性交痛の原因は膣の乾燥?レスを防ぐ保湿方法【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-01-26 18:55
投稿日:2022-12-22 06:00

3. 保湿は肌だけじゃない! 膣の乾燥ケア法

 膣周りは日常的に見えない部分なので、顔と違ってケアを怠りがちになります。

 しかし、肌と同じように膣周りも老化して、乾燥や萎縮が起こります。膣ケアを積極的に取り入れ、いつまでも若々しく快適な状態を保ちましょう。

3-1. 専用のソープで洗浄する

 膣周りを洗浄する際は、専用のソープを使いましょう。

 膣周りは繊細な部位であるため、洗浄力が強すぎるソープを使うとトラブルの原因になります。専用ソープならば、安全に清潔にできます。

 洗浄後は、泡が残らないよう丁寧に流しましょう。洗い流すときは、ぬるま湯のシャワーを使うことをおすすめします。熱すぎるお湯だと乾燥の原因になるためです。

3-2. 入浴後、保湿ジェルやオイルを塗る

 膣は皮膚が非常に薄い部位なので、からだのなかで最も乾燥しやすい場所だといわれています。

 お風呂上がりに放置していると、水分が奪われて乾燥がどんどん進行してしまいます。入浴後は、なるべく早く保湿ジェルやオイルを塗るようにしましょう。

 最近は、デリケートゾーン用の保湿ジェルが数多く販売されています。

3-3. 食事に大豆製品を取り入れる

 エストロゲン減少が原因の膣乾燥対策には、食事に大豆製品を取り入れるのもいいでしょう。

 大豆イソフラボンの一種が腸内細菌によって変換されてできる「エクオール」という物質は、女性ホルモンのエストロゲンによく似ています。

 更年期でエストロゲンが減少した体内では、エクオールがエストロゲンの働きを補うといわれています。

 大豆製品は、納豆や豆腐、油揚げなど、和食中心の食生活で手軽に摂れるのでおすすめです。

4. 膣のケアで毎日を快適に!

「膣周りのお手入れなんて考えたこともなかったです」

 秋穂さんは驚いた表情をしています。

「あとは、からだのなかから潤いを与えてあげることも大切よ。食事以外にも、しっかり休養をとることやストレスをためないことも忘れないでね」

 と、えりのボスはつけ加えます。

「なんとなく触れちゃいけない気がしていましたが、大切に扱うことで女性としても高まる気がします!」

「そうそう。見えないところだからといって放置せず、顔と同じように優しくケアしてあげてね」

 えりのボスの言葉に、「今日からさっそく保湿します!」と笑顔でサロンを後にした秋穂さん。

「ええ、また気になることがあったら、サロンへいらっしゃい」

 閉じられた扉から、一瞬冷たい冬の空気が流れ込みます。外はよほど寒いのでしょう。しかし、ムスメの笑顔でえりのボスの心はあたたかい気持ちでいっぱいなのでした。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田由子

 元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


髪の毛パサ子で10歳も老けて見られた!“シャンコン&ドライヤー”基本のお手入れに3つの+α【薬剤師監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
「鏡を見てもやる気出ない…」自分磨きのモチベをアップさせる対処法5つ
「アラフォーにもなって見た目を磨いたところで、何になるんだろう…?」「自分が思っている以上に周りは自分に興味がないはずな...
40代でも胸は大きくなる? 垂れるのはまだ嫌!アラフォー世代向け「美胸キープ術」【薬剤師監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代でもチュールコーデを楽しむ!“赤ちゃんおばさんみたい”って…残念エピ&オバ見え回避術
 おしゃれ好きには市民権を得た感のあるチュール素材ですが、40代女性としては「甘すぎるコーデになりそう」「オバ見えしない...
ピルは避妊薬だけではない。まだまだ誤解ばかりのピルの効能と「ホルモンバランスの乱れ」
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
顔の輪郭たるたる、ぼや~ん。アラフォーから始めるシェーディングのコツ&失敗例
 アラフォーになってから痛感する肌悩みが、たるみで輪郭がぼやけて見える問題です。そこで大事になるのが「シェーディング」。...
40代美容家愛用“パサつき髪撃退”ヘアケア3選 夏のお疲れ顔に投入中!
 猛暑にウンザリしつつも、仕事や家事、子育てに介護に…と何かと忙しい毎日を送っているみなさん! ふと鏡を見た瞬間に「なん...
「カジュアルおばさん」驚異のトレンド入り 40代女性の“イタイ&ダサ見え”回避テク3つ
 2024年6月。突然Xのトレンドに入った「カジュアルおばさん」というキーワード。皆さんはご存じですか? 今回は、40...
漢方薬を飲むだけで痩せる?【薬剤師監修】この夏話題の“漢方ダイエット”「防風通聖散」を味方に
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【韓国美容ルポ】6項目8万4000円。閲覧注意!リジュラン注射から3週間後の私は…
 韓国美容ルポ、3本目。いつもありがとうございます!
47歳で医師から「閉経診断」。その話を更年期世代の女友達にして返ってきた「私の場合はね…」の中身
 47歳になる今年の春、気が付くと生理が来なくなりました。初診の婦人科のクリニックで血液検査を受け、ホルモン値を測ってみ...
「輪郭・頬・まつ毛」の“プチプラ補正”で夏のお疲れ顔を救済! 美容家が愛用するアイテム3選
 大人世代の顔には、暑さによる疲れがにじみやすいもの。今年は例年以上に真夏日が続き、夜でも気温が下がらない熱帯夜も多いこ...
ユニクロ「リブスクエアネックブラT」の理想と現実。鏡の前でボー然!
 梅雨も明け、いよいよ夏本番! 旅行の計画を立てている人も多いのでは? 筆者もこの原稿が公開される頃には、ハッピーなサマ...
美容医療は不要かも!40代美容家の肌悩みを救う“夏ガチ愛用コスメ”3選
 毎年、梅雨入り前後から「毛穴」「くすみ」「部分テカリ」の三重苦に悩む私は、夏本番に備え、デイリーコスメを見直しています...
遠心顔さんも大人っぽく…!コンプレックスを解消する4つのメイクテク
 第一印象の決め手となる顔は、パーツの特徴や位置で大きく雰囲気が変わりますよね。でも、大人っぽく見える「求心顔」や幼く見...