夜の最悪のタイミングで足がつる!つらい“足のつり”対策3選

コクハク編集部
更新日:2023-01-26 18:55
投稿日:2022-12-15 06:00

4. 漢方薬で体質改善を目指す!

 足のつりには、漢方薬でからだの内側からアプローチすることもおすすめです。

 更年期の足のつりは、加齢やホルモンバランスの乱れによる筋肉量の減少、ふくらはぎの筋肉の働きの低下、筋肉への栄養や水分不足・冷えなどによって筋肉が異常に収縮し、痙攣を起こすことが原因と考えられます。

 改善するには、「血流や水分の循環をよくして筋肉の働きを回復する」「ホルモンバランスを整える」「筋肉に酸素や栄養を届け、疲労を軽減する」「からだを温めて筋肉をゆるめる」「胃腸の働きをよくしてミネラルバランスを整える」などの働きがある漢方薬を選びます。

 漢方薬はからだ全体のバランスを整えるので、足のつりだけでなく、冷えや疲労などさまざまな更年期の不調の改善が期待できるでしょう。

 日常生活のなかでは、バランスのとれた食事や、ストレッチや軽い運動の継続が効果的ですが、毎日続けるのは苦手な方もいるでしょう。

 漢方薬は、自分の症状や体質に合うものを毎日飲むだけなので、そのような方でも気軽に続けられます。

 ここからは、足のつりで悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。

<足のつりで悩む女性におすすめの漢方薬>

・芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):芍薬(しゃくやく)と甘草(かんぞう)の2つの成分からできている漢方薬です。芍薬には鎮痛作用と血管拡張作用があり、甘草には抗炎症作用と抗けいれん作用があります。

・四物湯(しもつとう):地黄(じおう)、当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)、 川芎(せんきゅう)の4種類の生薬からできている漢方薬です。臨床研究での改善例も報告されています。

・疎経活血湯(そけいかっけつとう):19種類の生薬からできている漢方薬です。気・血を補い、流れを整えることで、足のつりに働きかけます。

 足がつる原因は、明確にはわかっていない部分もあります。生活習慣の改善で予防を行い、ときには自分の症状に合った漢方薬を使うことも有効です。

 ただし、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶことが大切です。

 体質に合っていない場合は、効果が出ないだけでなく、副作用が出ることもあります。購入時には、できる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。

 また、スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能です。

 お手頃価格で不調を改善したい方は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

5. ミネラルや冷えに気を付けた生活をしよう!

「えりのさん、足のつりの改善策について教えてくれてありがとうございます」

 みゆきさんは、明るい笑顔とともにお礼を言いました。

「足がつるのは、もう仕方がないことだと半ば諦めていました。でも、きちんと予防策があるなんて驚きです。今までサボっていたこともあるし、できることから始めてみようと思います。だめなら、漢方薬に頼ってみようかな」

 えりのボスは、最後にもうひとつアドバイスをしました。

「水分を摂取するときはミネラルが大切よ。スポーツドリンクなどを上手に使うといいわ。それと、女性にとって冷えは禁物。足湯や足つぼなどでも足元から冷え対策をしましょうね」

「わかりました。ありがとうございます!」

 と、笑顔でサロンを後にしたみゆきさん。

「ええ、また気になることがあったら、サロンへいらっしゃい」

 足のつりは痛くてつらいもの。そんな症状が少しでもなくなるように願うえりのボスでした。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

薬剤師 相田彩
 昭和薬科大学薬学科卒業。総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

「あんしん漢方」(オンラインAI漢方)を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


若い頃の自分を褒めてあげよ!40代女がやってよかったと思う美容法4つ
 美は1日にしてならず。スキンケアやボディメイクなどの美容は、やったその場で効果を感じられるのではなく、毎日の蓄積により...
栗5粒で白米一膳!? 高カロリー注意、太りやすい秋の味覚とおデブ回避術
 おいしい、そして危険な季節がやってきてしまいました……。秋といえば、ほくほくもっちり、ジューシーなおいしい食べ物がたく...
顔より目立つ!? 手の老化防止法3つ、しわしわおばあちゃんにはまだ早い
 40代女性で、顔に対してのアンチエイジングはしっかりしていても、手のケアを怠っている人は多いはず。でも実は手は人の目に...
朝起きたら髪の毛ボンバー!「ヘンテコ分け目&ガンコな寝癖」の直し方
 朝起きたら、髪の毛の分け目がおかしいうえに寝癖でグシャグシャ。そんなときに簡単&時短でできる、分け目と寝癖の直し方を紹...
UNIQLOよりお高めだけど?「ココピタ」で“靴下ズレ不快”は解消なるか
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
漢方薬の副作用!? 体調崩し気味で心配…飲み続ける目安は【薬剤師監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
身に着けたらワクワクする? 40代で捨ててよかった服と手放す判断基準
 クローゼットにはたくさんの洋服があるのに、なぜか着る服がなくて困っている人は多いですよね……。  着ない服は捨てれば...
40代、加齢を受け入れ生まれた心の変化…トシを重ねるのはつらいだけ?
 人は、トシを重ねるごとに加齢による変化に向き合わなければならなくなります。でも、加齢を受け入れるのが難しいのも事実。「...
自分の“化けた顔”に飽きました…メイクが同じになるマンネリ回避の裏技
「20代の頃は色々なメイクを試していたのに、ここ数年ずっと同じメイク。 さすがに飽きてきたな……」と感じているオトナの女...
下まつげどうしてる? “痛ケバ”40代を回避するマスカラの塗り方&選び方
 女性に欠かせないメイクは、年齢によってだんだん変化していきますよね。特に40代女性の頭を悩ませるのが「下まつげ」のメイ...
巨乳より本当は胸を小さく見せたい!着痩せも狙える“盛らない”テク4つ
 巨乳の人の切実な願いといえば「胸を小さく見せたい」ですよね。実際に胸が大きいと、いろいろな苦労や悩みがあるものです。そ...
朝の洗顔から差がつく! 夏老け・日焼け対策にプチプラスキンケア3選
「夏老け」といった言葉があるように夏の強い紫外線ダメージで、秋になると一気に老けたように感じてしまいます。  さら...
歯ブラシちっくで毛穴掃除!韓国の洗顔ジェルクレンザーでゴッソリ叶う?
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
「レチノール」って大丈夫? シミ・シワに“ほどほどケア”で取り入れたい
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
今すぐお腹の肉を隠したい! “部分ぽっちゃり”を撃破する6大アイテム
 若い頃にほっそりしていた人も、食生活をまったく変えていない人も、なぜか40代になるとだんだん代謝が落ちてふっくらしてく...
無自覚のスメハラは不本意…「香水つけすぎた?」判断法と匂いの落とし方
 いい香りを身にまとえる「香水」は、年代問わず多くの人が使っていますよね。でも、時には香水をつけすぎたことに自分で気がつ...