台風による体調不良、気象病かも!?【専門家監修】すぐに試せる対処法

コクハク編集部
更新日:2023-09-28 06:00
投稿日:2023-09-28 06:00

4. 気象病の症状に悩む人には漢方薬もおすすめ

 気象病対策には漢方薬の活用もおすすめです。

 漢方薬は自然の生薬の働きにより、

・気分の落ち込みを改善する
・興奮を鎮める
・血流をよくして自律神経の乱れを整える
・消化や吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする

 などのアプローチを行い、気象病の根本改善を目指します。

 漢方薬は、からだの内側から自律神経や血流のバランスを整えることで、「天気に左右されない体質」へと導きます。

 バランスのとれた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という人も、漢方薬なら症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できるのがメリットです。

 ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、いい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。

 自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

5. 気象病に悩む人におすすめの漢方

 ここでは、気象病に悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。

5-1. 五苓散(ごれいさん)

 水が滞る「水滞」が原因の症状を緩和します。

 余分な水分を体外に排出することで気圧の変動などによる頭痛やめまいを緩和します。むくみや吐き気などにも。

5-2. 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

 体内の水分の偏在や代謝異常を整えます。

 とくに上半身を中心に水分代謝をよくすることで、めまいやふらつきを改善します。

 立ちくらみや頭痛、耳鳴り、動悸や息切れなどにお悩みの人にもおすすめです。

5-3. 加味逍遙散(かみしょうようさん)

 エネルギーと栄養をからだに行き渡らせることで、自律神経のバランスを整える漢方薬です。

 気分の落ち込みやイライラ、不眠などにも。

6. 気象病を緩和して明るく過ごそう

「台風が近づくと体調が崩れるのって、やっぱり気のせいじゃなかったんですね」

 春香さんは自分の症状の原因がわかり、すっきりした様子です。

「そうよ。台風が多い時期はとくに、自律神経のバランスを整えること。耳の血流をよくすること。これを意識してね」

「ありがとうございます! 今日から実践してみます」

「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていく春香さんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 藤田 佑莉(ふじた・ゆうり)

 北里大学卒業後、産婦人科門前の調剤薬局で働く中で、女性特有の不調に悩んでいる方が多いと実感。漢方薬による根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方をお手頃価格で提供する「あんしん漢方」で薬剤師としてサポートを行う。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


「前髪切りたい」衝動の理由…伸ばしたい人必見“対処法”4選
 前髪をある日突然、切りたくなる人って案外多いと思います。伸ばしかけていたとしても、計画的ではなく「衝動的」に切ってしま...
夫が求めても無理!倦怠感をなくす更年期の心得~専門家監修
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
適当接客にイラッ…美容院を変えたいけどメリットはある?
 長年、同じ美容院に通っている人は多いですよね。でも、中にはだんだん違和感や不満を感じて美容院を変えたいと考えるようにな...
「写真が苦手」を克服!デジタル時代を生き抜くちょい盛りメイク術
 デジタルが進化した今の時代、写真撮影はとても身近になっています。でも中には、「いつも写真写りが悪い」「顔に自信がないか...
“垂れ乳”は断固拒否! 簡単バストケアで40代でもふっくら美胸をキープ
 40代頃からだんだん、バストのハリが弱くなってきたと感じる人が増えてくるとか……。このまま50代になり、しょぼしょぼに...
加齢たるたるのあるある<2>お尻の下のそれはマイナーな悩み
 書店員として本を売りながら、踊り子として舞台に立つ。エッセイも書く。“三足の草鞋をガチで履く”新井見枝香さんのこじらせ...
輪郭すっきりで5歳若見え! 超簡単セルフ小顔マッサージ4選
 40代になると、だんだん顔がふっくらしてきたり、たるみが目立ってきたりと、フェイスラインの変化を実感しはじめますよね。...
美容オイルで保湿!アラフォーで凄さを実感、ガチ使い3品♡
 30代半ばまで肌のハリを気にしたことがなかったのですが、最近気になりだしました……。そこで乳液をオイルに変えたところ、...
疲れやすい、眠りにくい!“幸せホルモン”不足を解消するには
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
巨乳女子の攻防戦「今絶対見てたよね?」胸が大きいあるある
「胸が大きくて羨ましい」と言われるたびに、「いやいや結構ツラいんだよ」とため息をつく巨乳女子も多いはず。「大きな胸は男を...
プチプラ服ですが何か? 40代女性向け“高見え”のコツ6カ条
 40代を過ぎると「もう40代なんだから、プチプラ服は卒業しようかな」と思ってしまう人もいますよね。でも、できれば節約し...
40代女性は髪まで悩みだらけ ツヤサラ髪を取り戻すケア3選!
 女性にとって、髪は命とも言われるほど大切な部分です。でも、40代を超えてくると、さまざまな髪の悩みに直面するのが現実…...
プレ更年期?ホルモンバランスの乱れに働くエクオールって??
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
タレ目メイクは2工程で理想形!失敗しないコツは目尻にアリ
 みなさん、今日もアイラインは引いていますか? アイラインは、角度が少し変わるだけで顔の印象を大きく左右しますよね。 ...
「テレワークのブス化」注意報! “上半身だけ”で本当にOK?
 コロナ禍でテレワークを導入する会社が多くなりました。出勤せずに自宅で仕事ができるテレワークは便利な反面、女性が「ブス化...