タイで男性初体験、脳イキも取得したM系セラピスト「性の軌跡」#2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-06-09 14:39
投稿日:2023-06-02 06:00

兼業セラピストが圧倒的に多い

――タイミングって大事ですものね。

「はい……。就活には苦労しましたが、何とか現在のIT企業に就職できました。2年間猛烈に働き、現在付き合っているネイリストの彼女と出会い、彼女の開業資金のために男性セラピストになったという流れです。

 セラピストの中には、僕のような昼職の傍ら兼業セラピストとして働く人のほうが圧倒的に多いです」

――研修内容をお聞きしてもいいですか?

「まずは座学です。ルックス磨きやエスコート術、コミュニケーション術の他、社会人として最低限のマナーを叩きこまれます。カウンセリングの流れや性感マッサージの説明もありますね。

 先輩からも教えを請うことがありますが、ひと通り座学を終えると、モニターの女性とマンツーマン、もしくは男性講師を含む3名で会って、技術や接客のフィードバックをもらうことが一番勉強になりました」

モニター女性のフィードバックで得た学び

――モニターですか?

「はい、店には『女性モニター制度』があり、練習台になってくれる女性を一般応募しています。モニターはただで性感マッサージを受けられる代わりに、セラピストにダメ出しをするのがルール。

 身なり、エスコート、バスルームでの全身洗浄、性感マッサージなど、チェックする箇所は多岐にわたります。応募してくる女性は、性的好奇心が強かったり、主婦の方だったり様々ですね。

 僕も、モニターでたくさんのフィードバックをもらいました。人によって反応はまちまちですが、『フェザータッチが心地いい』『わき腹を撫でられるのはくすぐったくて苦手』とか『クリトリスを舐める力が弱い』『舌づかいをもっと丁寧に』など、女性の数だけ感じ方が違うのだとしみじみ思いました」

 約2カ月の研修を終え、ジンさんセラピストとしてデビューすることとなる。

 続きは次回

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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