「六本木クラス」の平手を総括!強い女・葵が見せた“か弱さ”

こじらぶ ライター
更新日:2022-10-08 14:25
投稿日:2022-10-08 06:00

「六本木クラス」終了で麻宮葵ロス現象

 人気韓流ドラマ「梨泰院クラス」の日本オリジナル版である「六本木クラス」(テレビ朝日系)の最終回が先月29日に放送された。世帯平均視聴率10.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ・以下同)、個人視聴率6.2%とどちらも全13話最高記録をマークし有終の美を飾った。

 居酒屋「二代目みやべ」店長・宮部新を演じた主演・竹内涼真(29)の好演も光ったが、中でも第3話の本格登場からドラマの盛り上げを牽引した平手友梨奈(21)演じる麻宮葵ロスに陥っている視聴者が多いようだ。

平手友梨奈の「多面性」が発揮された役

 葵はIQ162の天才インフルエンサーでありながら、大人を「うっそぴょ~ん」とからかったり、変顔をして欺こうとするなどとっぴな行動が魅力でもあった。これまで平手を欅坂46時代の「笑わない」「クールでミステリアス」といったパブリックイメージにとらわれていた視聴者にとっては、「あんな風に笑うんだ」「平手ちゃんめちゃくちゃ可愛い」「表情がコロコロ変わって目が離せない」と驚きをもって受け止められた。

 ただ、平手はこの「六本木クラス」の麻宮葵になることで、突如覚醒したわけではない。欅坂46時代の初期から彼女を見てきた人々にとっては、ようやく平手が持つ「多面性」が本領発揮できる役が巡ってきた、と考えるのではないか。

平手の根底にある茶目っ気

 グループ加入前よりお笑い芸人が好きだった平手は欅坂46冠番組初期に、GO!皆川(40)の「うんちょこちょこちょこぴー!」や流れ星・ちゅうえい(44)の一発ギャグなどを事あるごとに披露し、メンバーや周囲の人々を笑わせていた。

 欅坂46後期は平手自身を追い込むようなシリアスな楽曲も多く、音楽番組など表舞台ではそうしたひょうきんな姿は見せていなかった。だが、CD特典のドキュメンタリー映像では、見た目でじゃがいもをキウイと間違えてメンバーの爆笑をさらったり、メンバーときゃあきゃあ騒ぎつつ私服のまま9月のプールに飛び込んだりと、平手の根底にあるお茶目な部分を惜しげもなく見せてくれた。

 一方で1stシングル「サイレントマジョリティー」や6thシングル「ガラスを割れ!」などで見られた“大人からの支配”や“世の不条理”に立ち向かう力強さは、葵の想い人・新の復讐相手である長屋ホールディングス会長・長屋茂(香川照之、56)とその長男・龍河(早乙女太一、31)との対峙で生かされた。

半沢直樹さながらの“顔相撲”

 外食産業のセミナーを開催していた茂に対し、イチ参加者であったはずの「二代目みやべ」マネージャーである葵が挑発的な質問をする。茂は凄みを持って一蹴するが、葵は不敵な笑みを返し一礼する。

 どちらも顔のアップが続き、さながら「半沢直樹」(TBS系)の“顔相撲”の様相を呈していたが、56歳の大ベテラン香川に対し21歳の若手女優である平手が全く負けていなかった。むしろ、圧倒的な眼力で葵の方が迫力で押し返しているようにすら見えた。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」羽多子らの“あの言葉”にあんぐり…のぶも感動してる場合か。落語家の年齢も気になる
 嵩(北村匠海)は「まんが教室」という番組に出演してほしいという健太郎(高橋文哉)の頼みをしぶしぶ承諾する。そして第1回...
桧山珠美 2025-08-28 15:06 エンタメ
「あんぱん」のぶ、議員のコネ入社なのに“クビ”の謎。急成長したアキラ君と老けないオトナ達に酔いそう…
 嵩(北村匠海)が書いた詞にたくや(大森元貴)がメロディーをつけて生まれた「手のひらを太陽に」は、「みんなのうた」でも紹...
桧山珠美 2025-08-28 15:06 エンタメ
スキャンダル続出の花田優一、美女にモテまくるのは何故? 不誠実男に学ぶ「悪名は無名に勝る」メリット
 元横綱・貴乃花光司と元フジテレビアナ・花田景子を両親に持つ“親の十四光り”の花田優一。  現在、元テレビ東京アナ...
堺屋大地 2025-08-17 11:45 エンタメ
「あんぱん」八木(妻夫木聡)と蘭子(河合優実)、“何か”が始まっちゃう? 嵩は作詞能力をいつ見抜かれたのか
 舞台公演は成功裏に幕を閉じる。数日後、なぜかぼんやりした様子の嵩(北村匠海)。そこに、また一緒に楽しい仕事をしようとた...
桧山珠美 2025-09-04 12:26 エンタメ
カズレーザー、山里亮太…芸人はなぜモテる? 業界人が分析する「メロい」現象が起こりやすい納得の理由
 カズレーザーさんと女優の二階堂ふみさんが結婚した。週刊誌にも撮られなかったどころか、噂すらなかったので世間はびっくり&...
帽子田 2025-08-15 11:45 エンタメ
島崎遥香31歳、40代を迎えても「幸せの更新」方法は変わらない。カテゴライズせず“ぱるる”として生きていく
 昨年、初めての著書『ぱるるのおひとりさま論』(大和書房)を出版するなど、このところ「ひとりが好き」「結婚願望はナシ」と...
望月ふみ 2025-08-14 11:45 エンタメ
ドラマ『しあわせな結婚』の奇妙な違和感。松たか子らの“ちぐはぐさ”は計算どおりなのか?
『光る君へ』『ふたりっ子』『大恋愛』などで知られるベテラン脚本家・大石静さんの完全オリジナル作品として、夏ドラマの中でも...
「あんぱん」六原永輔=永六輔の“言葉”に違和感が…。いせたくや(大森元貴)らの記憶力も凄すぎる
 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)は互いに隠していたことを打ち明け、新たに前を向く。それから7年の歳月が流れ――、未だ漫...
桧山珠美 2025-08-13 18:06 エンタメ
【芸能クイズ】ヒントは有名コンビ!「佐藤嘉彦・粋子」が本名な芸人は誰でしょう?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
空前のオカルトブーム! 大人も楽しめる「夏のホラーアニメ」3選。平成の“トラウマ級”作品が令和にリメイク
 近年、小説や映画を中心に巻き起こっているホラーブーム。Web記事から単行本化された小説を原作とし大ヒット映画となった「...
ヒカキンは本当に“聖人”だったのか? 炎上騒動で見えたトップYouTuberの人間くささ
 日本を代表するYouTuber・HIKAKIN(以下、ヒカキン)が、パクリ動画を公開したことで炎上しました。  ...
堺屋大地 2025-08-14 10:37 エンタメ
「あんぱん」のぶの不器用設定はどこへ? ボツ原稿を持ち歩く嵩…まだまだあるクエスチョン
 独立した嵩(北村匠海)は独創漫画派という集団に所属し、そこで割り振られた仕事をこなしていた。だが、決して順調とは言えな...
桧山珠美 2025-08-11 17:03 エンタメ
キンプリ岩橋玄樹、A.B.C-Z戸塚祥太ら夏の深夜ドラマ、極上イケメン4選。“フェミ男”の二世息子も俳優デビュー
 常夏の国、ジャパン 日本列島沸騰中です! 連日、熱中症警戒アラートが発令し、無駄な外出はしないようにと呼びかけます。コ...
1位の道枝駿佑を抜いた!2025年上半期「国宝級イケメン」を検索数でランキング。最も調べられた日の出来事は
 7月15日、「ViVi国宝級イケメンランキング 2025年上半期」(以下、「ViViランキング」)が発表されました。N...
こじらぶ 2025-08-10 11:45 エンタメ
「あんぱん」手嶌治虫(眞栄田郷敦)と運命の出会い…だけど。“靴紐”シーンは何かの伏線なの?
 嵩(北村匠海)はカフェで打ち合わせをしていた手嶌治虫(眞栄田郷敦)に声をかけられる。いたたまれない気持ちで会社に戻った...
桧山珠美 2025-08-09 10:38 エンタメ
山田裕貴、“気持ち”を考え続けて撮影に挑んだ。W主演の堤真一に「恥ずかしくて聞けないこと」とは?
 太平洋戦争末期の沖縄で、アメリカ軍に追い詰められて木の上に身を潜めた日本兵が、終戦を知らないまま2年間にわたって潜伏生...
望月ふみ 2025-08-08 11:45 エンタメ