今のキャバ嬢が30歳を迎えても「オワコン」じゃない理由

ミクニシオリ フリーライター
更新日:2019-07-04 06:00
投稿日:2019-07-04 06:00
「キャバ嬢なんて若いうちだけじゃん。30代になってから後悔すると思う」
 これが世間の、水商売やキャバクラ嬢に対する一般的意見でしょう。しかし、実際に30歳までキャバ嬢として働くということの現状を知っての意見ですか?
 歌舞伎町は今、インバウンド効果でどんどん盛り上がっています。今回は、某キャバ嬢ファッション誌でライターをしていた筆者が考える「30歳でキャバクラ嬢をするという現実」についてお話します。

30歳で崩壊するかどうかは働く理由次第

 30歳を迎えてもキャバ嬢として働いている人は世間が思うより多いです。キャバクラでは多くの女性が実際の年齢よりも若くサバを読んでキャバ嬢をしています。

 しかし、日々接客業に携わる彼女たちは、誰よりも美容に気を配って生活しています。お酒を飲み夜更かしをする仕事ですが、スタイルキープには気を使っていますし、自分のお手入れも仕事のうち。しっかり自己投資をしているのでキレイな方も多く、年齢のサバ読みも気にならないし、当たり前として受け入れられているのです。

 もちろん誰もが若く見えるわけではありませんが、職業としてのキャバ嬢に誇りを持つ女性はみんな美しいです。惰性でやっている子や、ホストにハマってしまった子、中には精神的に追いつかなくなってきて、どんどん老けていってしまう人たちもいます。変わらない若さをキープする子たちは、年齢など気にせず働いています。

寝る時間も早い? 都会のキャバはホワイト職場

 キャバ嬢といえば、朝まで飲み明かすことが日常茶飯事だと思っていませんか?

 東京では今、風俗営業法の取り締まりがしっかりと行われています。風営法では風俗店は午前0時以降、営業ができません。なので、しっかりしたお店は基本的に深夜になる前に閉店します。

 もちろん閉店後も多少お店に残ることもありますが、それでも午前2時くらいには帰宅できるのが基本です。

 出勤前は準備も多く、夕方には職場に向かうような感じですが、睡眠時間は十分に取れます。そういう意味では意外とホワイトな職場なんですよね。

素敵な出会いやセカンドキャリアへの道も

 みなさんがキャバ嬢という職業を軽く見る一番の理由は、若いうちしか働けずキャリア形成がしづらい、と感じるところでしょう。または、キャバクラでの稼ぎに慣れて金銭感覚がマヒし、昼職への復帰が難しそう……そんな風に感じていませんか。

 確かに、キャバ嬢の中にはセカンドキャリアにつまずく女性も多くいますが、上手くやっている女性も多くいます。キャバクラを利用するお客さんにはお金持ちや権力者、顔の広い男性も多く、キャバクラでの出会いを上手く活用すれば、セカンドキャリアにもつながりやすいのです。

 なぜなら、人事権限を持っている男性との出会いも多いからです。夜のお酒の席での出会いをどう生かすかは自分しだい。仕事に真剣に取り組んでいれば、引き抜きの声がかかることも珍しくありません。

キャバ嬢は思うより不幸ではありません

 キャバ嬢たちのことを「ドロップアウト組」とか「売女」とか、そんなイメージで見ている人も多いでしょう。しかし近年は、女性が男性に売り込む方法も“ギャラ飲み”や“パパ活”など、素人化が進んでいます。

 そんな中であえてキャバ嬢の道を選択する女性たちには、職業としての魅力を感じている人もいるのです。なので、接客業の一つとして堂々と選択する人もいます。

 一昔前と比べて、最近はキャバ嬢も職業人として認められつつあるようです。比較的、誰でも始めやすい仕事であり、場合によっては週末のみの副業に向いている、という女性も少なくありません。

 女性が稼ぐための方法の一つとして、再評価してもいいのかもしれませんね。

ミクニシオリ
記事一覧
フリーライター
フリーランスの取材ライター・コラムニスト。ファッション誌や週刊誌、WEBSITEメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


ホットフラッシュvsニット。“セーター”に恋焦がれる更年期世代から「エアリズムニット」の提案
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
誕プレで発覚! 親友と思ってたのは私だけだった…思わず虚無感を抱いた切ないLINE3選
 友達とLINEをしている時に、思わず虚無感を抱いてしまったことはありませんか? 人は、あまりにも自分の気持ちを無視され...
計算されたような曲線美! 塀の上の“たまたま”が放つ怪しい魔力
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
変わらず、光り輝いて
 街中にある機関車の車輪。  自分の背丈ほどの巨大な車輪を30年以上、1日も欠かさず磨き上げた人に出会ったのは、も...
【女偏漢字探し】「季」の中に紛れ込んだ漢字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
プライド高っ! マウントをとる女の闘志メラメラLINE3選。バッグの値段、婚活の人数、子どもの習いごと…
「あなたより私のほうがすごい」と相手より優位に立とうとする女。そんな“マウントをとる女”は、LINEでも闘志メラメラのよ...
無意識な「フキハラ&ちくちく言葉」で職場のモチベ下げていませんか?
 相手を遠回しに攻撃する人いますよね~。不機嫌な態度で周りを威圧する「フキハラ」に加えて、嫌味たっぷりの皮肉っぽい「ちく...
フジテレビ問題で物議…【弁護士解説】職場や取引先との飲み会、部下や後輩とトラブルにならない誘い方は?
 芸能界を引退した中居正広氏(52)の女性トラブルを巡って、幹部社員の関与が疑われているフジテレビ。トラブルが発生してい...
「寒い。めんどい。やる気でない」を打ち破れ! 40女が実践するランニング継続のコツ
 1月ももう終わり。2025年の抱負として「運動習慣を身につける」と掲げた方も多いのでは。  仕事前にちょっとひとっ走...
あわや一触即発と思いきや…お互いを褒めあう仲良し“たまたま”たち
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「金運を上げる玄関」って? お金持ち宅の“テクニック”も参考にした生花の選び方
「米の値段がまた上がる!」がSNS界隈でバズっております。ワタクシの唯一の癒しでもある大好物(甘いもの系)のサイズや数量...
圧強めのママ友、涙を飲んだ受験生にはどう返信する? お受験シーズンはLINE界隈もてんやわんや
 今年も受験シーズンが到来。自分の子供の人生を少しでも良くしようと必死の「お受験ママ」がいる一方で、不合格で落ち込む受験...
まさか痴漢に遭うとは…更年期真っ最中のおばさんの身に降りかかった「性的な危険」
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
経験値不足が招いた悲劇か? 恋人や家族の「仰天センス」にドン引きしたエピソード
 買い物をしている時やプレゼントをもらった時など「なんでそれを選んだの!?」と驚くような仰天センスの持ち主に出会うことが...
まるで物語のワンシーン! 静かに佇む美しきシルエットの“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
茜色の街に思うこと
 茜色の街はまるでスクリーンの中のようだ。  ほんの少し、立ち止まって、世界観に没入する幸せ。