2人目どうする? 私があえて「一人っ子」を選んだ理由

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2019-07-10 06:00
投稿日:2019-07-10 06:00
 女性の人生の大きな分岐点、「子どもを産むか産まないか」。その問題をクリアした瞬間に始まる「2人目どうする問題」。思い悩んだ結果、私は、あえて「一人っ子」を選択することにしました。なぜそうしたのかについて、お話ししたいと思います。

当たり前に2人目を考えられるママが羨ましい

 2018年度の出生率は1.42と過去最低だというのに、息子の幼稚園ではなぜか2人目、3人目が当たり前。一人っ子家庭が多いのって、都内だけなんですかね。

 以前書いた→「産んだから偉いわけじゃない…でも産んでおきたいと思うなら」でも触れましたが、息子を産んでからというもの「2人目どうするの?」と、ちょくちょく聞かれるようになった最近。正直、当たり前に「2人目を産むもの」だと考えられるママが羨ましい。なぜ、みんな迷わずそう思えるのか。 妊娠をする、子どもを持てるって、本当に才能。

私があえて一人っ子を選んだ3つの理由

「2人目を産みたい」と思うのであれば、チャレンジするのみ。でも、「産める時期なのに、産まない」と決心するのは、少し勇気がいることだと思います。

 そんな私ですが、一人っ子をあえて選んだ理由はこの3つ。

・またもワンオペ育児になる可能性が高いから

 息子が生まれてからというもの、家事・育児・加えて在宅仕事をこなす日々。夫は朝早く出勤して、21時以降に帰ってくる会社員。近くにいるのに、なぜか気を遣ってしまう実家。当たり前だと思っていた日々は、「ワンオペ育児」という流行りの言葉そのものだと気づいて、突然つらく感じたのは息子が1歳半くらいの時。

 そんな息子は現在4歳。手はかかるけれどだいぶ楽になったし、私もどこかしらで腹をくくれるようになったので「頼らずやるしかない!」と奮起できます。でも、ここにもう1人……と考えると「いやいや、ムリ」と、思考停止。無限ループに思えるようなワンオペ育児は、なかなかキツいのが現状です。

・1人目と同じように手をかけられる自信がないから

 初めての妊娠にワクワクして、エコー写真をアルバムに残したり、出産後もできる限りのことに手をかけてきた私。1人目あるあるですよね。子どもの成長はあっという間だから、見過ごすことなく見守りたい。いろんな景色を見せてあげたい。なんでもやらせてあげたい。親の自己満足だと分かっていますが、今もそうしています。

 でも、2人目の子どもはどうでしょうか。先に生まれた息子がいるから、実質、その子のためだけの時間をなかなか取れない。いつか「お兄ちゃんばっかり」なんて言われた時に悩みそうだし、なにより2人目の出産後には息子にも寂しい思いをさせてしまうだろうし。

「2人目は勝手に育つよ」なんて先輩ママに言われますが、それだと自分の気が済まない。考えすぎだと周囲に言われますが、1人目と同じように手をかけられる自信がないのも大きな理由です。

・仕事や夢を止めたくないから

 働く女性は妊娠後期から子どもを保育園に預けるまでの一定期間、産休や育休を利用することがほとんどでしょう。個人差はありますが、その期間は半年〜2年くらい。長い人生から見たら、ほんのちょっとのことなのかもしれません。でも、その間、女性の仕事や夢は止まることが多いです。

 仕事を頑張って夢を目指して、育児と両立させることの大変さ。それを1人目で十分に経験しているからこそ、2人目に向かう勇気がない。

 子どもが活力になって、仕事や夢を頑張れる。それも事実ですが、1日24時間という時間は平等で、どんなに時間を大切にしてもできないことはある。つまりは、自分がキャパオーバーになるのが見えているからこそ、2人目へと気持ちが向かわないのです。

「赤ちゃんが欲しい」と言った3歳の息子に私が言ったこと

 当時3歳の息子から「赤ちゃん欲しい」と突然言われ、焦った私が言ったこと。「赤ちゃんのお世話は大変だから、いつでも抱っこをできなくなるかもしれないけど良い?」と。

 すると息子「うーん。抱っこできないのは嫌だから、いいや」と、すんなり納得。分かっているのか、気を遣っているのか、それからは一切聞いてきません。

 でも、「兄弟を産んであげられるのは、私しかいないのにな」とか、「将来、天涯孤独になってしまったらどうしよう」と、それから数日、ずいぶんと先のことを考えました。

一人っ子だからできることはたくさんある

 でも、こうも思います。一人っ子だからできることはたくさんある、と。例えば、電車や車で遠出をすること。たっぷり触れ合うこと。イヤイヤに果てしなく付き合うこと。お金をかけて経験をさせてあげること。「待ってね」と言わないこと。

 もちろんこれは、抱っこ紐で下の子を抱っこしながらでもできるのかもしれません。こなしているママもいるでしょう。でも、私にはきっとできなさそう。自分への負荷が大きい。少なからず、仕事や夢などやりたいことに影響する。無理をしたら、笑えなくなる。自分の人生は育児のためだけではない。だったら、この子を大事に育てれば良い。という結論。

成り行きじゃなくて「あえて一人っ子」なら後悔しない

 私の一人っ子に対しての思い、これはほんの一例です。でも、なんにせよ、成り行きじゃなくて「あえて一人っ子」であれば後悔しない、そう思います。大きくなった息子に「どうして兄弟がいないの?」と聞かれたら、「ママがそうしたかったからよ」と、私は言うでしょう。

 自分勝手なママであるかもしれませんが、でも、納得して決めたからこそ、「2人目は?」と聞かれた時に胸を張って言えます。「私は、一人っ子を大事に育てる」と。それでいいんじゃないかな。いかがでしょうか。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

ライフスタイル 新着一覧


これヒットだわ…薄い・軽い・便利!40女を身軽にするU-1000円“神”3品
「薄型」で「便利」の2つが揃ったアイテムは、自宅だけでなく、出張や旅行でも活躍間違いなし…!  40代になると、出かけ...
職場の「かまってちゃんおばさん」対処法 波風立てずに断るひと言がある
 どの職場にもほぼいる「かまってちゃんおばさん」。忙しい仕事中に「かまって」アピールされたり雑談で引き止められたりすると...
自分が負け組だと実感する6つの瞬間 凹む5秒前に唱えて欲しい魔法の言葉
「私って、もしかして負け組…?」ふとしたときに、こう感じたことがある女性は多いのではないでしょうか。今回は、負け組を実感...
夫と大喧嘩!発熱の娘に家事させるか、フツー。モヤる私はおかしいのか
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
モデルになる運命にゃ♡ 「黒一点」のヒロイン系“たまたま”君
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
春が覆いかぶる道
 春が覆いかぶさってくるような道を、ゆっくりと歩きながら空気を胸いーっぱいに吸い込んでみる。  どう? 少しはラク...
女偏のムズイ漢字3語「好々爺 不如意 嫋やか」確実に読んで書けるように
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
交際1年の彼氏が「俺たち付き合ってた?ヤバ笑笑」って…もう人間不信!
 あなたには、信じていた人に裏切られたり傷つけられたりした経験があるでしょうか? 今回は、女性が人間不信に陥ったLINE...
ほっこり癒し漫画/第73回「ヘルプみーこ」(前編)
【連載第73回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
本当に100歳まで生きたいの?自分の“賞味期間”を延ばすキャラ設定の極意
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
29歳女が結婚相談所で悟る“普通”の定義 最後の最後に選ぶべき男は誰?
 結婚を望み、婚活に励む萌香。週末はいつも東京駅周辺のホテルラウンジでお見合いに臨んでいる。だが、なかなかピンとくる男性...
東京駅に現れた“普通の男”に絶句。ハイスぺ男にはお預け喰らい…Wの不発
 結婚を望み、婚活に励む萌香。週末はいつも東京駅周辺のホテルラウンジでお見合いに臨んでいる。だが、なかなかピンとくる男性...
年収500万、大卒、婚姻歴なしでもムリ! “普通の男”すらなぜ現れない?
「お待たせしました、萌香さん。お待たせしすぎたかもしれません!」  約束の時間に15分遅れてきたその男性は、肌色が...
今だから言える話「犯人は私w」笑えない!思い出をぶっ壊す昔の同級生達
 今回は、思い出が激変した“昔の同級生からのLINE”をご紹介します。あなたの中にある青春時代の記憶と過去に起きた本当の...
お金を出すから叱って…♡ スナック常連は良性マゾだらけ!?
 みなさん「良性マゾ」という単語を聞いたことがあるでしょうか。  実は私もXで初めて知ったのですが、いわゆる「Sか...
Amazonで対面指定注文⇒在宅でも宅配BOXの怪、なぜ改善されない?
 魅惑のショッピング天国Amazon。揃わないモノはないんじゃないの? と思うほど、ポチッとすれば、早ければ当日、遅くと...
2024-05-10 06:00 ライフスタイル