「恋マジ」最終回も炎上…SixTONES松村は無駄遣いだったのか

こじらぶ ライター
更新日:2022-06-25 06:00
投稿日:2022-06-25 06:00

謎が謎を呼ぶ唐突なカミングアウト

恋の話題に事欠かなかった主人公とその親友/(C)日刊ゲンダイ
恋の話題に事欠かなかった主人公とその親友 /(C)日刊ゲンダイ

 全10話の中で、中川の店には純、響子、アリサがたびたび訪れ、3人それぞれの恋の進捗状況を語ってきたが、彼女たちにストレートな物言いでアドバイスしてきた中川が「アセクシャル」もしくは純に想いを寄せる「レズビアン」かもしれない、といった描写はほぼ無かった。

 それどころか中川は、アラサーで男性経験が無く悩んでいた純に、「さっさとやっちまえ」「相手なんて誰だっていい」などと強い言葉で吐き捨てていた。しかし、大津に打ち明けるシーンでは、

「その子(純)も『恋なんてしたくない』ってずっと言ってたから半分同士みたいな気持ちで安心して見ていたのに」

「ある男に出会ってからあっという間に恋の渦に巻き込まれていった」

 と切ない表情で回顧していた。

制作陣はアセクとアロマを混合?

 この最終回残り数分での唐突なカミングアウトにTwitter上では、

「最後の最後にアセクとかビアンとか雑に扱われたっぽくてマジで観てなくて良かった……同性婚訴訟で大荒れのこの日に最悪塗り重ねられたオタクがいると思うとマジでかわいそう」

「恋マジ、最後にアセクぶっこむの絶対ちがうし、どちらかと言うとアロマでは??」

「アセクをエンタメとして消費するなよ 頼むから。しかも、それはアロマ!!!!!(大声!!)最後にちょこっと入れただけでマイノリティーにも理解あります感出されるの本当にな」

 といったように、性的マイノリティという繊細な問題をサラッと雑に扱ったことや、「アセクシャル(他人に性的欲求を感じない)」と「アロマンティック(他人に恋愛感情を感じない)」を混同しているのではないかとの批判の声が相次いだ。

物議を醸し続けた「松村北斗の無駄遣い」

松村北斗の無駄遣いとの声もあったが…(「わたし」(初回盤A))
松村北斗の無駄遣いとの声もあったが…(「わたし」(初回盤A))

 ドラマ全体として、ストーリーも視聴率も残念な結果に終わってしまったため、人気急上昇中の「松村北斗の無駄遣い」との指摘も相次いだ。

 松村は今年4月まで放送されていたNHKの朝ドラ「カムカムエヴリバディ」で、ヒロイン安子(上白石萌音、24)の夫・雉真稔役を演じた。稔は明朗快活で誠実な日本男児で、「稔さんフィーバー」を巻き起こしていた。

 稔で松村を知った層からは、「恋マジ」開始当初、フレンチビストロでホスト対応するギャルソンという“チャラい”柊磨に「ガッカリ」との評が多かった。

 また稔を演じる前からの松村ファンからも、「恋マジ」というぶっとびドラマに巻き込まれ可哀そうだとの声もあった。

 もっとも、松村の俳優としての未来を考えれば、誠実な稔と、クールでミステリアスなのに色気ダダ漏れの柊磨を演じ分ける振り幅は、今後大きなストロングポイントになるだろう。

SixTONES「わたし」の奮闘が示したもの

「恋マジ」挿入歌であるSixTONESの「わたし」では、松村の美しく艶っぽい高音が印象的で、オリコン週間シングルランキングでは初週約47万枚を売り上げた。

 前作の初週から約7万枚セールスを伸ばしたことからも、松村の「恋マジ」での奮闘がグループにも寄与したといえるのではないか。

「恋マジ」を視聴した層には松村の魅力は十分届いただろう。このドラマが各所方面に物議を醸し、ツッコまれ放題だったのは決して松村のせいではないことは、見た人には必ず伝わっているはずだ。

こじらぶ
記事一覧
ライター
ジャニーズ、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


東京大空襲、愛し合うスズ子と愛助の運命は…金曜放送回を前におさらい
 トミ(小雪)の許しが出て、山下(近藤芳正)が正式に楽団のマネージャーとして加わることになった。  スズ子(趣里)...
桧山珠美 2023-12-27 17:40 エンタメ
コワモテ黒田の起用は大正解! スズ子派に寝返り、顔芸と手振りが秀逸
 結核が再発した愛助(水上恒司)の看病を、三鷹の家で続けることになったスズ子(趣里)は、日々愛助のために身を尽くしていた...
桧山珠美 2023-12-26 15:50 エンタメ
藤井風「いちすき」で見せた弾き語りに惚れ惚れ、黒髪に代わってホッ
 21日、木曜劇場「いちばんすきな花」(フジテレビ系)が最終回を迎えました。  昨年、社会現象を巻き起こした目黒蓮...
平野・神宮寺・岸のNumber_iデビュー間近 24年は注目多数の群雄割拠
 滝沢秀明氏創設のTOBEに合流し、本格始動が待たれている元King & Princeの平野紫耀(26)・神宮寺勇太(2...
こじらぶ 2024-02-16 10:40 エンタメ
朝ドラでは珍しい正面からの接吻!愛助ママ(小雪)来襲で“恋の炎”燃ゆる
 愛助(水上恒司)は母・トミ(小雪)に呼び出される。トミからは、スズ子(趣里)に会うのはやめるように言われ、山下(近藤芳...
桧山珠美 2023-12-22 14:40 エンタメ
北川景子に長澤まさみ…SNS離れの深層、イメージ戦略には逆効果?
 12月16日、女優の北川景子(37)の写真集『『「37」 20th anniversary』公式アカウントがInsta...
東京コミコン2023は大盛況 ひときわ異彩を放った“大衆演劇”
 千葉・幕張メッセにて、12月8日(金)~10日(日)に開催されたポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション20...
熊田曜子のSNSが放つ鋼のメンタル ハレンチ不倫疑惑もよき母アピール
 プロデューサーとの不倫疑惑と元夫とのドロ沼離婚裁判を経て、離婚成立後はSNSでたびたびセクシーな姿を披露している熊田曜...
堺屋大地 2023-12-20 06:00 エンタメ
恋はつらいものよ…愛助への想いが募るスズ子に麻里(市川実和子)の名言
 スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)の仲はすぐに広まり、羽鳥善一(草彅剛)や麻里(市川実和子)にもうわさについて追求される...
桧山珠美 2023-12-22 14:23 エンタメ
スズ子と愛助の恋路を妨害! メッセンジャー黒田のメッセンジャーぶり
 愛助(水上恒司)と坂口(黒田有)の話を聞いたスズ子(趣里)は、耐えきれずに部屋に押し入る。  ここで話をつけよう...
桧山珠美 2023-12-18 14:45 エンタメ
渡辺翔太が国宝級イケメンランキング初V!Snow Manはめめだけじゃない
 恒例の「ViVi国宝級イケメンランキング 2023年下半期」が発表されました。  NOW部門1位は、八木勇征(2...
スズ子と愛助「年の差恋愛」に障害…おでん屋台店主・伝蔵の台詞に注目
 愛助(水上恒司)から「恋人になってください」と言われ、スズ子(趣里)は「ちょっと考えさせてほしい」と答える。それ以来、...
桧山珠美 2023-12-16 06:00 エンタメ
手越祐也ポジティブのカラクリ、新曲は微妙も「アイドル」カバーはバズる
 ジャニーズ時代はNEWSに所属し、バラエティー番組でも活躍した手越祐也。退所後は“辞めジャニ”として主戦場をYouTu...
堺屋大地 2023-12-15 06:00 エンタメ
押しかけ暴走気味の愛助(水上恒司)とスズ子の恋もいよいよ
 神戸への巡業の帰り、スズ子(趣里)は久しぶりにはな湯を訪ねる。懐かしい常連客の面々に迎えられ、昔のように庭で話をする。...
桧山珠美 2023-12-13 14:25 エンタメ
水上恒司君臨!デビュー作「中学聖日記」から5年経っても年上好き♡
 昭和18年、アメリカとの戦争に終わりが見えない中、「福来スズ子とその楽団」は地方巡業を重ねていた。  スズ子(趣...
桧山珠美 2023-12-11 15:50 エンタメ
松下洸平は“最弱の目力”が魅力!ネトラレ役が似合う、時代が生んだスター
 松下洸平(36)の主成分は優しさです。現在、出演しているドラマ「いちばんすきな花」(フジテレビ系)を見ていてしみじみそ...