ピルをもらう方法と病院選びのコツ…“避妊”が理由でも良い?

リタ・トーコ ライター
更新日:2023-01-26 20:20
投稿日:2019-07-28 06:00
 第1回「日本はピル後進国!『ピル=避妊』の考え方は遅れています」、第2回「ピルで確実に避妊するなら?心構えや男性任せの避妊の危うさ」を見て、もしかしたら、「ピルを飲んでみようかな?」って、思った方もいるかもしれませんね。そこで第3回目の今回は、「病院でのピルのもらい方」について考えてみたいと思います。

どこで買えるの?ピルのおもな入手方法!

 もしも、ピルを飲みたいと思うのであれば、どのように入手すれば良いのでしょうか。

基本的に医師の処方箋がないと入手できない

 現在、日本でピルを入手するためには、基本的に医師の処方箋がないと入手することができません。なぜなら、ピルは誰でも飲んで良いというわけではなく、たとえば血栓症になりやすい方、高血圧の方など、飲むことでリスクを伴う方も中にはいるからです。

 きちんと診察を受けた上で「ピルを飲んでも良い」と医師が判断した場合のみ、処方されるということを覚えておきましょう。

個人輸入代行業者からの入手は可能だがリスクが伴う

 実は、ピルは個人輸入代行業者から入手できるのも事実。実際、私の周りにも、何シートかまとめてネットで購入している人はいます。でも、これは非常に危険なことだと理解しておきましょう。

 大きな理由は、偽造品である可能性です。厚生労働省検疫所のホームページでも、「ニセ薬について」の注意喚起がされていました。しかも、ピルの場合には、妊娠した時点でしか偽造品であったと判断することができないため、取り返しがつかないことになるケースも。

 また、もしも体調不良などなんらかの副作用があった場合に自己責任で対応しなくてはならないというリスクもあるため、やはりきちんと病院でピルの処方をしてもらうのが賢明だと思います。

病院でのピルのもらい方!「避妊目的」と言っても良い?

 友人から「ピルを飲んでみたいけど、どう言えば処方してもらえるの?」と質問を受けた私。「避妊目的ならそう言ったら?」と伝えると、「それ、言いづらいなぁ」なんて言って、結局、先延ばしにしているよう。実際のところ、ピルの処方について、産婦人科の先生はどう思っているのでしょうか?

私が産婦人科医師から言われた一言

 今、私がピルを処方してもらっている病院は、産婦人科と美容クリニックが併設されている病院です。先生はとても話しやすく、ピルについての知識を教えてくれる方。

 初診の時に「ピルの処方をしていただきたいです。」というと、「ピルを自分からもらいに来るなんて珍しいね。」と、開口一番。「現時点で妊娠を考えていません。」と正直に言うと、「うん、いいんじゃない?アフターピルをもらいに来るよりずっと良い。」なんて仰っていました。

 妊娠・出産のプロでもある産婦人科医は、望まぬ妊娠をするくらいであればピルを飲んだ方が良いと思っているのかな?なんて思った次第。「今後、妊娠したくなったら、その時やめたら良いね。」と、問診&検査の後にあっさりと処方。もちろん、今も3カ月おきに通っています。

定期検診は自分を守るためにある

 ピルを病院でもらう時、必ずすすめられるのが検査です。婦人科診察や血液検査など、半年に1度ほどのペースで行う場合が一般的でしょう。

 これは、正直言うと少し面倒臭い。時間もお金もかかりますし。でも、ピルを続行できる体の状態なのかを確認してもらうことは、自分にとって決してマイナスにはなりません。自分を守るためと割り切って、ピルの服用とセットで考えるようにしましょう。

ストレスなくピルをもらえる病院選びの4つのコツ

 引越しや職場の環境などで、今まで5回ほどピルを処方してもらう病院を変えている私。感じるのは、やはり病院との相性はあるということ。そこで、どんな病院だったらストレスなくピルをもらえるか、独自目線でお伝えしたいと思います。

1. 診療予約ができる産婦人科がベスト

 ピルは、定期検診さえ受ければ、受付で処方してもらえる病院もあります。でも、大抵の病院は、医師の診察を受けるのが必須。

 でも、ただピルをもらいに行くだけなのに、何時間も待つのはかなり面倒ですよね。だから、できれば診療予約ができる産婦人科を選ぶのがポイント。また、逆になぜか患者さんが少なく、空いている病院も狙い目です。

 また、ニキビ治療の一環として、皮膚科などのクリニックでピルを処方してくれる場合もあります。事前に確認してみましょう。

2. ピルの処方実績が多い

 ピルの処方は、どの病院でも行っているわけではありません。産婦人科では処方をしてもらえるところがほとんどですが、婦人科では取り扱っていない、という病院もあるようです。

 そのため、処方実績があるかを事前に確認してから、受診することをおすすめします。処方実績の多い病院は、大抵ホームページなどでピルについて触れています。万が一、ピルを飲む上でトラブルが起こった場合にも、スムーズに対処してもらえるので安心ですよ。

3. 親身になってくれる医師がいる

 ピルをもらうって、女性にとってはかなりデリケートなことです。そのため、医師との信頼関係も大切な要素。

 ちなみに、私のかかりつけ医は、かなりざっくばらん。「セックスをするなら、◯日後からにしてね」なんて言うような。私にとっては話しやすく、体に関しての不安などを気軽に質問できるためストレスと感じたことはありませんが、でも、人によっては苦手かもしれません。

 親身に感じられるかどうかは、それこそ相性だと思いますが、なんでも話せる医師がいると心強いのは確かです。

4. 通いやすい

 大抵の場合、ピルは継続して飲む場合が多いでしょう。何シートかまとめて処方してくれる病院は多いですが、少なくとも年に3〜4回は通院しなければなりません。でも、気づけば手持ちのシートがなくなるのが「ピル」なんです。

 次のシートをもらいに行くのが遅れたら、その分妊娠のリスクは上がるのは必至。距離的に通いやすいか、診療日や診療時間が自分の生活スタイルに合っているかを確認しておくのも、ピルを安心して続ける秘訣だと思います。

妊娠の心配に耐えるより、ピルをもらう勇気を持つ方が楽!

 私のように生理不順などの理由がきっかけでなく、避妊目的でピルの服用を検討する女性も多いはず。でも、性に関してなかなかオープンではない日本では、初対面の医師相手でも「言うのが恥ずかしい」と勇気が出ない方もいるでしょう。

 確かに、「避妊目的でピルをもらいたい=セックスのためにピルを飲む」と言っているようなものなので、抵抗を感じてしまうのも分かりますが。でも、毎回のセックスのたびに妊娠の可能性を心配して耐えるよりも、ピルをもらう勇気を持つ方が楽ではないかな?と思うのです。女性医師がいて気楽に通える病院もたくさんあるので、ぜひ、服用を検討しているのであればリサーチを!

 次回は、ピルの持つ避妊以外の優れた効果について、詳しくご紹介できたらと思います。

リタ・トーコ
記事一覧
ライター
引きこもり既婚ライター。夫とのゆるい幸せを楽しみつつ、つい浮つく。類は友を呼ぶのか、周りに似た友人が多い。人生1回きり。興味に負け続ける女。好きな言葉は「自己責任」。

ライフスタイル 新着一覧


こっそり教えます! 実は私が“詐称”してること7つ「経験人数2人は大ウソ」「インスタ料理は母親作」
 あなたは、なんの偽りもなく生きていますか? 自分をよく見せたくて、あるいは相手に話を合わせたくて嘘をついてしまうことは...
【漢字探し】「孆(エイ)」の中にまぎれた一文字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
「飲み物買ってきて」私は“付き人”ですか?? ママ友からのびっくりLINE3選。図々しさに絶句…
 ママ友がいないことをネガティブに捉える人もいますが、いたらいたで違う悩みや厄介事が増えるかもしれません。今回は、図々し...
「代官山のトレースだね」地元同級生からの“皮肉”が刺さる…“私は違う”と信じた女が虚飾に気付く瞬間
 都内から鈍行電車で2時間ほどの港町の故郷に朱里はUターンし、古民家を改装したギャラリーカフェをオープンする。しかし、知...
「Google☆1つ」の屈辱。感度の高いカフェは“地元民”に理解されないの? Uターン女が頼った最終手段
 都内から鈍行電車で2時間ほどの港町の故郷に朱里はUターンし、古民家を改装したギャラリーカフェをオープンする。元イラスト...
「クソださ…」田舎を自分の力で変えてやる――理想の“カフェ”を開いた女の野望と誤算。おじさんのたまり場にしないで!
 根上朱里が生まれ育ったのは、東京から鈍行列車で2時間ほど揺られた終点にある港町だ。  近年は都内から気軽に行ける...
ドキッ。無意識にやってるかも…“警戒される人”8つの特徴。その笑顔、怖がられてるよ!
 人に距離を置かれる、人と深い関係になれないなど、人間関係で悩みを抱えているそこのあなた。もしかしたらあなた自身の言動が...
ヤバッ!「また友達いなくなるよ」一言で音信不通。LINEで“送らなきゃよかった”禁断ワード3選
 大切な人とケンカになったときは、ちょっと距離を置いて冷静になるべきかも。感情的になったまま会話を続けると、相手を傷つけ...
婚活疲れの最終手段、 “地方移住”は希望だったのに…女性が見た厳しい現実「介護要員は嫌」と嘆き
 このまま婚活や恋活をしていてもいい人が見つからない……そう感じる女性は、別の方向性を模索します。特にアラフィフは焦るあ...
すみません、汚れがごっそり取れました!「100均お掃除グッズ」でベランダすっきり大作戦、スタート♪
 ようやく涼しくなり網戸をして1日中窓を開けたくなる季節になりました。夏の間放置していたベランダを見て、思わずため息……...
“大人の社交場”ってなんだ? ホステスが「高級クラブも場末スナックも本質は同じ」と思うワケ
 大人のみなさんは“大人の社交場”という言葉に対してどんな印象をお持ちですか? 秘密の会合っぽい・リッチな雰囲気など、わ...
ヒィッ!私の生活が記録されていた…怖~い隣人エピソード5選。子どもへの詮索はなに?
 これからご紹介するのは“怖い隣人”の話。男女5人に、恐怖体験や悩んでいることを教えてもらいました。隣にどんな人が住んで...
これぞ「国宝ω」 “にゃんたま”に宿る聖なるパワー、みんなに届け~!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「あの人、闇ルートだよ」AD時代に聞いた芸能界のウラ事情。実力だけじゃ残れない“生々しい”駆け引き
 世間を揺るがす芸能界のさまざまな噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。現在は清浄化が行われて...
い、いらねえ! 謎の置物にチャイナ服…困った“ご当地土産”3選。「お土産何がいい」にはどう返すのが正解?
 友人やご近所さんからもらうお土産。もらって嬉しいものもある一方、「一体なんでこれを選んだの?」と思ってしまうような「い...
中年女の増えた「抜け毛」これも更年期のせい? いやしかし…美容師からの“言葉”に反省した秋
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...