多様性がなにか 小さな子どもはわかってる 2023.7.5(水)

小原玲 動物写真家
更新日:2023-07-05 06:00
投稿日:2023-07-05 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。

 最近の保育園はいろんなことを教えてくれる。リサイクルにヘルプマーク、そして性別や人種が違っても人間は等しく大切な存在であること。

 ある日、小さな子が同じクラスに「ホチョウキ」をつけている子がいると教えてくれた。

「おなかの中で耳の奥の“うずまき”がこわれちゃったんだ。ママといっしょだね」

「……ホチョウキはつけてないけど?」

「だって、目がよく見えないからメガネをかけているんだよね? その子は耳がよく聞こえないからホチョウキをつけている。だからいっしょ!」

 大人になって世界が広がったつもりでいたけれど、それはただ見慣れた世界に浸かっていただけで、子どもの方がよっぽど多様性を理解しているみたい。

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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