朝ドラ本編とは別にオリジナルの舞台演目フルver.も制作、手が込んでいる

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-10-14 13:30
投稿日:2023-10-14 13:30

NHK朝ドラ「ブギウギ」~第2週「笑う門には福来る」#10

 鈴子(澤井梨丘)は1週間で稽古に復帰し、同期3人で切磋琢磨して稽古を続けた。

 単独公演まで1カ月となり、鈴子たちは3人とも「水のしずく」の役でデビューすることになる。デビューするにあたって、芸名を考えることになった鈴子は、母ツヤ(水川あさみ)に相談し、「福来スズ子」と決める。

 そうしてついに、念願の梅丸少女歌劇団(USK)初の単独公演、本格レビューショー「四季の宴」がいよいよ開演する。

【本日のツボ】

梅丸少女歌劇団第1回単独公演「四季の宴」

 めでたく同期3人のデビューが決まりました。仲良く切磋琢磨しながら稽古に励む3人。福来スズ子、リリー白川(小南希良梨)、桜庭和希(木村湖音)と芸名も決まりました。ずっとブスっとしていた桜庭のチャーミングな笑顔にほっとしました。

「笑う門には福来る。お客さんにいっぱい福を届けといで」と母に名づけてもらった福来スズ子の名を背負って、いよいよ鈴子の舞台人生がスタートします。

 そして、梅丸少女歌劇団第1回単独公演「四季の宴」の幕が開きます。この2週間、ずっと見守り続けてきた子役たちが、立派に初舞台を務め上げる姿に感動を覚え、さらに、舞台上で6年後のスズ子(趣里)に入れ替わる演出が洒落ていました。

 子役の3人と、亀好きの弟くん、楽しませてくれてありがとう。

朝ドラのために制作されたオリジナル演目

 ところで、鈴子が初めて梅丸の舞台を観た時の「胡蝶の舞」。とてもよく出来ていると思いませんか。ほんの数分なのに、物語性があり、見応えも充分。本当の演目の一幕を切り取っているかのようにも見えます。

 実はこれ、作曲は、作中の歌劇音楽を担当している甲斐正人氏、作詞は演出担当の萩田紘一氏が手がけたドラマのためのオリジナル演目だとか。朝ドラ「ブギウギ」公式Xでは「胡蝶の舞」のフルバージョンが公開されていて、つい見入ってしまいます。

 今回の「四季の宴」も、そのうちフルバージョンで公開してくれるかも、とワクワクしています。舞台シーンも手を抜かず、オリジナルまで作ってしまうなんて、スタッフの気概を感じます。

「胡蝶の舞」「四季の宴」に続く演目は登場するのでしょうか。見ものです。

桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


平手&長濱“欅坂46両雄”ドラマ界本格復帰記念にプレイバック
 元欅坂46の平手友梨奈(20)が今月10日、22年7月期放送のドラマ「六本木クラス」(テレビ朝日系)に出演することが番...
こじらぶ 2022-05-14 06:00 エンタメ
吉高由里子主演「光る君へ」NHK&民放MIX“イケメン再演”の目
 NHKは11日、2024年に放送予定の大河ドラマについて、タイトルは「光る君へ」で、主人公の紫式部を吉高由里子(33)...
神木隆之介は元子役クズ説を覆す男、女性の噂も皆無だけど…
 元人気子役というと悪い印象しかないのは、間違いなく坂上忍と杉田かおるのせいでしょう。  子どもの頃あんなに可愛か...
松下洸平“低視聴率”でも高評価 ゴチで得た天然ポンコツの座
 5月1日に俳優業デビューから12年を迎えた松下洸平(35)がノリに乗っており、ツイッターでは「#松下洸平12周年」のお...
ディーン様は浮世離れしていてナンボ!お宝シーンよもう一度
「あいわらずお美しいこと!」  そう言わずにはいられないのがディーン・フジオカ(41)、通称おディーン様です。4月...
浅香航大は“理想の元彼NO.1”!本人自覚ゼロでも色気だだ漏れ
 昨今、やたらと考察ドラマが多いと思いませんか。前クールの「真犯人フラグ」とか「ミステリと言う勿れ」とか「愛しい嘘~優し...
松潤・キムタク・ニノ…主演作の明暗、私生活切売りがアダ?
「ドクターX~外科医・大門未知子~」など数々の人気作を生み出してきたテレビ朝日の木曜ドラマが2クール連続で苦戦している。...
こじらぶ 2022-06-01 12:36 エンタメ
SixTONES松村が傷物に…「恋マジ」時代錯誤設定にキモイの声
 今月18日にスタートしたフジテレビ系ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」(月曜午後10時)が、女性から酷評され...
山P「正直不動産」番宣拒否報道もあったがいいやつじゃん!
「正直不動産」(NHK総合)の山下智久(37)を見ていて、山Pもずいぶん丸くなったなあと思う。  山P演じる主人公...
「芸能人二世」サバイバル! 生き残るための“最大武器”は?
 この春も芸能界は二世が注目を集めるようでーー。タレントの中山秀征(54)の長男・中山翔貴(23)は4月8日スタートのテ...
城田優「カムカム」で甘美な声も…驕る“イケメン”久しからず
 日本人と外国人との間に生まれた子どもを「ハーフ」って言いますが、「ハーフ」は半分という意味だから「ダブル」や「ミックス...
坂口拓が園子温監督“性加害”報道で謝罪 ネットは別の反応も
 映画監督や出演者による性加害報道が相次いでいる。今月4日には「週刊女性PRIME」で園子温監督(60)が複数の女優に出...
2022-04-08 06:00 エンタメ
乃木坂46秋元真夏が炎上…本当に性的マイノリティをネタに?
 今月1日、乃木坂46の秋元真夏(28)が自身のInstagramで、「この度、友人の生田絵梨花と式を挙げました」との一...
こじらぶ 2022-04-07 09:48 エンタメ
柄本佑「イケメン問題」気付けばモテポジション確立の謎解き
 かねてからどうしたものかと悩んでいるのが柄本佑(35)イケメン問題です。この冬のドラマ「ドクターホワイト」(カンテレ/...
小林麻耶と松居一代の共通点は?“赤裸々暴露”する女性の心理
 フリーアナウンサーの小林麻耶(42)と元夫で整体師の國光吟氏(38)が、3月28日にそれぞれのブログで再婚することを発...
西島秀俊“無双”の挑戦…同性愛者からピカ声までモノにする男
「あすなろ白書」(フジテレビ)をご存知でしょうか? 1993年10月期の連ドラなので、かれこれ29年も前の作品ということ...