更新日:2023-12-08 14:26
投稿日:2023-12-01 06:00
晴ればれとした表情のワケ
――意外でしたね。続けてください。
「その夜は『無事、手術が終わった』とのLINEが来ました。パートは1週間後から復帰するそうで……。体調のことを聞くと『体よりも、涼介さんと連絡が取れないのが悲しい』と書かれてあって……。
慰めていたんですが、1週間後、彼女は晴ればれとした顔でパート先に現れたんです。訳を聞くと驚きました。
――私が体調不良の時、夫がすごく優しくしてくれたの。
ユリさんは頬を赤らめて笑みを浮かべたんです。
――えっ、旦那さんが?
私は聞き返しました。実は彼の夫・和也さんとの連絡が途絶えがちだったんです。私がLINEをしても『仕事でトラブっちゃって、また連絡するよ』と軽々しく扱われて……。
再び復讐心が燃え上がる
黒ストッキングと尻ビンタで濃厚な夜を過ごしただけに、ちょっとショックでしたね。そんな私の心中など知るはずもなく、ユリさんは続けます。
――もちろん、中絶の件は夫にナイショよ。単に風邪気味で具合が悪いと寝込んでいたら、子供のお弁当作りや洗濯をしてくれたり、家事代行サービスを頼んでくれたりと、優しくって……やっぱり家族っていいなって惚れ直しちゃったわ。
――そう、よかったわね。優しい旦那さんで。
そう告げた私の声は震えていました。
なんだかんだ言っても、結局、男は妻のもとに帰っていく。しかも、既婚者合コンで遊んだ相手の子供を堕ろしたなんて知りもせずに……。
私の中で、再度復讐心が芽生えてきたんです。今度はとっておきの(笑)」
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