更年期予防&若さを保つにはホルモンの一種「ビタミンD」【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-02-16 06:00
投稿日:2023-02-16 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

回転ずしは日本の食文化。ルールを守っておいしく食べたいですよね(漫画:腹肉ツヤ子)
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1. 更年期予防に必要なのはビタミンD!?

 さえこさん(40歳女性・仮名)からご質問をいただきました。

更年期に入ると骨がどんどんもろくなると聞いたけど、本当かしら。母も最近すぐに骨折してしまって……」

 さえこさんは、とても心配な様子です。

「そうね。女性はとくに、更年期に入るとホルモンバランスが大きく変化するから、きちんとケアしたほうがいいわね」

「ホルモンの影響もあるんですか! それは、なかなか抗(あらが)えないですね」

 えりのボスは勇気づけるように、さえこさんに言います。

「大丈夫よ! きっちり備えて、必要な成分を補っておくことが大切だわ」

「必要な成分がわかっているんですね。ぜひ、教えてください!」

 えりのボスは胸に手を当てて言います。

「まかせて。更年期を軽やかに迎えることができるよう、ちゃんとお伝えするわ!」

 これは放っておけません!

2. 更年期に備えて、ビタミンDは重要栄養素!

更年期はビタミンDが減る(写真:iStock)
更年期はビタミンDが減る (写真:iStock)

「更年期に備えて、必要な成分にはどんなものがあるんですか?」

 興味津々に質問するさえこさん。

「そうね。基本的にバランスのいい食事はもちろんだけど、その他に注目して欲しいのはビタミンDね」

「ビタミンD……ビタミンCやビタミンBは聞いたことありますけど、ビタミンDはあまり聞いたことがないビタミンですね」

 えりのボスは説明を続けます。

ビタミンDは、ビタミンだけれども、なんと、実際にはホルモンに分類されているの。他のビタミン類と同じように、食べ物からも摂れるけれども、からだの中で合成して作られているのね」

「え! ホルモン! ビタミンDはホルモンなんですか!」

 さえこさんは驚きを隠せません。

「そうなの。それが、更年期になってくると、合成する量が減ってしまうの。ビタミンDは健康な骨を作ることや、その他、細胞の活性化にとても必要よ。代謝や免疫機能にも関わっているわ」

「更年期になると減ってしまうんですね」

骨粗しょう症に要注意(写真:iStock)
骨粗しょう症に要注意 (写真:iStock)

 えりのボスはさらに説明を続けます。

「女性はとくに、更年期以降はエストロゲンというホルモンが急激に減る影響で、骨密度が減って、骨がスカスカ……骨粗しょう症になりやすいわね。ビタミンDには、血中のカルシウム濃度を一定に保つ役割があるから、健康な骨のためにとても必要よ」

「骨は本当に大切ですもんね。骨折してしまうと介護が必要ですし……」

 大きく頷くさえこさん。

「ビタミンDをコツコツ摂って、更年期に備えるのがおすすめよ!」

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