化粧水や虫除けに使える「ドクダミチンキ」の威力
「ドクダミチンキ」とはドクダミをアルコール(度数35度以上!)に浸けて、有効成分を抽出した液体でございます。このチンキが作れるのは、ドクダミが白い花を咲かせる5月の終わりから6月にかけての梅雨入り前だけ。
そうです。今まさにその時です。花が咲く時期の採取が一番薬効が強いので、作るなら今がチャンス。一度作ってしまえば長期保存(常温で1年~2年ほど)ができ、蒸留水などで薄めれば、化粧水をはじめとするスキンケアやボディケア、かゆみ止め、虫除けなどに使えます。
作り方はカンタン
1. 摘んだドクダミを軽く水洗いする。
2. 水気が乾いたら清潔な瓶に入れ、35度以上のアルコールをヒタヒタに浸かるぐらいまで投入する。
3. 涼しい場所に保管する。2週間もすればドクダミの有効成分が出てきてアルコールが茶色くなり、出来上がり。
アルコールが強いので、お肌が弱い方は蒸留水で加減しながら薄めて使います。
コスパ最強の「万能液体」
ワタクシ、年齢を重ねていくごとに度重なる肌トラブルに悩まされております。特に冬場の“全身カサカサ乾燥肌が痒くて眠れねぇ”現象には、夜中に叫びたくなるほどの悩しさでございますが、騙されたと思って大量に作ったドクダミチンキに救っていただいております。
スプレーボトルに薄めたドクダミチンキを入れて、肌が痒くなり始めたら全身にシュッ! 洗顔後にシュッ! 日焼けにシュッ! 虫刺されにシュッ! 蚊が出始めたら網戸にシュッ! コバエを見たらゴミ箱にシュッ! 何でもかんでもシュッ! シュッ!
ドクダミだけではなくローズゼラニウムやクローブも混ぜたドクダミチンキも作ったので、コバエの季節は“なんちゃってルームフレグランス”として、お部屋にシュッ! シュッ! やっております。
膨大に生えてくる我が家のドクダミ。はじめはやけくそ半分で大量のドクダミチンキを作ったわけですが、万能液体の素晴らしいコスパにワタクシすっかり虜でござんすよ~。
ドクダミの白い花の魅力
学生時代、当時お付き合いをしていた方に「ワタクシは花に例えるならと何?」などとアホな質問をしましたら、即答で「ドクダミの白い花」と言われたことがございます。
そんなに臭いんかぃ! と馬鹿野郎なワタクシは怒ってしまいましたが、薬剤師になった彼にしてみれば、十薬と呼ばれるドクダミの白い花はちょっと違って見えていたのかもしれません。
確かにドクダミの花は独特な白色。青みがかった深い白の花は可憐で可愛らしい……。実はドクダミはお花屋さんでも購入できるのです。
お花屋さんで売っているドクダミは八重の花。ドクダミの中でも八重の花を咲かせるドクダミは、路傍(ろぼう)に咲く可憐なドクダミとはチョイと違って、めちゃくちゃ可愛く、葉に斑が入るものや形も変化したり、オレンジ色に紅葉するものもございます。あまりに可愛いので、ちょっとドクダミの概念が変わりますわよ。
育てるときは「鉢植え」推奨! そのワケは…?
ただ注意いただきたいのは、鉢植えで育てること。ドクダミを増やしたい! という方は別ですが、ドクダミは地下茎でどんどん増えていきます。成長をコントロールしたいなら、鉢植えをオススメいたします。
ドクダミの花言葉は「自己犠牲」「白い追憶」。可憐な花が咲いている今、お部屋に飾ってみてはいかがですか? ちょっと香りがしますが、その香りが虫除けにもなりますし、何より可愛い!
和風な小鉢に2、3本生けると可愛くてびっくりしちゃいます。グリーンの代わりにもなり、小ぶりなユリとも相性がいいんでなぁ~。お試しあれ!
ドクダミの白い花がアナタに驚きと感動をもたらしてくれますことを……遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。
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