卒業式で目撃した花束のニューノーマル!Z世代の思い出作り

斑目茂美 開運花師
更新日:2022-03-23 19:30
投稿日:2022-03-16 06:00

デジタルネイティブ世代の思い出の残し方

 3月になってからInstagramやTikTokでは卒業関連の投稿が急増し、Z世代特有のクリエイティブな投稿が続々と登場してまいりました。SNSが当たり前のZ世代、デジタルネイティブな彼らは、私のようなオバちゃん世代と思い出の残し方が違います。

 スマホが体の一部のようなZ世代にとって、スマホで手軽に撮影し、映像をシェアするのはごく当たり前のこと。ゆえに「映え」ていなければ全く意味がなく、SNSで投稿する映えた写真や動画には、こだわりアリアリなのでございます。

 卒業するにあたり、それにまつわる動画や写真をSNSに投稿すること自体が特別な記念行事。制服や卒業証書をみんなで一斉に空に向かって投げたり、黒板アートというのも流行りの道ではございますが、“卒業サプライズ”として、流行の曲をバックに、「彼氏・彼女や友人への花束プレゼント動画」にもリアルな今が凝縮されている気がいたします。

 インスタ映えを意識した配色の花束やバルーンを組み込んだ花束。それはささやかで可愛らしいものもあれば、バラ100本の高級志向もあったりで、数でマウントを取る者、豪華さや大きさでマウントを取る者と在り方はさまざまでございます。

楽曲にもこだわり! モーレツなキラキラっぷりがまぶしい

 楽曲も「花束のような恋をした」のインスパイアソング「勿忘(わすれな)」(Awesome City Club)を筆頭に、平井大、あいみょん、シェネルといった新しいムーブメントを起こすアーティストによる愛の曲をセレクト。そして、感動の花束のサプライズプレゼントの模様が、映画のワンシーンのように印象的に演出されております。

 卒業ソング定番の「仰げば尊し」や「蛍の光」はどこいった? ワタクシには充分新しいレミオロメンやケツメイシはもはや古いなのか? せめて、エモい枠で採用してはいただけないか? と、思わずツッコミを入れたくなるような、見ているワタクシも若干恥ずかしくなってしまうほどのモーレツキラキラっぷりなのでございます。

Z世代に見る「花の未来」

 SNSに愛されたいZ世代の彼女たちにとって、映えのお助けアイテムは重要だからこそ敏感です。そんな彼らがセレクトする「花」は、必ずしもワタクシのような花屋が考える従来の花合わせや形だけでなく、常識にとらわれないZ世代特有の演出で進化している趣がございます。

 少し前には造花の花冠や髪飾りが彼らを飾り、それが生花になり、いつの間にかドライフラワーがまさかのリバイバルで流行ったかと思えば、「ドライフラワー」なる楽曲までヒット。イケてると思うものは写真だけでなく曲まで付けて、すぐさまSNSで積極的に発信・共有するーー。変化を遂げながらZ世代なりの愛し方でキチンとお花を愛してくださっているのだと、感じずにはいられません。

 そして、来年の卒業式はどのような演出で花を使うのかしら。何が要求されるのかしら。今からワクワクが止まらない花屋のワタクシでございます。

 美しい花に祝福されて卒業していった者たちが、新しいステージでも輝き続けますことを、遠いお空の向こうから応援しておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


発達障害グレーゾーンの長男が憎い…ある一言で私の何かがプツンと切れた
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
出産で疎遠に…結婚後に態度が変わる女友達の特徴&無理しない付き合い方
 学生時代に仲の良かった女友達も、結婚した途端に疎遠になってしまったというのはよくある話です。どうせなら、結婚しても長く...
ゴールデンボンバーの「女々しくて」は言い得て妙だった!
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
LINEのない生活は無理!父の死、仕事の失敗、自分の病…心が救われた話
 仕事で大きなミスをして落ち込んだり、大事な人を失って悲しんだりと、気持ちが沈んでしまう瞬間がありますよね。そんなとき、...
「たかが、ものもらい」じゃなかった 30代女、霰粒腫の手術をしました
 先日、眼科で右目のまつ毛の生え際にあった“しこり”の切除手術をしました。「たかが、ものもらい」と思っていたのですが、こ...
ほっこり読み切り漫画/第59回「ボクは君で、君はボク」
【連載第59回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「「しっ...
他人の不幸は蜜の味でも不倫より「よろめき」のほうが風情があっていい
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
義母が若すぎるとこうなるのか!介護の心配もジョークで交わせるって素敵
 年下の男性と結婚した場合や、夫の母親が若くして出産している場合には、若すぎる義母が誕生するケースがあります。中には、義...
木下優樹菜はイチャイチャ公開…子の将来に悪影響を及ぼす母親の恋愛は?
 元タレントの木下優樹菜(35)が“アクセル全開”、SNSの投稿や出演番組があれやこれやと話題になっている。  た...
久々に会ったペルシャ料理店の友人は変わらず元気だった
 お互いにいい歳。出合った頃より額は広くなったし、シワも増えた。  そして、なぜだか年々服装がハデになっていくんだ...
“たまたま”の日常♡ この写真にぴったりな名前を選んでニャ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
子供の言葉遣いが悪い時はどうすれば? 考えられる4つの原因
 子供が保育園や小学校に通い出すと、悪い言葉遣いを覚えて帰ってきます。また、悪い言葉遣いはSNSや動画サイトなどからも大...
コクハク専属ライバー コクハクリーダーズ第1期生を大募集!
 日刊ゲンダイが運営する女性webメディア「コクハク」では、メディア制作に協力してくださる「コクハクリーダーズ第1期生」...
金木犀の香りが空前のブーム!甘く懐かしくアンチエイジングに運気UPも
 とある量販店に行った時のことです。入り口付近に黄金色の商品ばかりが並び、遠巻きに見ると店舗全体が黄金色に輝いてみえる。...
リュウジ氏と港区女子の相容れぬ価値観「男子全奢り論争」諸悪の根源は?
 諸悪の根源はリュウジさんでも港区女子でもなく、ズバリ“あの人物”でしょう。 「バズレシピ」でお馴染みの人気料理研...
タイパ? なにそれ。映画館で初対面の作品と出会う胸のときめき
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...