ひ孫を抱きたいと願うタキ、植物学界に一大波乱の“予告ナレ”にドキッ

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-06-23 14:00
投稿日:2023-06-23 14:00

NHK朝ドラ「らんまん」~第12週「マルバマンネングサ」#60

 峰屋ではタキ(松坂慶子)が医師の鉄寛(綱島郷太郎)に、ひ孫をこの手に抱きたいという願いが出来たから、「わしを生かして」と懇願するも、それは難しいと言われてしまう。が、「願いこそがどんな薬よりも効くことがあります」と。万太郎(神木隆之介)に側にいて欲しいと言うことを勧める。

 その頃、万太郎は寿恵子(浜辺美波)を伴って、学び舎や遊び場を訪れ、故郷佐川と自分の子どもの頃の話を聞かせる。

 散歩から帰ってきた万太郎に手紙が届く。そこには、ロシアの植物学の権威マキシモヴィッチ博士が、万太郎が送った標本の中の「マルバマンネングサ」を新種と認めたと書かれていた……。

【本日のツボ】

「そりゃあもう、うんと優しいかあさまじゃった」(万太郎)

 母の好きなバイカオウレンの咲き乱れる神社を訪れた万太郎と寿恵子。「このお花、お母さまがお好きだったんですよね? 優しいお母さまでした?」と尋ねる寿恵子の言葉に促され、こう応えた万太郎。

 回想シーンで、母・ヒサ(広末涼子)も出てきました。普段ならばなんちゃーないシーンなのですが、今、世間を騒がす渦中の人のことかと思うと、なんとも複雑です。

 それはともかく、綾(佐久間由衣)と竹雄(志尊淳)のその後も気になりますし、タキの願いを叶えるためにも、万太郎と寿恵子には、ぜひ、佐川で新婚生活を始めて欲しいものです。

 それにしても、ラスト近く、新種の知らせを喜び合う万太郎たちの場面に流れた「このマキシモヴィッチ博士による新種認定の知らせは、日本の植物学界に一大波乱を巻き起こすことになるのです」という不穏なナレーションが気になります。

 月曜日が待ち遠しいです。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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