62歳の童貞・山口明が語る二刀流時代「大谷君より早かった」

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2023-09-08 10:47
投稿日:2023-05-13 06:00
 キミは「プロ童貞」を知っているか──。コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(62)の月イチ連載がスタートします!
 多忙な現役時代を経て、56歳の時に仕事中心で働く生き方をドロップアウト。現在は悠々自適な老後(?)を送りながら、還暦過ぎの童貞としてメディアに登場し注目を集める山口さんですが、振り返ると35歳が人生の転機だったようで……。

写植屋からデザイナーに転身。有名漫画家の表紙を手がけるまでに

 はじめまして。プロ童貞の山口明です。「昭和・平成・令和」と3つの時代を生きている童貞ってなかなかレアじゃない? まずは自己紹介と新連載の壮大なコンセプトについて語ろうと思うので、まあ、前戯だと思ってお付き合いくださいよ~。

 ──山口さんってもともと、書籍やマンガの表紙を手がけるデザイナーだったんですよね?

 そう、ちょっと遅いんだけど35歳から始めたんだ。大御所だと楳図かずおさんや水木しげるさん、水島新司さん、弘兼憲史さん、ジョージ秋山さんなんかの装丁を担当したこともあるんだけど、まずはそんなオレの仕事の話からしてみたいと思うよ。

 オレがデザイン学校を卒業したのは、まだバブルも始まっていない1981年、20歳の頃でね。広告制作会社や写植屋で働いていたんだけど……って今の人は写植がなんだか知らないか! 現在のパソコンによるデザイン(DTP)が当たり前になる前の技術だね。

 そこで新聞の記事下の小さな広告とか、マンガ雑誌のプレゼントのページとかを担当していた。まあ、簡単にいうとデザイン関係の仕事をやってはいたけど、自分で作品を生み出すデザイナーではなかったんだ。

 それが35歳の時、ひょんなことから突然「デザイナー」を名乗ることになる。しかも一発目からマンガの単行本の装丁の仕事がきて、今まで下請けのような仕事をしていた人間が突然、大手出版社の小学館とかでデビューするなんて奇跡だと思ったよ。

成功の要因は80%が偶然?

 ──35歳にして才能が開花したってことですか。

 いや、オレに才能があったとか、凄い努力をしたとかいうんじゃなくて、当時「ヤングサンデー」という雑誌の編集長だった熊田正史さんっていう、オレより一回りくらい年上の人になぜだか気に入られて、その人に後押しされて会社を辞めたわけ。

 仕事をくれたのはもちろん、請求書の書き方とかフリーの仕事のノウハウまで丁寧に教えてくれて、オレの人生で一番の恩人だね。今は京都精華大学のマンガ学部の教授をやってるよ。熊田さんはマンガのヒット作も数多く世に送り出してるんだけど、オレもその作品のひとつだと思ってるんだよね。

 ──なんだか赤塚不二夫さんが亡くなった時の、タモリの弔辞みたいですね。

 ナニはともあれ、この人のおかげでフリーのデザイナーになれた。あ、当然だけど、その間も童貞だよ!

 ところで、スタンフォード大学の発表によれば、成功の要因は80%が偶然なんだって。という事は、長期的に計画を立てて努力するって意味がないってこと、だよね。では、人間は努力しなくていいのかといえば、そうではなくて、「偶然を引き寄せる努力」をしなくてはいけないという事なんだと、オレは思う。

 人生を変えるような出会いが、この「偶然」だと思うんだよ。そこから成功に繋がることもあるから、人との出会いは大切にしたいね。

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「あの人が…なんで?」地味ママの“富豪人脈”に呆然。勝ち組を演じていた女の勘違い
 綾乃は千代田区の高級マンションから武蔵小杉へ2年前に引っ越して来た。以前の土地では、富裕層中心のママ関係に居づらさをお...
「世帯年収1500万じゃ恥ずかしい」御茶ノ水からの“都落ち”…武蔵小杉のタワマンを選んだ女のプライド
 リビングの大きなガラス窓の向こうには、大樹のようなマンションがいくつもそびえている。  その景色はまるで都会の森...
ママ友の悪口を誤爆!「このLINE、共有しますね☆」やっちまった…恐怖の誤爆エピソード3選
 子どもを介した友達“ママ友”。それぞれ性格が違うので、合う合わないがあるのは当然です。でも裏で悪口や愚痴を言っていると...
昭和や平成にいた“カタカナ職業”とは何だった?バブルを生きた男が思う「総クリエイター時代」の清々しさ
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(65)。多忙な現役時代を経て、56歳...
長渕剛に20代女性との熱愛報道。60代や70代を好む「桶専女子」の生態とは?“枯れ専”との微妙な違いも
 芸能界ではシニアの恋愛・結婚が話題になっている。8月27日配信の文春オンラインはシンガーソングライターの長渕剛(68)...
100均の“お掃除グッズ”でチャレンジ!夏の水回りは「凄腕くん」でピカピカになるか?
 夏は“大掃除向き”の季節だと思っています。冬のように水が冷たすぎないので、特に水回りの掃除は今がチャンス。  気...
大阪万博だけじゃない!行列で起きた“地獄と奇跡”8連発。推しの神対応、彼氏との悲劇…
 2025年4月にスタートした大阪万博も、残すところあと僅か。今回の万博は、何かと大行列ができることで話題になっていまし...
捨てにくい…!困った引き出物、賢い処分方法は?タオルは保護猫に寄付、2人の写真はリメイクで
 結婚式や祝賀会などの引き出物で、「正直いらない」と思ってしまったものはありますか? 折角の品物だと分かっていても、いら...
“にゃんたま”様の背後に潜む怪しい影…おわかりいただけただろうか
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「飲み=仕事」の時代を生きた酒豪おばさん、ついにリタイアか? 老化で変化した飲酒との付き合い方
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
花屋が一押し!敬老の日に「マリーゴールド」を贈りたい理由。長持ちさせるコツはある?
 今年もシビれるくらい暑い夏でございました。  最高温度は毎日のように体温超え。心配していたのは作物の生育。備蓄米...
賛成or反対? 職場にいる“2世社員”への本音。本人的には「バレたくない」ってなんで?
 あなたの職場に、親が会社の中心人物である「2世社員」はいますか? コネ入社ゆえに対応が厄介だったり、逆に出先では信頼さ...
「都合がいい時ばっかり!」未熟な若妻にイライラ…53歳の義母が下した“自己防衛”作戦
 息子が結婚をすれば、息子の妻(いわゆる「お嫁さん」)も家族の一員。だけど、“家族”だからこそ生まれる“摩擦”や“モヤモ...
業界人「あの子、お気に入り枠だから」の噂。芸能界に渦巻くタレント達の“自尊心と屈辱”のはざま
「この子、社長のお気に入りだから」  そういう一言を、私は何度となく耳にしてきた。現場に漂う空気は一瞬で変わる。誰...
ストレスとは「心のコップ」がたまること…自分からのSOSに気付く意外なヒント【専門家監修】
 2012年に59歳で亡くなったロック歌手・桑名正博さんとアン・ルイス(68)の長男でミュージシャンの美勇士さんや、タレ...
公園でのケガも学校のせい! ラスボス級“モンスター保護者”のヤバすぎる行動6選
 学校などに対し、自己中心的な要求をしたり理不尽に怒鳴り込みに行ったりするモンスターペアレント。そんな保護者に悩み、現場...