旅先でレンタル彼氏を利用する女性…私も試してみました

内藤みか 作家
更新日:2019-07-04 06:00
投稿日:2019-07-04 06:00
 ひとり旅の道中、誰かと話をしたくなる時がありますよね。そんな時にその土地のレンタル彼氏を呼び出すという女性がいます。現地のイケメンにガイドしてもらいながらの旅の夜は、かなり実用的かつエキサイティングなものだというので試してみました。

レンタル彼氏と旅先で美味しいごはん

知らない街で数時間だけ恋人気分♪(写真:iStock)
知らない街で数時間だけ恋人気分♪ (写真:iStock)

 とある女社長は、仕事でひとりで地方に向かう際は、必ず初日にレンタル彼氏を利用するそうです。そしてその地方での美味しい店や流行っているものなどの情報を仕入れ、仕事にも活かすのだとか。とても賢い使い方かもしれません。

 ということで、先日名古屋に行った際に、レンタル彼氏を利用してみました。私は名古屋めしが大好きなので、美味しいお店の情報を知りたいというその一心でしたが。名古屋でホストクラブに寄ることはありましたが、ホストクラブのメニューには名古屋めしはないので、ここはレンタル彼氏の出番かと。

レンタル彼氏は若い頃のキムタク似

 最近は個人でレンタル彼氏的な営業をする人がいるようですが、私は自衛策として個人間マッチングは利用しません。トラブルになった時にどこも間に入ってくれないからです。そんなわけで、今回も、無店舗型風俗特殊営業届出済みの業者にレンタル彼氏をお願いしてみました。

 レンタル彼氏くんは、若い頃のキムタクにちょっと似ている、おしゃれな25歳くらいの甘いマスクのサッカー男子。昼はサラリーマンをしていて、夜だけこのお仕事をしているのだそうです。彼は、近くのひつまぶし屋に私を案内してくれました。

地元在住者のうまいもん情報は貴重

イケメンと食べたひつまぶし(写真:内藤みか)
イケメンと食べたひつまぶし (写真:内藤みか)

 そこは地元の人がデートに使うような、ちょっとだけクラスアップした感じのお店。うなぎの味も上品でとても美味しくて自然と笑顔がこぼれます。そんな私をレンタル彼氏さんは温かく見守ってくれています。

 彼はあの駅は飲み屋が多い、この駅は住宅街、などと近くの街を解説してくれ、それらは知らないことばかり。現地の人の情報は女社長が言っていた通り、かなりディープです。

 彼がいちばん好きな名古屋めしは「どて煮」だそうです。食べたことがないと言う私に「ぜひ味わってから帰ってほしい。ちょっと濃いけど美味しいんですよ」と言ってくれたところで、そろそろさよならの時間となりました。

 支払ったレンタル料は、2時間で5000円。初回半額キャンペーン中だったらしく、随分安くすみました。これに彼の交通費と2人分のひつまぶし代を入れたら1万円とちょっと。とても有意義な時間が過ごせて満足です。ありがとうございました。

レンタル彼氏で旅の味わいが深まる

ひとり旅の心細さも癒される(写真:iStock)
ひとり旅の心細さも癒される (写真:iStock)

 その晩、私はネットで「どて煮」を調べてみました。牛のスジ肉を味噌などの調味料がたっぷり染み込むまでとろとろに煮たもののようで、画像を見ていたら食べてみたくてたまらなくなり、翌日直行。初めてのどて煮はとろっとろで、ごはんがすすんで最高に美味! この味を知ることができたのは、昨日のレンタル彼氏さんのおかげなのです。

 実践してわかったのは、かなり楽しいということ。知らない街で、その街に住む男性とお話をすることで、確かにより深く旅を楽しめました。そしてなにより、ひとり旅の心細さも癒されます。なかには自分が泊まっているホテルに出張ホストを連れ込み、夜を謳歌する人もいるのだとか。

 旅空の下では自由になってしまう女心がそこにあるのかもしれません。今後も旅先でレンタル彼氏してしまう人は増えるかもしれません。ただ、個人的には、知らない街で初めて会った男性と、いきなり密室で2人きりになるのはあまりにもリスキーなので、お勧めできません。街のガイド的に利用するのが一番安全だし便利なのではないでしょうか。

内藤みか
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作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
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