結婚式をしないカップル急増…若者が“あえて式をしない”理由

東城ゆず ライター・エディター
更新日:2019-07-06 06:00
投稿日:2019-07-06 06:00

 筆者は二度結婚しています。いずれも結婚式を挙げたことがありません。周囲にも結婚式を挙げないことを選ぶ友人が多くいます。それでも、結婚式をしない理由はあまり浸透していないように思えます。

 少し前までは、結婚式は入籍するカップルの一大イベント。独身の時から結婚式に夢を抱き、熱心に貯蓄していた人も少なくないでしょう。結婚式とは、それほど関心が高いライフイベントでした。なぜ結婚式を挙げないのか、その理由を聞きたくなる人も多いでしょう。

 そこで、彼女たちの結婚式をしない理由について、ご紹介します。

結婚式をしないというカップルたちに聞いた理由

 女性なら誰しも憧れると思いきや、意外な理由で結婚式をしないカップルも多いもの。そこで、あえて結婚式をすることを選ばなかったカップルの理由を追究してみます。

ドレスを着たいなら写真で十分

「写真だけで十分だと思っています。ウエディングドレスを着ることは、確かに女性の夢です。しかし、結婚式まで開いて多くの人と写真を撮るのは疲れてしまう。一番ドレス姿を見せたいのは、やっぱり母親や父親と夫ですよね。それならフォトウエディングで十分だと思うんですよ。式に向けて休日が潰れる感じも、働いているので嫌なんです。その日にサクッと終わる、フォトウエディングは手軽でいい。新郎側の義両親や親戚をもてなすのも、本音で言うと面倒」

 面倒なことは省きつつ、自分の夢や欲求だけを叶えるということです。無駄を省くために、かかる費用も軽くなります。ウエディングフォトが人気なのは、こういった事情もあるのでしょう。

祝ってくれというムードが嫌

「結婚式は参列するのにもお金がかかりますよね。あと、一番仲良しな友達が出産で来られなかったりする。“ここまで私たちを見届けてくれてありがとう”という意味合いも結婚式にはあるみたい。それは分かるけど、だったら一人ずつちゃんとお礼をしたいです。時間を作って……。友人たちそれぞれの思いも聞きたいし。あの場で両家一緒くたにされて、“祝ってね”というムードが嫌。祝ってくれるからには、こちらも気を抜けない。終始ニコニコしなければならず疲れそう」

 自慢しているようで、結婚式を開くことを恥ずかしくてためらう人もいます。年齢を重ねていると、友人たちの中には「結婚したくてもできない」という人も。「当てつけみたいで嫌だ」と考える人が一定数いるみたいです。

多額のお金が一日で消えるのは…

「独身の時から結婚資金に一人200万円を貯めるのを目標とする人がいますよね。でも200万円を一日で使い果たすのは、今の日本じゃ非現実的。それにその一回が自分の中で満足できるものでもない。300万円あったらキャリアのために資格もいっぱい取れるし、海外旅行だって行ける。そういうところで、人間性を磨きたい。不景気なので、どうしても現実を見てしまいます」

 不況を生き抜いてきた世代だからこそ、結婚式はコストパフォーマンスが悪いという意見も聞かれました。多額のお金を必要とするのが、そもそも嫌なんだそう。対価に見合ってないと考えるようで、結婚式をしないことで得たお金を別のところに生かすことを選ぶそう。

女性が大変なイメージしかない

「結婚式は女性のものですよね。だからこそ、友人の話を聞いていると“新郎の協力のなさ”に嘆いてる女性多いんですよね。新郎がノータッチだからこそ、女性の負担がすごい大きい。今の女性は入籍と同時に仕事を辞める人は少ないじゃないですか。平日は働いて、休みの日は結婚式の準備して、新しい環境に飛び込んで……。女性が大変なイメージ。それなのに、お姫様扱いはたった一日じゃないですか(笑)。結婚式をするなら、新郎が結婚式にノリノリの人がいいです」

 周囲が先に結婚していて、結婚式を挙げるための準備の苦労を分かっている女性の意見です。カップルの結婚式への熱量の違いが、時にすれ違いになることもあるよう。入籍するにあたり、女性は苗字が変わったり、仕事の都合をつけたりと大変ですよね。なるべくトラブルや精神的な負担を減らしたい気持ちは理解できます。

結婚式をしないことで得られるメリット

 結婚式をしないという選択は、まだまだイレギュラーかもしれませんね。そこで、結婚式をしないことで得ることができたメリットについても聞いてみました。

新婚旅行にお金をかけられる

 結婚式をしないことで、そのカップルはお金が浮きます。二人の愛を深めるために新婚旅行に長期で出かけたり、飛行機の座席やホテルの部屋のグレードをアップして二人の世界を楽しむようです。「新婚旅行が楽しいものになれば、それは結婚式の思い出に匹敵する」(Mさん・29歳女性)という意見もあります。

家具や家電をグレードアップできる

 結婚するカップルの出費は、結婚式に限りません。新居を借りるのであれば初期費用も発生します。新居を購入するとなれば、さらにまとまったお金が必要です。結婚式をしないことで浮いたお金を頭金にして、持ち家に投資するカップルもいます。

友達とも変わらない仲を維持できる

 結婚式を行うと、予算の関係や本人の都合により出席できない友人が出ます。このことが、のちの友人関係の亀裂につながることも。その点、結婚式をしないことで余計な争いを避けることができるようです。友人たちからのご祝儀などの額面で、現実を見ることも少なそうですね。

夫婦仲良くゆったりとした新婚生活になる

 結婚式の一日だけ見れば、華やかで素敵な日になります。この日だけを見れば、女性は憧れて当然とも言えそう。しかし、結婚式当日を迎えるまでにさまざまな準備や時間調整があるのです。この事情に気づく現代女性は「私は仕事もしているし、休日はデートもしたい。結婚式いらない」という考えになるのだとか。

 さらには「結婚式で揉めて破談になったカップルをみた。新婚から争う理由は極力減らしたい」との声も。深い事情はなく、“時間がないから結婚式をしないだけ”ということも。

結婚式をしないという選択肢もあり!

 結婚式をすることが、慣例になっている日本。しかし、あえて結婚式をしないという選択肢を貫くことで、意外にもメリットがあることが分かりました。家族や結婚相手の思いを十分に考慮した上で、本人同士が納得して「結婚式をしない」という選択をする。これはこれでいいのかもしれませんね。

東城ゆず
記事一覧
ライター・エディター
1994年生まれ。11歳の頃からブログを運営。ライターやエディターとして、女性誌メディアや地元新聞のコラム枠まで幅広く活躍中。恋愛やママ友問題、介護士であった経験からリアルな介護問題まで幅広い知見がある。年子兄弟を連れ離婚の経験があり、現在は再婚に至る。

ラブ 新着一覧


交際費たんまり? 友達いない彼氏が最高の彼氏になる可能性
 友達がいない男性を、あなたは「彼氏にしたい」と思いますか? 躊躇してしまう人は少なくないように思いますが、ちょっと待っ...
恋バナ調査隊 2022-09-11 06:00 ラブ
「他人に抱かれた方がマシ」大学院で豹変した夫に嫌悪する妻
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-09-10 06:00 ラブ
「連れ子も育ててるのに」感謝しないバツ1妻と離婚したい夫
「冷酷と激情のあいだvol.107〜女性編〜」では、モラハラ夫に変貌してしまったナオキさん(仮名)に対して不満を抱く妻・...
並木まき 2022-09-10 06:00 ラブ
「忙しい」の3文字? 彼からの冷めた“サインLINE”に涙腺崩壊
 カップルになる直前は、終わりが見えないくらいに盛り上がるLINE。しかし、カップルになると安心感を得るため、徐々に好き...
恋バナ調査隊 2022-09-10 06:00 ラブ
真面目夫の浮気バレ~背広のポケットから出てきた意外な証拠
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。夫や彼の浮気を知ってしまった時のダメージは計り知れません。サレ妻さんたちは口...
山崎世美子 2022-09-10 06:00 ラブ
好みは千差万別!“イケメンが苦手”な女性の心理vs男性の本音
 あなたはイケメンをどう思いますか? 「イケメンと付き合いたい」「イケメンに出会いたい」と思う女性が大半でしょう。  ...
恋バナ調査隊 2022-09-09 06:00 ラブ
ダメ男とは違う? 愛すべき“ポンコツ彼氏”の笑撃エピソード
 ポンコツ彼氏は、頼りないのになぜか惹かれてしまう不思議な存在。おっちょこちょいな一面もあるため、女性から「可愛い」や「...
恋バナ調査隊 2022-09-09 06:00 ラブ
長文メール送って自爆するか愛深めるか 女に必要なクセは?
 彼に長文メッセージを送って自爆する女性が大勢います。今までのガマンがたまりにたまって長文メールという形で暴発してしまう...
内藤みか 2022-09-08 06:00 ラブ
なんでやねん!「性格悪いのにモテる女」8つの特徴あるある
 美人でスタイルが良く、性格が良い女性は当然モテますよね。「彼女はモテて当然」と同性から見ても納得です。しかし、「どうし...
恋バナ調査隊 2022-09-08 06:00 ラブ
不器用女子でも「男性がずっと一緒にいたい女性」になる方法
 好きな人に「ずっと一緒にいたいな」と思われたいですよね。せっかく付き合えたのに、数カ月付き合った後には飽きられ、挙句の...
若林杏樹 2022-09-07 06:00 ラブ
性欲お化けか!アラフォー妻たちが夫の嫌いなところを大告白
 情熱的な恋愛を経て結婚したはずの夫。結婚生活が長くなり「気づけば嫌いになっていた」なんて人も多いのではないでしょうか。...
恋バナ調査隊 2022-09-07 06:00 ラブ
料理教室よりバズレシピ!「男ウケ料理」の情報更新してる?
 花嫁修業の定番といえば、まずは料理。料理ができればモテるというのは、長く女子の中で定番の価値観となってきました。ですが...
ミクニシオリ 2022-09-06 06:00 ラブ
既読無視されてた彼氏から返信きたけど!喜ぶ? 疑うべき?
 彼氏に既読無視されると、不安になったりイライラしたりしますよね。その期間が長くなっていくにつれて「このまま終わり……?...
恋バナ調査隊 2022-09-06 06:00 ラブ
カップルの理想の身長差は何cm? 高さ別スキンシップを解説
 カップルの理想の身長差は、人によって違います。でも実際のところ、カップルの身長差は、お互いの心理や付き合う上でのスキン...
恋バナ調査隊 2022-09-05 06:00 ラブ
「不完全燃焼の恋」が忘れられない時、どうしたらいいの?
「気持ちを伝えられなかった」「突然、連絡が取れなくなった」など、不完全燃焼の恋が忘れられず、苦しんでいる人は多いようです...
恋バナ調査隊 2022-09-05 06:00 ラブ
「浮気したくせに私は抱けない?」夜の生活を拒む夫と憤る妻
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-09-03 06:00 ラブ