突然の父の電話
しかしながら、筆者が就職し家を出てからは、金の無心は徐々に減り、結婚後は1度もありませんでした。多少のモヤモヤは残るものの、とりあえずは穏やかに過ごしておりました。
が、しかし。あったんですよ。この間。久しぶりに、父からの借金の申し出が。珍しく平日昼間に電話がかかってきたと思ったら、「ちょっと9万円貸してくれ」と言われました。9万円って数字がリアルでしょ(笑)。
もちろん丁重に断りましたが、ひどく動揺しましたね。情けないやら、虚しいやら。ふさぎ込む日々が続く中、思いついたのが「縁切りスポット」へのお参りです。
於岩稲荷田宮神社へGO!
前置きが長くなりましたが、そんなわけで、こちら都内でも有数の縁切りスポット「於岩稲荷田宮神社(おいわいなりたみやじんじゃ)」でございます。「四谷怪談」で有名な「お岩様」をお祀りしている神社です。
住宅街に突如現れる小さなお社ですが、なんだか独特の雰囲気がありました。ピリっと澄んだような空気が流れていて、異次元に迷い込んだようです。
縁切りのお作法
「縁切り」祈願の“絶対お作法”として、相手の不幸を願うのはNGなんですって。
危なかったー。全身全霊でネガティブな感情を炸裂させてしまうところでしたよ。
前向きな気持ちでお参りをしなければならないそうです。とはいえ、なかなか難しいですよね。
お社の隣には、お札が入った箱がそっと置かれていました。参拝の記念にどれでも好きなお札を持って帰っていいそうです。小さな心遣いが、弱ったメンタルに染みますね。
陽運寺へGO!
「於岩稲荷田宮神社」のななめ向かいにあるのが「陽運寺(よううんじ)」。こちらも縁切りスポットとして有名です。
こちらの本堂にはお岩様の木像が安置されており、歌舞伎興行の際には安全と成功を願って役者等関係者が必ず参拝するとのこと。
お岩様にお願い
境内には「心願成就の石」があり、なんでもこの石の穴の中に「叶玉」3個を投げ入れると、願いが叶うそうです。「叶玉」は3個100円で本堂の横に用意されていますよ。
お岩様に届け、この思い。
縁切りしたかったのは父親じゃない
いえね、「縁切り」と言ったって、本当に父との縁が切れるなんて思っていないです。残念ながら、親はずっと親。法的に戸籍上の親子の縁を切る方法というのも存在しないそうです。つらい。
それならばせめて、自分の中のどろどろとした思いと決別したかったんですよね。「娘にお金をせびる父はおかしいのではないか?」「いやいや、親の要望に応えられない自分がおかしいのでは?」etc……。
まとめ
借金を断って以来、父からの連絡はありません。
資金繰りがうまくいったのか、諦めたのかはわかりませんが。
筆者の気持ちもだいぶ収まりました。また借金依頼の電話があるかもしれない。でも、その時はまたきちんと断ればいいだけのこと。そう考えられるようになりました。
2つの縁切りスポットへのお参りで、自分の感情をリセットできたのだと思います。親であっても「縁を切りたい」って願うのは間違いじゃないんだと、自分を肯定できました。
◇ ◇ ◇
人間関係でなにかモヤモヤしている方は、一度「縁切りスポット」に出かけてみるのもいいかもしれません。自分の気持ちを見つめなおすことができますよ。
「於岩稲荷田宮神社」
address:東京都新宿区左門町17
「陽運寺」
address:東京都新宿区左門町18
(編集K)
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