更新日:2024-08-22 17:29
投稿日:2022-11-25 06:00
まるで俳優のような男性が…
ーー続けてください。
「ドキドキしながら、当日を迎えました。洋服はさんざん悩んだ末に、白いブラウスに淡いピンクのフレアスカート。二十歳の誕生日に母からプレゼントされたパールのピアスを付けて行きました。
『お待たせしました』
E美さんと一緒に現れたのは、長身にスーツ姿の端整な顔立ちの若い男性でした。
(えっ……親子?)
思わずそう思えてしまうほど、E美さんは相変わらず若々しく、男性もまるでレッドカーペットを歩く俳優のように、さっそうと歩み寄ってきたんです。
私は慌てて立ち上がり、『今日はお時間を作ってくださりありがとうございます。R子と申します』と一礼をしました。
美貌と知性あふれる人柄にときめきを覚え…
彼のイケメンぶりに声がうわずってしまったかもしれません。そんな緊張を察してか、E美さんニッコリ笑って、『息子のA太郎、29歳です』と紹介してくれました。
A太郎さんも、頬笑みを浮かべ『母からR子さんのことはうかがっています。すごく品のあるお嬢様で素直で愛らしい女性だと』などと、言われてしまって……。
ただ、彼の美貌と知性あふれる人柄、落ち着いた低音ボイスにときめいてしまったのは事実です」
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