そうなった時、なかなか立ち直れなくてグチを言い続けてしまいがち。さて、どろんぱではマキさんが太客のピヨ崎さんを接客中ですが……。
あえて腹が立つような言葉を他人から聞いてみて
私は創作をする人間の端くれとして、友人の作家たちが仕事を得ていく姿を見ると嬉しいです。それは友人たちが、たくさんの苦労をして生み出しているのを知っているからです。
だから苦しい期間を乗り越えて得た大きな仕事や、賞レースで勝った時など、苦労が報われる瞬間はとても嬉しいです。だけど自分がうまくいっていない時はそうではありません。
なかなか人の成功を素直に喜べず、「やっぱり私には才能なかったのかなぁ」というところまで考えてしまい、気分はドン底……。そんな話を、知り合いのスナックのママに愚痴ったのですが、ママからはサクッと「そう思うんならやめちゃえば?」と言われました。
正直、その言葉を聞いて最初に感じたのは「はぁ?」というムカつき。その気持ちもふまえて「いや、でもまだやめるほどには諦めてなくて……」と言い返しました。
するとママは、「そう言うと思った。人にやめろと言われて腹が立つうちは大丈夫。諦めがつくまで頑張りなさい」と。
ムッとするのは、まだやれる証拠
ママいわく、自分の能力に自信がなくなってくじけそうになったら、誰かに「やめればいいじゃん」と言ってもらうのがオススメだそうです。そこで何か言い返せるうちは大丈夫。その言葉に納得してやめるのであれば潔くもあります。
言い返せるのは、なんとかもがいて動き続けているということ。自分だけで回復できない時は、人の手をこんなふうに借りるのもありかもしれませんね。
登場人物紹介
マキさん:どろんぱのナンバーワンホステス。おっとりした見た目をしているが、けっこう腹黒で毒舌。が、お客さんの心を掴むのがとてもうまい。めっぽうお酒が好きな3人の子持ち。
ピヨ崎さん:どろんぱの古くからのお客で、マキさんのことを気に入っている。飲み方がスマートなのでホステスからの人気も高い。いつもマキさんに丸め込まれて高いボトルを入れているが、本人はまんざらでもない様子。
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