性交痛の原因は膣の乾燥?レスを防ぐ保湿方法【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-01-26 18:55
投稿日:2022-12-22 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 「あそこがかゆい…誰にも聞けない膣の乾燥はどうしたらいい?」

「えりのボス! あそこがカピカピで! かゆくてかゆくて、どうしようもないんです!」

「あらま。今日のお客はやけにストレートね。話が早そうだわ」

「だって、もう我慢できないんです」

 サロンに駆け込むなり訴え始めたのは、秋穂さん(40歳女性・仮名)。大手百貨店で販売員として働いている方です。

「電車でも仕事中でもムズムズして。人前でかきむしるわけにもいかないでしょう」

「『あそこがかゆいから休憩ください』って相談してみたら?」

「もう! 冗談やめてくださいよー。言えるわけないじゃないですかー」

 膣周りのかゆみは、なかなか人に打ち明けづらいですよね。

 しかし、我慢を続けると日常生活に支障が出るだけでなく、性交痛や慢性の膣感染症、尿路機能障害にもかかりやすくなる可能性があります。

 これは放っておけません!

2. 膣が乾燥する原因は女性ホルモン!?

「ところで秋穂さん、膣や膣周りのお手入れはちゃんとしてる?」

「え、膣ですか? お肌のお手入れはやっていますけど……」

「膣も顔やからだと同じようにきちんとケアしなきゃ。年齢とともに衰えていくんだから」

 30代後半から40代に入ってくると、徐々に女性ホルモンが減り始めます。それに伴い、顔やからだと同じく、膣や膣周りの粘膜のコラーゲンも減少します。

「え、このカピカピって女性ホルモンが原因だったんですか?」

「そうね。いろいろ考えられるけど、あなたくらいの年齢では、女性ホルモンであるエストロゲンとコラーゲンの減少が原因であることが多いわね」

「コラーゲンって、プルプルのやつですよね」

「ええ。コラーゲンが少なくなると弾力がなくなるでしょ。そうなると、膣内の壁が硬くなって乾燥しやすくなるの」

 粘膜の乾燥が原因で自浄作用が落ちると、汚れを自力で洗い流せなくなったり、外から雑菌が入りやすくなったりします。そして、膣炎などの感染症を起こしやすくなるのです。

「えーこわい……」

 このような病気になる前に、顔のスキンケアと同様に、膣や膣周りのケアを行うことが大切です。

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