春巻サマは手作りするハードルが高い…
餃子サンや焼売サンに比べて、どことなくハードルの高さを感じるのが、春巻サマです。
餡作りからしておっくう。だから、春巻はお店で食べるもの。あるいは、できあいを買ってきてレンチンするのがいいのだと信じてやみません。
そんなアラフォー女の凝り固まった考えをおいしく和らげてくれたのが、レシピ本「ハルマキ100本ノック」(光文社)です。
春巻じゃなくて「ハルマキ」とは?
春巻じゃなくてハルマキ? 100本ノック??
タイトルからして攻めてます。定番の由緒正しき春巻サマに胸を借りて挑む気概を感じるといいますか。
著者は東京・銀座でドイツワインと野菜料理を提供する「ワインセラー ローゼンタール」店主の島田由美子さん。
中華料理の「春巻」とは作り方も具もちょっと違うから、「ハルマキ」と称したそう。ライフスタイル誌「HERS」webでの連載をまとめた1冊で、装丁も字体もイラストもとってもおしゃれです。
「ハルマキ」最大の特徴は大さじ4の少量油で揚げ焼き!
全カラー写真で100通りのお酒に合うハルマキのレシピを紹介しています。なかには、大根、ししゃも、豆腐、ちくわ、鯖の味噌煮、冷凍マンゴーといった“らしからぬ”食材も登場とな。
いずれも組み合わせの妙を楽しむ内容ばかりですが、あえて、言いたい。
自炊がしんどくなった人向きでもあります、この本は!
春巻のおなじみの調理工程である、巻き終わりの糊付けは不要だし、包む具材は餡いらずの基本3品。
ものすごく簡単かつシンプルで、自分でこしらえるハードルをグンと下げてくれるのです。
で、その最たるは「大さじ4の少ない油で揚げ焼きにする」。揚げるのではなく、揚げ焼きです。
揚げ物用の深い鍋は使わず、フライパンでOK。面倒な油の処理もしなくて済むのだから、自炊を放棄したい夜でもトライできそう!
「原木しいたけ、生ハム、ゴルゴンゾーラ」を作ってみた
早速、自炊放棄希望の夕食に、100本ノックの1本目として紹介されている「原木しいたけ、生ハム、ゴルゴンゾーラ」を作ってみました。
材料は、原木しいたけ、生ハム、ゴルゴンゾーラチーズ、そして、春巻の皮とサラダ油の5つだけ。
紹介されていたレシピでは生のしいたけを使っていましたが、いただきものの干した原木しいたけがあったので、こちらで代用することに。しいたけを戻している間に、皮と生ハムとチーズを買いに近くのスーパーまでひとっ走りします。
近所のまいばすけっとで調達できる食材も多く使われているのは、ありがたや~。
具材を切って乗せて包むだけ
詳しいレシピは本を手に取っていただくとして……基本的には、具材を切って乗せて包むだけ、以上。
糊付け不要って本当に楽チン! あとは、春巻3本分を大さじ4の油で揚げ焼きしていきます。
小さめのフライパンの場合はさらに少量の油でOKと書いてあります。卵焼きに便利な四角いテフロン加工のフライパンを使ったので、大さじ3の油に変更。
弱めの中火で、表と裏、そして側面を揚げ焼きすること5分。じっくりと焼いているそばから原木しいたけとゴルゴンゾーラの香りが立ちあがり、ん~、食欲をそそります。
原木しいたけを思う存分味わうためのハルマキ。生ハムとゴルゴンゾーラは、塩みとコクを足す脇役で、ケチケチ精神でちょっぴり入れるのがポイントなのかも。
原木しいたけメーンのハルマキ、そのお味は…
総調理時間は10分ほど(干ししいたけの戻し時間をのぞく)、完成です。
出来立てアツアツを頬張ると、原木しいたけの身上でもある噛みしめた時のむっちむちとした弾力や香りが口の中で躍り、たまらないッ。
白ワインを合わせましたが、ビールもハイボールもサイコーのお供になりますよ、間違いなく。
春巻の皮さえあれば…
自炊がしんどいなと思う日でも、春巻の皮(冷凍も可能だとか)さえあれば、なんとかなると思えるふしぎ。
「ハルマキ100本ノック」をめくりながら、ちゃちゃっと作って、パクついて、飲んで。そして、ご機嫌になれるのなら、幸せの極み……。
「春巻」じゃない、あえての「ハルマキ」にハマりそうです!
(編集O)
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