かれた

 離婚をしたのは、息子が4歳の年少の頃。名字が変わったり、実家へ引っ越しをしたりしましたが、あっさりと環境に馴染んでくれたかのように見えました。

 でも、それからまもなくして、担任の先生から「息子がお友達の顔を叩いた」という連絡が……。聞くと、先生が見ていない時にお友達と喧嘩になり、息子が先に手を出し、叩き合いになったというのです。

 その際、「最近、ご家庭での様子はどうですか?」と、聞かれました。“いたって普段通り”に見えたものの、息子の心の内すべてはわかりません。それと同時に心によぎったのが「離婚をした影響だと思われているのかな」という疑念。そのため、「(離婚をして)環境が変わったので、なにかしら息子の負担になっているかも……申し訳ないです」と、答えました。

 その日はどうにもこうにも心がざわつき、ため息ばかり。息子に話を聞こうにも、まだ言葉が拙く、詳細がわかりません。

 どちらにせよ「手を出すのはダメ」なのは間違いありませんし、「顔」という危ない場所を叩いてしまったのは、完全NG。それを息子にわかるように伝え、その日を終えました。

喧嘩をした相手のお子さんのママに電話をした

 ママになってから起こった、そんなはじめてのトラブル。悩みつつも、ひとまず相手のお子さんのママに謝罪の電話をすることにしました。

 電話に出たママは「わざわざよかったのに! すみません〜!」と、気さくな感じ。「すみません! 息子が叩いてしまって……大丈夫ですか?」と聞くと、「ほんと大丈夫です! うちも叩いちゃったみたいで、こちらこそすみません! 男兄弟だから、こんなの日常茶飯事で。男の子ってやんちゃだし、そんなものですよね〜(笑)」と。

 その後、世間話をしつつ、「うちの子、よく◯◯くん(息子)の話をするんですよ。どこどこに住んでいるので、今度、ぜひお家に遊びに来てくださいね!」なんて言っていただけて、心底ほっとしました。

「男の子ってそんなもの」とは言えなかった

 当時、ママ4年目の私。息子は一人っ子ですし、ほかの子と比べる機会も少なく、「男の子ってそんなもの」かどうかはわかりませんでした。でも、男の子だから、喧嘩をして手が出てしまったり、取り合いになったりすることは確かによくあることなのかな、とも思いました。

 とはいえ、私は「男の子ってそんなものですよね!」なんて、言えませんでした。それはやはり「離婚をしたせいかな」という気持ちが先に立ってしまうからでしょう。親が離婚をしていないご家庭の子供と同じなのかな、と、ついつい考えてしまうのです。

 あっけらかんと伝えてくれたそのママの言葉に救われつつ、離婚は親の事情で息子には関係ないと思っていたはずなのに、「やっぱり影響があるのかな」「私のせいかな」と、いろいろと悩んでしまいました。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


手のぬくもりとともに
 自然と手を合わせるときの気持ちって、  みんな、おんなじだよね。
実りの秋! 澄みわたる青空の下“たまたま”狩りに出かけませんか?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
女と水がいっぱいだ…『娑婆』は何て読む? ヒント:「娑婆はいいな」
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第83回「迷いインコ歌をうたう 前編」
【連載第83回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
中目黒「ダコー」はまだ大混雑? 代官山「無印良品」新店はオサレな店員さんだらけだった!【秋の東京散歩】
 8月のオープン時には話題を呼び、大行列をなしていた中目黒のパン屋「ダコー(dacō)」。あれから2カ月が経ち、やっぱり...
下世話な仕事がバレた? 夫や息子の「意外な反応」で主婦が気づいたこと
 大崎の高層マンションに暮らす華は、テレビ局に勤める夫・大輔と二人の子供に囲まれ悠々自適な専業主婦生活を送っている。毎日...
地味な女に負けた? 夢を諦めた“こたつライター”の「プライド」が砕かれるまで
 大崎の高層マンションに暮らす華は、テレビ局に勤める夫・大輔と二人の子供に囲まれ悠々自適な専業主婦生活を送っている。毎日...
私の「仕事」は夫に内緒。専業主婦が下世話なゴシップにのめり込むワケ
 夫を仕事に、ふたりの息子を小学校に送り出してからが、自分の時間だ。  長時間かけて丁寧に淹れたブルーマウンテンを...
プロ作家・村上龍先生をリスペクト。64歳のプロ童貞が語る「自己啓発本を好きなこれだけの理由」
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
「#男児ママ」トレンド入り 小学校低学年の息子が大浴場で誰かに触れて問題になったら?【弁護士解説】
 9月末、X(旧ツイッター)で「男児ママ」がトレンド入り。これは男児を銭湯や温泉、または女子トイレに連れてくる男児の母親...
え、これだけで? 爆速で人と仲良くなれる「超簡単」なテクニック
 みなさんは距離を縮めたい人にはどんな風に接していますか? 私はミリ単位でジリジリ近づくことが多いのですが、スナックでの...
ボサ髪にギョッ! 100均ヘアグッズで「ちゃんとした女」に変身できる?
 写真や動画を見返した時、自分の髪がボサボサすぎてギョッとしました。「いい加減ヘアセットくらいしようよ」と出かける前の自...
最近の小学校で教わる「ふわふわ言葉」って何? 大人こそ大切にしたい心地よい言葉6選
 皆さんは「ふわふわ言葉」を知っていますか? 最近の小学校の教育現場で教材になっている、子供だけでなく大人こそ改めて大切...
プー太郎君の「ほよよ顔」に癒される~♡ 猫カフェで至福のひと時
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「リンドウ(竜胆)は仏花」と決めつけるのはもったいない! “花が咲くリンドウ”を楽しんで
 日中は冷房、夜は毛布をかけて寝る不思議な時期です。これを秋と呼んでいいのかは迷いますが、季節の移ろいを感じる今日この頃...
「あー家が狭い!」4つのイライラ解消法。プチ優雅な暮らしを諦めない
 家が狭いとイライラしてストレスが溜まりますよね。物にあふれた部屋を見るだけで、どっと疲れが押し寄せてきます…。でも、ち...