【2023年人気記事】新宿立ちんぼ女性に異変…進む売春のフリーランス化

久留米あぽろ ライター・コラムニスト
更新日:2024-02-19 12:31
投稿日:2024-01-03 06:00

売春行為の“フリーランス化”のデメリット

 現在はホストを利用する女性に限らず、もともとパパ活をしていた女性や、風俗店で働いていた女性など様々な理由で立ちんぼを始める人が増加。立ちんぼの中には、SNSで自撮り写真や服装情報とともに新宿付近に立つ「出勤告知」をし、売春サービスを利用したい男性フォロワーたちに発信しているのです。

 そして、新宿の立ちんぼスポットにはお気に入りの女性を待つ男性客の群れもでき、新宿の治安を脅かす事態に……。

 立ちんぼに限らず、風俗業に従事していた女性たちの“フリーランス化”は進み、風俗店やメンズエステ店に所属するのではなく、自身一人をキャストとして個人店を開業する人が増えているといいます。

 開業といっても新宿のようなホテル街で活動すれば実店舗を借りる必要もなく、人によっては開業の申告はせず、脱税状態でフリーランス化している女性も。

 そんなお手軽にみえる風俗業のフリーランス化には様々な問題をはらんでいます。風俗店の多くは、女性キャストを守るという名目で男性スタッフが窓口に立ち、客とのトラブルを収めていますが、立ちんぼにしろフリーランス風俗にしろ、キャストである女性自身が男性客をコントロールしきれず、金銭トラブルやストーカー問題に発展してしまうこともあるのです。

 こういった問題はなくなり切らない一方で、SNSでは個人売春での「良客の見つけ方」「トラブル対処法」などのネット商材も存在するといいます。

 女性たちはネット商材で付け焼き刃の接客方法を覚え、犯罪行為と隣り合わせの危険を背負いながらも、より手元にお金が残る売春を選択しているのです。

若い女性ほど「カモになる」様々な商材

 冒頭説明したとおり、新宿にいる立ちんぼ女性はホストをはじめとする「推し活」を楽しむ女性も多く、また見た目も可愛らしい女性が多いのです。

 街は変わり、渋谷ハチ公前では男女様々なアイドルやホストたちの「客引き行為」も行われています。休日は昼帯から客引きが行われ、特に男性アイドルやホストたちは、より若い女性をターゲットに声かけしています。

 ホストクラブは18歳以下の入店は禁止ですが、男性アイドルのライブには入場制限がありません。中高生のうちから、外見の優れたアイドルたちに声をかけられ、推し活を始める女性も増えています。

 加えて、SNSの流行と「韓国ブーム」の裏側で美容整形の若年化も進んでいます。美容整形には年齢制限がなく、書類に保護者の署名さえあれば未成年でも整形が可能です。

 このように、若いうちから大金を求める若い女性は増えており、そのことが立ちんぼや、個人売春者の増加にも繋がっているのです。

 新宿に立つ立ちんぼの中には明らかに未成年にしか見えない女性もいます。家出少女なんか、推し活女子なのか……その理由は様々ですが、奇しくも「未成年女子の大金の必要性」と「立ちんぼを利用する男性客の需要」はマッチしてしまっています。

 景気の悪化とともに「より安く、より手軽に」風俗行為を行いたいと考える利用客。そして、景気の悪化に関わらず流行し続ける推し活や美容整形費用のために、未成年のうちから大金を必要とする女性たち。

 このままどんどん立ちんぼと利用客が増えていけば、いつかトラブルによる未成年殺人事件が起こってもおかしくありません。

 風俗業に従事する女性たちの動向は、いつも社会の動きや景気と繋がっています。このまま立ちんぼは、新宿の街に増え続けていくのでしょうか。

久留米あぽろ
記事一覧
ライター・コラムニスト
セクシャルウェルネス、ジェンダーなどに関心を持つライター・コラムニスト。女性向けの恋愛・婚活コラムの執筆、シナリオライターとしても活動。シズル感のある取材執筆も得意。日々気になるスポットに突撃し、個人的にレポートを溜め込んでいる。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


新居の洗面台が1年でボロボロに…見積もり金額が!2023.8.5(土)
 昨年の夏に新居が完成した我が家、たった1年で洗面台の「ある部分」がボロボロになってしまいました。そして、その部分を交換...
人生が入り混じる乱反射の中の生活 2023.8.4(金)
 何のつながりもない人々が一瞬だけ交錯した瞬間。  エスカレーターは無情にも君を連れ去っていく。  追いかけ...
「女同士のイベント参加」は要注意 事前に確認すべき“相手の目的”
 夏も盛りになってきましたが、みなさん何か夏らしいイベントはやりましたか? いいですよね、浴衣を着たり、プールに行ったり...
親の常識を疑う「気になる子連れマナー」はどう対処するのがいい?
 日本人は、集団でのマナーやルールを重要視する文化がありますよね。だからこそ気になるのが「子連れマナー」です。子どもの行...
圧倒的な不公平感!「共働きでも家事は妻ばかり問題」解消メソッド5つ
 共働き夫婦の揉めゴトといえば、家事の分担。「夫が全然家事しない!」とストレスをためている奥さんも大勢います。  ...
人間界では廃止だけど…元気な“たまたま”たちの夏の登校日
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
今年の日焼けはヤケドレベル? “常備薬”アロエの美肌効能でクールダウン
 ワタクシが幼少期に大きく影響を受けたのは、同居していた父方の祖母でございます。お花屋さんになったワタクシですが、実家は...
好きな作家と同じ時代を生きる心強さ 2023.8.2(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
すいかばかのレシピ~'23年<4>すいかが死ぬほど好きな男の一日に密着
 すいか生産量全国47位、ごくごくレアな山梨県ですいか作りに情熱を注ぐ「寿風土(こどぶきふうど)ファーム」代表の小林栄一...
【45歳からの歯科矯正】4カ月、目に見えて効果が…! 2023.8.1(火)
 総費用160万円かけてワイヤー矯正(表側)に踏み切った“40代半ば婦人”のほぼほぼリアタイ体験談。ワイヤー装着から4カ...
飛機場はペチャパイって…中国語のスラングが直接的すぎて涙が出てくる!
 全世界で約14億人の人々が話すという中国語。日本人である私たちの言語も「漢字」を使用することから、英語などのアルファベ...
2024-02-26 19:03 ライフスタイル
都会の真ん中の運河、聞こえてきたのは… 2023.7.31(月)
 都会の真ん中の運河、力強い生命力を振りまく。 「つつましやかになんてな、こっちの世界じゃ通用しないんだよ」 ...
ガラステーブル買っちゃう?  “たまたま”の夏を満喫できるよ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
落ち込んでる人への「ひと言」に悩んだら…心に染みたLINE3選を参考に
 目の前に落ち込んでる人がいると、どんな言葉をかけていいか迷ってしまう時がありますよね。もしも迷ったら、自分が過去にかけ...
「いま一番欲しいもの」を即答できる? 2023.7.30(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
動物&飼い主のほっこり癒し漫画/第54回「真夏のシンジツ」
 ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、その生きものたちをこよな...