「キターーーー!」で思い出す目薬のCM、趣里の細体型が映えたヒョウ柄

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-02-16 15:43
投稿日:2024-02-16 15:40

NHK朝ドラ「ブギウギ」~第20週「ワテかて必死や」#96

 スズ子(趣里)は、タイ子(藤間爽子)と語り合う。夢を叶えたスズ子と、どん底にいる自分を比べると惨めで恥ずかしいというタイ子だったが…。

 一方、羽鳥善一(草彅剛)は、作曲が思うように進まずに悩んでいた。そんな時、スズ子が新曲を早く作って欲しいとやって来る。

 スズ子からおミネ(田中麗奈)の話を聞いた羽鳥は、その瞬間、新曲をひらめく! スズ子の新境地「ジャングル・ブギー」、圧巻のステージ!!

【本日のツボ】

大阪のオバちゃん=ヒョウ柄のルーツはスズ子だった!?

 ※※以下、ネタバレあります※※

 そういえばすっかり忘れていました「義理と人情」。スズ子の母ツヤ(水川あさみ)の教えがここで活きました。タイ子との友情も復活してめでたしめでたし。

 それにしても、タイ子ちゃん、脚気だったのですね。脚気といえば、膝をポンと叩いて反応するかどうかのアレですね。

 愛助と似たような咳もしていたので、てっきり結核かと思っていたのですが、栄養を摂れば治るのなら安心しました。

 そして、スズ子が動きます。「ワテの新曲お願いします!」と羽鳥に直談判。新曲「ジャングル・ブギー」が生まれました。

 スズ子からおミネやパンパンガールたちの話を聞き、「キターーーー!」と。織田裕二の目薬のCMを思い出しました(笑)。

 なぜ今回は“ブギ”ではなく、“ブギー”なのかは気になるところですが…。

黒澤映画「酔いどれ天使」の劇中歌

 羽鳥いわく「こだわりの強い監督」とは黒澤明監督のことで、実際、「ジャングル・ブギー」は、「酔いどれ天使」(1948年)の劇中歌として使われています。

 笠置シズ子が酒場で歌うシーンは印象的で、そのドスのきいた地響きのようなワイルドな歌声があまりにも印象的だったので、最初、趣里がその役をやるイメージが沸きませんでした。ちょっと線が細すぎるような気がして…。

「ワンマンショー」の「ジャングル・ブギー」、本家とは別物ですが、こちらのスズ子バージョンもよかったです。特にあのチャーミングな衣装が良く似合っていました。

 ヒョウ柄といえば、大阪のオバちゃんが浮かびますが、そのルーツがスズ子だった、ということはあるのでしょうか。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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