櫻坂46異例の韓国人気賞1位!紅白復活&史上最多動員、大逆転なぜ起きた

こじらぶ ライター
更新日:2023-12-02 06:00
投稿日:2023-12-02 06:00

7th「承認欲求」で魅了する超高速ユニゾンダンス

エース森田、満を持してのセンター再登板/「イオンカード」発表会より(2021年9月)
エース森田、満を持してのセンター再登板/「イオンカード」発表会より(2021年9月)

 夏以降は単独ライブが無かったものの、「Japan Expo」でパリとマレーシアに赴き、海外初パフォーマンスを敢行。また「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」などの国内大型フェスにも多数出演し、裾野を広げてきた。

 続く10月に発売された7thシングル「承認欲求」では、満を持してエース森田が2ndシングル以来のセンター再登板となり、3期生も含めた選抜制が導入された。選抜16人中4人が3期生から選抜され、山下瞳月(18)、谷口愛李(18)は森田の両隣でフロントを任された。

 驚くべきは、加入から1年も経たない3期生を4人も抜擢しながら、一糸乱れぬ超高速ユニゾンダンスでパフォーマンスレベルをさらにあげてきたことだ。初週売上は54万枚で自己最高を更新し、ストリーミングでも前作以上の強さを見せた。

 ヒップホップ、ブレイクダンス、ロックダンスなど多ジャンルで高難易度のダンスを、K-POPのような少数精鋭ではなく多人数で揃え、極めて高いビジュアルレベルにありながら、髪を振り乱し情熱を持って表現する。櫻坂46は今、国内外探しても稀有な存在だろう。

櫻として初めて自力でつかんだNHK紅白出場

開演前から熱気に包まれたZOZOマリン/筆者撮影
開演前から熱気に包まれたZOZOマリン/筆者撮影

 こうしたすべてが話題となり、櫻坂46は紅白復活当選を決めた。改名後では3度目だが、一度落選し、「櫻坂46らしさ」を確立してからの選出であり、ファンの間では「櫻として初めて自力でつかんだ出場」とたたえられている。

 迎えた前述のZOZOマリンスタジアム3周年ライブでは、指定席が完売し、ステージ裏の見切れ席等も開放され、同所の史上最多動員に繋がった。

 ネットの反応と現場での肌感を合わせると、改名後は離れていた欅坂46ファンの復帰勢、坂道姉妹グループやAKB48系など他アイドル界隈からの初参戦組、アイドルにハマったのは初めてという一般層と、これまでにない客層が見受けられた。

進むファンの世代交代

 全体の5割に迫るほど女性ファンも多く、ファンの世代交代も進んでいる。

 初日に1期生・土生瑞穂(26)の卒業セレモニーがあり、彼女にまつわる欅坂46楽曲が披露されたが、2日目千秋楽では新生櫻坂46として、改めて櫻坂46楽曲のみで勝負した。

 クールなダンスナンバー「摩擦係数」、タオルを振り回し会場全体が一体となる「ドローン旋回中」、王道アイドルお手振り曲「君と僕と洗濯物」など楽曲や演出の振り幅が凄い。

櫻坂46ライブに「ある変化」

後輩の成長に安心し卒業を決めた土生/「イオンカード」発表会より(2021年9月)
後輩の成長に安心し卒業を決めた土生/「イオンカード」発表会より(2021年9月)

 過去の櫻坂46ライブの傾向として、ファンはパフォーマンスに見入り、アイドルのライブとしては比較的硬派な雰囲気もあった。

 だが、春のツアーの3期生曲「夏の近道」で「ぶちアガる所はぶちアガって良い」ことを知ったファンたちは、本公演では1・2期生曲も含め、コールを揃えボルテージを上げ、メンバーもまたそれに応えあおり、一層の盛り上がりを生む好循環をもたらした。

 激しいダンスナンバーであるシングル曲を連発したのち、本編ラストには大観衆が待ち望んでいた「Start over!」「承認欲求」の2曲をたたみかけ、熱狂の渦に巻き込んだ。

藤吉夏鈴の表現力、森田ひかるの覇王感

 前者ではセンター藤吉がステージを縦横無尽に駆け巡ってその表現力を見せつけ、後者ではセンター森田が1、2年前では考えられないほどの「覇王感」を醸し出し場を制圧した。

 アンコールでの最後のMCでは、キャプテン就任後、常に明るく声を出し続けてきた松田が、

「去年の今頃はちょっと悔しい思いをしたり、今年の(春の)ツアーも空席が目に入ることもあったんですけど、今年に入ってからシングルを3枚発売させていただいたり、初めての海外でのライブにも挑戦させていただいり、そして今年は年末に皆さんと締めくくれる日があるという、本当に特別な1年でした」

 と、万感の思いで1年を振り返り、会場は大きな拍手に包まれた。

「櫻坂の詩」の歌詞を味わうメンバーたち

欅坂46から8年グループを支えた功労者・小林/(C)日刊ゲンダイ
欅坂46から8年グループを支えた功労者・小林/(C)日刊ゲンダイ

 そんなMCを受け、アンコール最後の曲はライブを締めくくる定番曲「櫻坂の詩」だった。

『当たり前だと思ってた普通の日々が 当たり前なんかじゃなかったなんて…』

 コロナ禍で誕生し、無観客配信ライブで活動をスタートした櫻坂46に宛書きされた楽曲だが、紅白出場や観客席を満員にすることなど、この1年でも改めて「当たり前」の大変さを彼女たちは味わった。

 メンバーそれぞれ花道に散り、ファンの至近距離まで行って噛みしめるように歌う。

ライブ中に見せた涙の意味は…

 曲が進むにつれメンバーの多くが目を赤くしていた。山﨑は曲頭から涙を隠せず、田村は目の前のファンを見つめながら、途中でこぼれ落ちる涙を抑えられずうつむき自らの腕で拭った。

 この涙の意味は、ライブ数日後に卒業を発表した1期生・小林由依(24)への惜別の想いもあったであろうが、苦しい時もずっと支えてくれたBuddies、新しく櫻坂46を知ってくれたBuddiesたちがペンライトで灯す「櫻色」に染まった会場がとても温かかったことも相まったからではないだろうか。

こじらぶ
記事一覧
ライター
ジャニーズ、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


斬新な篠田麻里子様 不倫疑惑後に不倫妻を熱演→新シンママで何が悪い?
 元AKB48の神7に名を連ね、2011年リリースの「上からマリコ」なる自身の名が冠した楽曲でセンターという異例の好待遇...
堺屋大地 2024-02-09 06:00 エンタメ
無音演出で東京ブギウギおあずけ…オーラダダ漏れ!将来のスター候補登場
 羽鳥善一(草彅剛)がスズ子(趣里)のために作曲した新曲「東京ブギウギ」は、抜群の出来上がり。コロンコロンレコードでは、...
桧山珠美 2024-02-08 15:20 エンタメ
NHKさん、“ご都合脚本”じゃないよね?梅吉1日上京と羽鳥邸が気になる
 梅吉(柳葉敏郎)が香川からスズ子(趣里)と愛子を訪ねてやって来る。スズ子に代わって愛子の面倒を見てやろうと言う梅吉だが...
桧山珠美 2024-02-07 15:00 エンタメ
「アイのない恋人たち」にハマる女性続出! 第2のさんま&しのぶ出るか
“恋愛偏差値が低いワケあり男女7人が織り成す愛の物語”「アイのない恋人たち」(テレビ朝日系・朝日放送テレビ制作、日曜22...
櫻坂46小林由依が卒業…数多の試練を乗り越えたアイドル人生8年半に幕
 櫻坂46の1期生・小林由依(24)が、2月1日の「小林由依 卒業コンサート」をもってグループから卒業した。改名前の欅坂...
こじらぶ 2024-02-03 06:00 エンタメ
スズ子の出産と愛助の死から2日 初めて泣くスズ子、愛子の泣き声かぶさる
 スズ子(趣里)が出産してから2日。羽鳥善一(草彅剛)と麻里(市川実和子)の家族が見舞いにかけつけ、スズ子は幸せな時間を...
桧山珠美 2024-02-02 16:28 エンタメ
衰弱する愛助(水上恒司)を見るのがつらい…無理を承知でお願いします!
 スズ子(趣里)のジャズカルメンの舞台が終わって3カ月、愛助(水上恒司)はまだ東京に戻ることができずにいた。  一...
桧山珠美 2024-01-31 16:05 エンタメ
NHKさん、わざと狙った!? “アベノマスク”に麒麟の田村が登場
 昭和22年1月。愛助(水上恒司)が大阪の療養所にいるまま、スズ子(趣里)は静かな正月を迎える。2人は、手紙のやり取りを...
桧山珠美 2024-01-29 14:40 エンタメ
山本耕史、玉木宏はTVで告白 イクメンパパの手作り弁当が心底羨ましい
 生まれ変わるなら堀北真希さんになりたい、心からそう思いました。26日放送「あさイチ」(NHK総合)のプレミアムトークの...
山下智久「正直不動産2」、永野芽郁月9「君ここ」冬期ガッカリドラマは
 山下智久(38)主演の「正直不動産2」(NHK総合)が好調だ。初回平均世帯視聴率5.8%、個人視聴率3.0%から第2話...
こじらぶ 2024-01-27 06:00 エンタメ
“ラスボス”小雪の大迫力!NHKは「わろてんか」の再放送どうですか?
 山下(近藤芳正)は大阪へ向かいトミ(小雪)と話をする。山下は、スズ子(趣里)や愛助(水上恒司)の覚悟を必死に語り、なん...
桧山珠美 2024-01-26 16:05 エンタメ
スズ子ご懐妊! 山下&坂口“おじさん応援隊”のワナワナ顔が必見すぎる
 病状が落ち着いた愛助(水上恒司)とスズ子(趣里)は、2人きりで湖畔に旅行に出かける。  そこで将来の家族のこと、...
桧山珠美 2024-01-25 15:50 エンタメ
口をプーっ! 草彅剛演じる羽鳥の駄々っ子な表情に注目して
 トミ(小雪)から伝言があると、社長秘書室長の矢崎(三浦誠己)が、スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)のもとにやってくる。 ...
桧山珠美 2024-01-22 15:35 エンタメ
宮沢氷魚の文面にデキ婚とは言わせない圧…イケメン続々“獲られる”幕開け
「まさかやー」と思わず声をあげてしまいました。そうです。宮沢氷魚(29)と黒島結菜(26)の事実婚発表です。 「か...
元モー娘。加護亜依様の“セクシー女優匂わせ”が冗談に聞こえないワケ
 モーニング娘。黄金期の人気メンバーだったものの、現在はお騒がせタレント化してしまっている加護亜依。昨年も週刊誌やネット...
堺屋大地 2024-01-20 11:16 エンタメ
シン・スズ子誕生!タナケンに「面白いね」と言わしめたヒロインの魅力
 喜劇「舞台よ! 踊れ!」の幕が上がる。タナケン(生瀬勝久)に稽古ですべてを受け止めると言われたとおり、スズ子(趣里)は...
桧山珠美 2024-01-19 14:45 エンタメ